今回ご紹介するのは、2013年3月にジュネーブ・モーターショーにて発表された、「ボクスホール/オペル カスケーダ(Vauxhall/Opel Cascada)」です。
ボクスホール/オペルの主力モデル、アストラのプラットフォームに、HBクーペのアストラ GTCの顔が与えられた、スタイリッシュな4シーターオープンモデルです。車名のカスケーダとは、スペイン語の「滝」に由来しています。
日本では馴染みがありませんが、オペル(OPEL)は、英国向けにはボクスホール(VAUXHALL)のブランド名で販売されていて、欧州フォードと共に英国シェアを2分する存在です。基本的に車体構成等は同一で、エンブレムが異なるオペルの右ハンドル仕様車がボクスホールといえます。
YMワークスでは、日本未販売の4シーターオープンモデルである、ボクスホール カスケーダをイギリスから並行輸入し、皆さまにお届けします。
この記事の目次
ボクスホール/オペル カスケーダの特徴
カスケーダは、オペルのラインナップでは「アストラ」と「インシグニア」の間に位置付けられる中型のオープンモデルとして開発されました。生産を担当するのは、オペルのハンガリー工場。プラットフォームは前述の通り、アストラやシボレー クルーズ等と同じ「GMデルタ2」が採用されています。
スポーツドライビングを追求するよりは、クルーザーのような優雅な走りを楽しむ仕立てであり、アストラ GTC譲りともいえる滑らかなボディラインが特徴的な4シーターコンバーチブルモデルです。
エントリーモデルの「SE」と、上級モデルとなる「Elite」の2グレード構成。エンジンは、ガソリンは3種、ディーゼル1種の計4種類から選ぶことができます。
カスケーダは2015年より、北米ではビュイックブランド、オセアニアではホールデンブランドでも販売が開始されています。
ルーフを開けても・閉じてもスタイリッシュなエクステリア
ボディサイズは、全長4696mm、全幅1839mm、ホイールベースは2695mm。大人4名が乗車できる室内空間が追求され、オープン時はもちろん、クローズドの状態でもスタイリッシュなフォルムを実現してします。
電動ソフトトップは高品質なファブリック製で3色のカラーが用意されます。電動による開閉操作は17秒で完了し、50km/h以下なら走行中でもルーフの開閉が可能です。このソフトトップには、1日に4回開閉×10年間使用する想定で、15,000回の作動テストが行われました。
リアスクリーンはガラス製で、ルーフ開閉時にはトノカバーの下に収納されます。
人間工学に基づいた包み込まれるようなデザインと、高品質な素材が採用されたインテリア
インテリアは、インストルメントパネルの高品質な仕立てとステッチ、ソフトタッチの材料が採用された、人間工学に基づいた包み込まれるようなデザイン。
センターコンソールのスイッチ類は整然と配置され、ルーフの開閉スイッチもシフトノブの後方に配置されるなど、使いやすい設計となっています。
カスケーダは、2ドアかつ4シーターコンバーチブルという成り立ちから、リアシートのアクセスも容易できるよう配慮されており、ナッパレザーのシートではシートヒーターとシートベンチクーラーが装備されます。
トランク容量は、クローズドの状態で380L、オープンの状態で280Lが確保されています。
転倒時に乗員を保護するためのロールオーバーバーがリアシート後方に備わります。
エンジンは4種類、ミッションは2種類の中から組み合わせが可能
エンジンは、ターボチャージャー付きの3種類のガソリンエンジンとターボディーゼルエンジンが1種類の計4種類。ミッションは6速MTまたは6速ATをグレードに応じ選ぶことができます。この6速ATは、ドライバーの走り方に合わせてベストなギアを選択します。
ガソリンエンジンの構成は、
1.4L(140ps/200Nm)が6MT(SE専用)
1.6L(170ps/260Nm)が6AT(Elite専用)
1.6L(200ps/280Nm)が6MT(Elite専用)
ディーゼルエンジンは
2.0L(170ps/400Nm)が6MT(Elite専用)となっています。
燃費、環境性能
カスケーダは、ユーロ6の排ガス規制をクリアし、経済性と燃費・環境性能を両立するように設計されています。
ターボチャージャー付き1.6Lターボエンジンの燃費は、6速MT車が約14.7km/L(欧州複合基準)、6速AT車が約13.7km/L(欧州複合基準)となっています。
駆動系、足回り
トルクステアを減少させるハイパーストラット(HiPerStrut)と呼ばれるフロントサスペンションが採用されています。
さらに、オプションで用意される「フレックスライド(FlexRide)」と呼ばれる3モードのシャシー・ダンパーコントロールシステムとの組合せでは、快適でフラットな乗り心地とちょっとしたスポーツ走行にも対応可能なセッティングが与えられています。20インチのロープロファイルタイヤとは思えない乗り味を実現しています。
タイヤ・ホイールは、20インチホイールに245/40 R 20サイズを標準装備。また、19インチホイールに235/45 R 19サイズの組み合わせも用意されています。
総評:人とは違う4シーターコンバーチブルを、さりげなくスタイリッシュに楽しみたい人のための1台
6MTを選べばスポーティに、6ATであれば優雅に、屋根を開け放ってドライブが楽しめる4シーターコンバーチブルです。派手すぎず、地味すぎず、それでいてスタイリッシュなフォルム。ソフトトップや内外装の色を組み合わせ方しだいで、さりげなくもオリジナリティあふれる1台を造りあげることができるモデルといえそうです。
ボクスホール/オペル カスケーダのPV動画 各部のデザイン上のポイントやディティールの紹介(1分42秒)
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ボクスホール カスケーダのライバルと評価・評判は?
ボクスホール カスケーダにとって直接のライバルは、アウディA5コンバーチブルといえそうです。その他、フォルクスワーゲン ゴルフカブリオや、メルセデス・ベンツEクラスカブリオレや、BMW3シリーズカブリオレとなります。現地では、並み居るライバル車に比べて低価格で購入できる4シーターコンバーチブルであることを評価されつつも、ブランド力が劣る点を指摘する声があるようですが、流麗でスタイリッシュなオープン4シーターとして異彩を放っていることは間違いありません。
ボクスホール カスケーダの装備とオプション
4シーターコンバーチブルであるボクスホール カスケーダ。レザーはブラックとブランデーナッパと、呼ばれるタン色のレザーの2種類が用意されています。ソフトトップや内外装の色の組み合わせを楽しんでいただくのであれば「ブランデーナッパ」を選ぶと、より華やかさが演出できそうです。
他にもさまざまなオプションが用意されており、車内の静粛性を高める「アコースティックソフトトップ」はぜひとも選んでいただきたい装備です。また、電動格納式ドアミラーやフロントパーキングディスタンスセンサー、デイライトなどが装備されるプレミアムフォワードライティングパック、ドライビングアシストパックも選んでおきたい装備といえそうです。
走行性能に拘る方には、駆動系・足回りで触れた「フレックスライドシステム」を強くオススメします。街乗りや通常走行時の快適性も、ワインディングやスポーツ走行時のしっかり感も高い次元で両立させているスグレモノです。
ボクスホール カスケーダのベストバイ
お薦めしたいモデルは「Elite 1.6i 200ps 6MT」です。ボクスホールの4シーターコンバーチブルモデルは、今後も日本市場に正規輸入車として導入される可能性が低いモデルであることは間違いありません。日本国内ではまず見掛けることのないボクスホールの4シーターコンバーチブルモデルは、希少価値のある、非常に注目度の高い1台といえそうです。
注目の並行輸入!日本国内での乗り出し価格は?
ボクスホール カスケーダ Elite 1.6i 200ps 6MT(イギリス仕様)は€29,760です(オプション別途)です。イギリスより並行輸入した場合の日本国内乗り出し価格は、下記の表を参考にしてください。コアカーズを運営する並行輸入者販売店YMワークスでの最新の為替レートに基づいた諸経費込みの販売価格を表示しています。
ボクスホール カスケーダは、正規輸入車として日本には導入されていないので、手にいれるには並行輸入が現実的な方法です。アフターケアもお任せください。
既に生産終了、あるいは新型・後継モデルが発表済のモデルです。日本国内での乗り出し価格の目安はお問い合せ下さい。ご対応ができない場合もございます。
※表示金額はご覧になっている時点での為替レートにて算出しております。
※輸入国からの輸送料、各種税金、検査費用、登録諸費、納車費用(大阪近郊)は全て含まれています。
※正式なお見積り、遠方への納車費用など、改めてご提示いたしますのでお問い合わせください。
高年式カスケーダの輸入中古車も狙い目
新車はちょっと・・・という方には、現地で流通している高年式の中古車やディーラーデモカー等がオススメです。中には、現行モデル、走行50-100マイル程度の極上コンディションの出物があったりします。ご希望をお聞かせいただければ、条件に近いものをお探しいたします。
以下のものは、この記事の掲載時に出ていたものの一例です。他にも魅力的な条件のものが結構出ています。
●VAUXHALL Cascada ELITE S/S 1.6i 200ps ・2015年式 ・ガソリン直噴ターボ 6MT 右ハンドル ・black ・走行:2000miles(約3300km) ・£21,995(約405万円、現地販売価格) |
●VAUXHALL Cascada ELITE S/S 1.6i 170ps ・2015年式 ・ガソリン直噴ターボ 6AT 右ハンドル ・white ・走行:100miles(約160km) ・£25,995(約480万円、現地販売価格) |
スペック表
車名 | ボクスホール/オペル カスケーダ/ Vauxhall Opel CASCADA |
サンプルモデル | Elite 1.6i 200ps 6MT |
イギリス販売価格 | €29,760 |
型式 | – |
初度登録 | 国内未登録新車 |
車検 | 受け渡し |
走行距離 | – |
ハンドル | 右 |
ドア数 | 2 |
カラー | サミット・ホワイト(標準色) ペルシャ・ブルー(OP/MTL) カーボン・フラッシュ(OP/MTL) ソブリン・シルバー(OP/MTL) アステロイド・グレー(OP/PAL) ※OP:有料オプション ※MTL:メタリック塗装 ※PAL:パール塗装 |
全長x全幅x全高 | 4696(4760) × 1839 × 1443(2103) mm (ルーフ開閉時) |
ホイールベース | 2695 mm |
トレッド(前/後) | 1588 mm |
車両重量 | 1843 kg |
乗車定員 | 4名 |
トランスミッション | 6MT |
エンジンタイプ | 水冷直列4気筒ターボ |
総排気量/内径x行程 | 1598cc/ – |
圧縮比 | – |
最高出力 | 200ps/6000rpm |
最大トルク | 280Nm/1650-3500rpm |
燃料タンク容量 | 56L |
燃費 | 14.7km/L(欧州複合基準) |
ブレーキ形式(前/後) | ベンチレーテッドディスク/ディスク |
ホイール | 20インチホイール |
最高速度 | 234km/h |
0-100km/h加速 | 8.2秒 |
特記事項 | ※一部推定値、非公式情報を含んでいる場合があります。 |
車名 | ボクスホール/オペル カスケーダ/ Vauxhall Opel CASCADA |
サンプルモデル | Elite 1.6i 170ps 6AT |
イギリス販売価格 | €30,745 |
型式 | – |
初度登録 | 国内未登録新車 |
車検 | 受け渡し |
走行距離 | – |
ハンドル | 右 |
ドア数 | 2 |
カラー | サミット・ホワイト(標準色) ペルシャ・ブルー(OP/MTL) カーボン・フラッシュ(OP/MTL) ソブリン・シルバー(OP/MTL) アステロイド・グレー(OP/PAL) ※OP:有料オプション ※MTL:メタリック塗装 ※PAL:パール塗装 |
全長x全幅x全高 | 4696(4760) × 1839 × 1443(2103) mm (ルーフ開閉時) |
ホイールベース | 2695 mm |
トレッド(前/後) | 1588 mm |
車両重量 | 1843 kg |
乗車定員 | 4名 |
トランスミッション | 6AT |
エンジンタイプ | 水冷直列4気筒ターボ |
総排気量/内径x行程 | 1598cc/ – |
圧縮比 | – |
最高出力 | 170ps/6000rpm |
最大トルク | 260Nm/1650-4250rpm |
燃料タンク容量 | 56L |
燃費 | 13.7km/L(欧州複合基準) |
ブレーキ形式(前/後) | ベンチレーテッドディスク/ディスク |
ホイール | 20インチホイール |
最高速度 | 216km/h |
0-100km/h加速 | 9.2秒 |
特記事項 | ※一部推定値、非公式情報を含んでいる場合があります。 |
車両詳細画像ギャラリー
ボクスホール/オペル カスケーダをもっと知りたい方はこちら
・ボクスホール英国 オフィシャルサイト(VAUXHALL UK)
・ボクスホール英国 メーカーコンフィグレーションサイト(VAUXHALL UK)
・ボクスホール英国 カタログダンロード(VAUXHALL UK、登録制)
※本記事は2015年11月20日時点の情報を元に作成しております。最新の情報に関しては直接ご連絡にてご確認ください。また、記載情報の誤りがある場合はお知らせください。