BMW 1シリーズ 116d 3ドアハッチバックMTを徹底解説。日本未導入モデルを右ハンドルのイギリス仕様で並行輸入します。

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BMW 116d 3ドアスポーツハッチバック

“スポーティーなハンドリング”、”50:50に近い理想の前後重量”に加え、”FR”、”マニュアル”の”3ドアハッチバック”。これらのフレーズにワクワクされるクルマ好きの方も多いのではないでしょうか?

BMW1シリーズ(BMW 1series)は、そんな要素を満たしている、Cセグメントのハッチバックモデルです。コアカーズでは、各社Cセグメントの車種を紹介していますが、FRレイアウトを採用するモデルは稀有な存在です。

今回は、1シリーズのなかでも一番ベーシックなディーゼルエンジンに、3ドアのハッチバックボディ、MTを組み合わせた、116d スポーツハッチを徹底解説します。スポーティーさと経済性を両立させた日本未導入モデルを並行輸入してみませんか?

BMW 116dの特徴

1シリーズは3ドアモデルと5ドアモデルがラインナップされています

1シリーズは3ドアモデルと5ドアモデルがラインナップされています

BMW1シリーズの初代モデルは2003年にデビューしました。3代目と4代目の3シリーズにラインナップされていたハッチバックモデル「3シリーズコンパクト」の後継車で、BMWのエントリーモデルとなります。

1シリーズの属するCセグメントは、長年フォルクスワーゲン ゴルフが王者として君臨する激戦区ですが、1シリーズはBMWのなかでは手頃な価格設定と、小さくても上級モデルと変わらない“走る歓び”を実現しており、その個性からヒットしたモデルとなりました。誕生から10年で約200万台がセールスされ、今ではBMWの屋台骨モデルのひとつとなっています。

2代目モデルは2011年にデビューしました。このモデルから、初代モデルにあった2ドアクーペやカブリオレなどは、2シリーズとして独立したため、1シリーズはハッチバック専用車種となりました。現在販売されているモデルは2015年にマイナーチェンジしたモデルです。

1シリーズは、日本市場にもガソリンエンジンの5ドアハッチバック、ATモデルが正規輸入されていますが、欧州仕様では3ドアハッチバックや、ガソリンエンジン/ディーゼルエンジン、AT/MT、ノーマルモデルやMスポーツモデルの各種組み合わせが可能です。

BMW 1シリーズ 3ドアスポーツハッチ CM動画(約30秒)

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BMWが本気で環境性能向上に取り組んだエクステリア

BMW 116d 3ドアスポーツハッチバック(リア)

BMW 116d 3ドアスポーツハッチ(リア)

1シリーズにはユーティリティ重視の5ドアと、パーソナルな3ドアがラインナップされています。

かつては日本の各メーカーも3ドアハッチバックをラインナップしていましたが、今では選べるモデルが少なくなっています。

しかし、3ドアモデルは、BMWの歴史では異端ではありません。1シリーズの前身となる3シリーズコンパクトは3ドア専用モデルでしたし、さらに先祖をたどると、1970年代の名車 2002にもツーリングという3ドアモデルがラインナップされています。このようにBMWは、3ドアのモデルを積極的にラインナップしているメーカーでもあるのです。

以前からスポーティーな雰囲気の1シリーズでしたが、マイナーチェンジで前後のデザインを一新しています。新デザインのフロント周りは、バンパーの形状変更に加えて、BMWデザインの要となるキドニーグリルも大きくなり、よりワイドアンドローなフォルムになりました。リアも比較的スッキリしたデザインから、L字に大型化されたLEDリアランプになり、3シリーズや5シリーズと共通したデザインテイストになったと言えるでしょう。

なかでも、燃費、環境性能を高めたスペシャルモデルである、116d EfficientDynamics(ED)では、さらに特別な対応がされています。このモデル専用にボディ形状の変更や、エンジンコンパートメント形状の見直しを行い、さらにアクティブエアフラップなどを装備することで、空力特性を改善し燃費向上に寄与しています。

一般的に燃費向上と言うと、エンジンチューンやギア比の変更が主ですが、ボディにまで手を入れていることに、Mモデルとはまた違ったBMWの「本気」が伝わってきます。

BMW 1シリーズ 解説動画(約4分)

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ドライバーズオリエンテッドなインテリア

ドライバー側にラウンドした116dのインテリア

ドライバー側にラウンドした116dのインテリア

インテリアは、ドライバーに向けてラウンドしたインパネなど、BMWの各モデルと共通した配置となっています。このインパネデザインは、最近のクルマでよく見られる、開放感を狙ったインテリアデザインとは逆のアプローチです。

さらに、FRレイアウトを採用しているため、センタートンネルの張り出しは大きく、室内もライバルと比べると決して広くはありません。ユーティリティよりもドライバーを中心に、あえてタイト気味に配置されたインテリアは、BMWがすべてのモデルで、ドライバーズオリエンテッドであることを表しています。

しかし、室内空間は狭めでも決して不便なものでなく、ラゲッジなどは十分な広さを確保しています。

 

パワフルでコンパクトなディーゼルエンジンに注目

エコでクリーンな1.5L直列3気筒ツインパワーディーゼルエンジン

エコでクリーンな1.5L直列3気筒ツインパワーディーゼルエンジン

116dに設定されるエンジンは、1.5L直列3気筒ツインパワーディーゼルエンジンです。このエンジンは、2015年のマイナーチェンジで追加された新しいパワーユニットです。

従来のベーシックモデル 114dに搭載されていた 2L直列4気筒ディーゼルエンジンと比べると、排気量だけでなくエンジンの大きさ自体も大幅にダウンサイジングされています。パワーは従来と同じ116PSを発揮し、トルクは260Nmから270Nmに増強されています。

そして、特筆すべき点は環境性能です。116d EfficientDynamicsでは35.3km/Lというハイブリッド車に迫る超低燃費と、CO2排出量89g/kmを実現し、エコでクリーンな環境性能を実現しています。この性能は iシリーズを除くBMW全モデルでもっとも優れたものです。

116d EfficientDynamicsに組み合わされるトランスミッションは6MTのみですが、通常モデルの116dは6MTと8ATから選択できます。

この8ATはZF製で日本に正規輸入される1シリーズをはじめとした各後輪駆動モデルにも採用されていますが、変速タイミングの良さやショックの少なさなど、完成度の高い多段ATとして評価を得ています。

 

クルマ好きこそ味わいたいFRならではのハンドリング

116dの足回りは、フロントはストラット、リアは5リンクを採用しています。

そして駆動系で特筆すべきは、貴重なFRレイアウトと、BMWが頑なに拘り続けている 50:50の前後重量配分のふたつでしょう。前述の通り室内が若干狭くなるデメリットもありますが、最も運動性能で理想的とされる50:50を堅持することで、とことん走行性能を追求し「走る歓び」を実現しています。

また、パワーステアリングは電動式を採用、そのハンドリングはシャープな味付けとなっています。

これら、「FRレイアウト」、「理想の駆動系配置」、「シャープなハンドリング」の三者が融合することで、クルマ好きがワクワクする走りを生みだしています。

 

総評:運転が楽しく環境にも優しい「大人のハチロク」

BMW 1シリーズ 3ドアスポーツハッチバック(フロント)

BMW 1シリーズ 3ドアスポーツハッチ(フロント)

116dは、大パワーのエンジンやAWDなどで武装していない、素材の良さを生かしたシンプルなFR 3ドアハッチバック言えるでしょう。

この「FR」「マニュアル」「3ドアハッチバック」の3つの要素は、1980年代の名車と言われ、今でも人気のあるトヨタのハチロクことAE86カローラレビン/スプリンタートレノとも近似性を感じさせるものです。あれから約30年、トヨタ自身がリバイバルとしてトヨタ 86を独立したスポーツカーとしてリリースしていますが、こちらは独立したスポーツカーとしてのラインアップ。対して実用車を基本としつつも、運転が楽しく環境にも優しい 3ドアハッチバックBMW 116dは、プレミアムな「大人のハチロク」と呼べるモデルです。

ハチロクの時代から、クルマはもちろん、数々の経験を重ねて来た大人の方々へ。あの頃の走る楽しさを、もう一度思い出してみませんか?

  • BMW 116d 3ドアスポーツハッチバック
    BMW 116d 3ドアスポーツハッチバック

 

走りの楽しさと環境性能を両立した 116dのライバルは?

116dのライバルとしては、まずプレミアム色の強い、フォルクスワーゲン ゴルフ、アウディ A3、メルセデス・ベンツ Aクラスなどが挙げられます。

ゴルフには 1.6LディーゼルのBluemotionTDI 1.6 110PSが設定されています。このセグメントの覇者だけあり、質感、使い勝手、走行性能に至るまで高いレベルにあります。ただし、1シリーズほど積極的に走りを求めるモデルとはいえません。兄弟車のアウディ A3もRS3などのスポーツモデルの存在が目立ちますが、ベーシックなディーゼルエンジン搭載仕様はやや地味な存在です。

Aクラスにはディーゼルエンジン搭載車として、ルノー製のディーゼルエンジンを搭載したA180dがラインナップされています。メルセデス・ベンツならではのプレミアム性や、ワイドアンドローなデザインが魅力といえますが、FRの多いメルセデス・ベンツのなかで、AクラスはFFを採用しており、さらに 3ドアモデルは用意されていません。

他にもヨーロッパでは、ボクスホール/オペル アストラフォード フォーカス、プジョー 308、シトロエン C4、ルノー メガーヌ、日産 パルサーなどが販売されていますが、ベーシックなエンジンのモデルについては、116dに比べるとコストパフォーマンスを重視する需要に応えるコンセプトで、また3ドアも次々と廃止されてしまっています。

このクラスにおいて走る楽しさを尺度とした場合、116dはもっともおすすめできる一台と言えるかもしれません。そして3ドアハッチバックという車体形状がもたらす独特な居心地の良さも、ライバルでは得られない貴重なコンセプトです。

 

116dのオプションとパックオプション

116dには LEDデイタイムランニングライト、LEDテールライト、リアパーキングセンサー、オートワイパー、本皮巻ステアリングなどの充実した装備が標準で奢られています。

オプションでは、スポーティーな3スポークレザーステアリングや、スポーツシート、17インチVスポーク/Yスポークアルミなど、走りに繋がるものも選択できます。

パックオプションは、自動防眩ミラーや、2ゾーンオートエアコンなどの便利装備がセットになった、インテリアコンフォートパッケージなどが用意されています。

 

おすすめは116d EfficientDynamics 3ドアドアスポーツハッチバック、6MTモデル

116dを選ぶなら、EfficientDynamicsの3ドアスポーツハッチ、6MT、イギリス仕様の右ハンドルモデルをおすすめします。

EfficientDynamicsは、とくに環境性能を追求したスペシャルモデルです。BMWが真摯に最高の環境性能を求めた結果、優れた環境性能だけでなく、高い経済性も同時に手に入れることができました。

クルマを楽しむというのはとてもワクワクすることですが、このご時勢ただ快楽を求めるわけにもいきません。優れた環境性能を両立してこそ「大人の嗜み」と言えるでしょう。また、116dに搭載される直列3気筒ディーゼルエンジンは1.5Lのため、自動車税がトヨタ カローラと同等という点もメリットのひとつです。

116dには、スペシャルモデルのEfficientDynamics以外にも、8ATモデルの116d SEや、専用エアロパーツを纏った116d Mスポーツなども用意されており、左ハンドルモデルも並行輸入できます。

あのときハチロクを楽しんだ大人の皆様、今度は 116d EfficientDynamicsで、毎日の暮らしに「走る楽しさ」をプラスしてみませんか?

マイナーチェンジでより引き締まったエクステリア

マイナーチェンジでより引き締まったエクステリア

 

BMW 116dの日本国内での乗り出し価格は?

BMW 116dのイギリスでの販売価格は、走りがよく環境性能重視の116d EfficientDynamics Plus 3 door Sport Hatch 6MTで22,180ポンドです。イギリスより並行輸入した場合の日本国内の乗り出し価格は、下記の表を参考にしてください。コアカーズを運営する並行輸入者販売店YMワークスでの最新の為替レートに基づいた諸経費込みの販売価格を表示しています。

BMW 116dは、正規輸入車として導入されていないので、入手するには並行輸入が現実的な方法です。

 

※輸入国からの輸送料、各種税金、検査費用、登録諸費、納車費用(大阪近郊)は全て含まれています。
※正式なお見積り、遠方への納車費用など、改めてご提示いたしますのでお問い合わせください。

金額が表示されない場合は、しばらく経ってから再度アクセスしてください。

 

スペック表

BMW 116dのスペックは以下をご確認ください。+ボタンで詳細が表示されます。

BMW 116d EfficientDynamics Plus 3-door Sport Hatch £22,180
車名 BMW 116d EfficientDynamics Plus 3-door Sport Hatch
サンプルグレード 116d ED Plus / 6MT
英国販売価格 £22,180
型式
初度登録 国内未登録新車
車検 受け渡し
走行距離
ハンドル
ドア数 3
カラー アルピンホワイト(標準色)
ジェットブラック(標準色)
クリムゾンレッド(標準色)
ブラックサファイア(OP)
グラシアーシルバー(OP)
ミネラルホワイト(OP)
ミッドナイトブルー(OP)
ミネラルグレー(OP)
バレンシアオレンジ(OP)
スパークリングブラウン(OP)
プラチナシルバー(OP)
メディテレニアンブルー(OP)
※OP:有料オプション
全長x全幅x全高 4329× 1765 × 1432 mm
ホイールベース 2690 mm
トレッド(前/後) 1523mm / 1558mm
車両重量(乾燥) 1395kg
乗車定員 5名
トランスミッション 6MT
エンジンタイプ 水冷直列3気筒DOHC 12V 直噴インタークーラー付きディーゼルターボ
総排気量/内径x行程 1496cc/90.0mm×84.0mm
圧縮比 16.5:1
最高出力 85kW(116PS)/4000rpm
最大トルク 270Nm(40.8kg-m)/1750rpm
燃料タンク容量 52L
燃費 約35.3km/L(欧州複合基準)
ブレーキ形式(前/後) ベンチレーテッドディスク/ディスク
タイヤ/ホイール 16インチホイール
最高速度 195.0km/h
0-100km/h加速 10.4秒
特記事項 ※一部推定値、非公式情報を含んでいる場合があります。
BMW 116d M Sport 3-door Sport Hatch £26,115
車名 BMW 116d M Sport 3-door Sport Hatch
サンプルグレード 116d M Sport / 8AT
欧州販売価格 £26,115
型式
初度登録 国内未登録新車
車検 受け渡し
走行距離
ハンドル
ドア数 3
カラー アルピンホワイト(標準色)
ジェットブラック(標準色)
クリムゾンレッド(標準色)
ブラックサファイア(OP)
グラシアーシルバー(OP)
ミネラルホワイト(OP)
ミッドナイトブルー(OP)
ミネラルグレー(OP)
バレンシアオレンジ(OP)
スパークリングブラウン(OP)
プラチナシルバー(OP)
メディテレニアンブルー(OP)
※OP:有料オプション
全長x全幅x全高 4329× 1765 × 1432 mm
ホイールベース 2690 mm
トレッド(前/後) 1523mm / 1558mm
車両重量(乾燥) 1395kg
乗車定員 5名
トランスミッション 8AT
エンジンタイプ 水冷直列3気筒DOHC 12V 直噴インタークーラー付きディーゼルターボ
総排気量/内径x行程 1496cc/90.0mm×84.0mm
圧縮比 16.5:1
最高出力 85kW(116PS)/4000rpm
最大トルク 270Nm(40.8kg-m)/1750rpm
燃料タンク容量 52L
燃費 約30.0km/L(欧州複合基準)
ブレーキ形式(前/後) ベンチレーテッドディスク/ディスク
タイヤ/ホイール 18インチホイール
最高速度 200km/h
0-100km/h加速 10.3秒
特記事項 ※一部推定値、非公式情報を含んでいる場合があります。

 

車両詳細画像ギャラリー

BMW 116dをもっと知りたい方はこちら

※本記事は2016年4月30日時点の情報を元に作成しております。最新の情報に関しては直接ご連絡にてご確認ください。また、記載情報の誤りがある場合はお知らせください。

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