プジョー 308GT(PEUGEOT 308GT)は、プジョーが販売するCセグメントモデル「308」のスポーツモデルです。
Cセグメントは、ヨーロッパでは人気のクラスで各社ライバルが多い状態です。308も、プジョーでは208に次ぐ量販車種となっています。
308は日本にも正規輸入されているモデルですが、中でも「GT」と呼ばれるグレードがあり、トップグレードのGTiには動力性能こそ及ばないものの、日常使いからスポーツ走行までバランスの取れた内容で、注目度の高いモデルです。またステーションワゴンであるSWにもGTの設定があるのがポイント。また、5ドアハッチバックでは、日本仕様のクリーンディーゼル+6ATモデル以外に、ガソリン+6MTモデルの設定もあります。今回はそんな308GTについて徹底解説します。
”ピリ辛308”こと、プジョー308GTのガソリンターボ、MT仕様を並行輸入してみませんか?
この記事の目次
プジョー308GTの特徴
プジョー 308GTの紹介の前に、プジョー 308を簡単に紹介します。プジョーの300番台モデルは、1960年代にデビューした304以来、同社のミドルサイズモデルとして、代々人気を得て来ました。
日本では1990年代半ばに正規輸入された 306が人気となり、206の大ヒット以前に日本でプジョーブランドの知名度を上げた立役者となりました。
その後は2001年に発表された307、2007年に発表された308も正規輸入されています。ここまでプジョー車は代々、モデルチェンジのたびに数字末尾を繰り上げていましたが、2013年にフランクフルトショーで発表された現行モデルは、末尾の数字を上げずに、2代目308としてデビューしました。
この2代目308は欧州市場で人気となり、2014年のカーオブザイヤーを受賞しています。一時期業績が落ち込んでいたPSAグループが、最近V字回復しつつありますが、この308がヒットしていることも要因のひとつでしょう。
308のラインナップは、通常モデルの”308”、スポーティなエクステリアの”GTライン”、エンジンや足回りにも手を入れた”GT”、スパルタンなハイパフォーマンスモデルの”GTi”の4種類があります。
プジョー308GT CM動画(約40秒)
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大人のスポーティさが光るハイセンスなエクステリア
308GTのエクステリアは、プレーンななかにもシャープさが共存した308のデザインを、GT専用の装備が引き立てています。
まず目を引くのはフロントエンドです。308ではボンネットにあるライオンマークをグリル内に移動させ、その両側はクロームで装飾されています。これは、バックミラーに写った308GTが、より一層「プジョーであること」をアピールするのに一役買うことになるでしょう。
ヘッドライトにはLEDを62個使用した専用のものが採用されています。ほかにも、ブラックアウトされたディフューザーや、ツインエキゾーストなどがあります。しかし、スポーツモデルとしては控えめで、比較的落ち着いた見た目です。これは、308GTが「センスの良い大人のスポーティモデル」であることをあらわしています。
ボディタイプは、5ドアハッチバックの”308GT”と、ホイールベースとリアオーバーハングを拡大したワゴンの”308SW GT”の2種類があります。
308SW GTは、かつて日本でも各メーカーからラインナップされていたスポーツワゴンと呼ばれるジャンルに入りますが、スポーツワゴンが減る中で、今でも新車で選べる希少なモデルになります。
プジョー308GT 308SW GT プロモーション動画(約4分)
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GT専用装備が走りを予感させるインテリア
インテリアで目を引くのはメーターパネルです。308のメーターは、デジタルとアナログ両方を備えています。アナログのスピードメーターとタコメーターは、デジタルメーターを挟んで左右対称に配置されており、タコメーターの針は半時計回りに吹け上がります。これは同じPSAグループでも、シトロエンとはまた違ったアバンギャルドな演出と言えます。
そして 308GTのインテリアは、エクステリアと同様にGT専用の装備がされています。小径のハンドルやシートなどの各部は赤いステッチで縁取りされています。メーターパネルも文字板がカーボン調になり、インパネにはGTエンブレムがワンポイントで配置され、走りを予感させるインテリアとなっています。
さらにGTには、サウンドシグネチャーが装備されており、スイッチを入れると擬似的にスポーティーなエンジンサウンドを味わえるようになっています。
パワフルで扱いやすいガソリン、ディーゼルエンジン両方をラインナップ
308GTのエンジンは、ガソリン、ディーゼルそれぞれが設定されており、どちらも 308よりハイパワーなチューニングがされています。
ガソリンは e-THPと呼ばれる1.6L直列4気筒のダウンサイジングターボで 205PSを出力します。これは 208GTiにも搭載されているエンジンです。
ディーゼルは BlueHDiと呼ばれる2.0L直列4気筒ターボのクリーンディーゼルで 180PSを出力します。最高出力はガソリンエンジンよりも低いものの、400Nmという強大なトルクで Cセグメントサイズのボディをグイグイと引っ張ってくれます。また BlueHDiエンジンは、振動も少なく滑らかさも特色で、ガソリンエンジンに匹敵するレベルと言われています。
トランスミッションは、ガソリンモデルは6MTのみ、ディーゼルモデルは6ATのみの設定になります。この6ATはシトロエンC4と同じく、EAT6と呼ばれるアイシン製の新世代オートマチックです。トルクの大きいディーゼルエンジンと相性が良く、変速が滑らかであることが好評です。
極めて安定した走りを提供する、サスペンションチューニングとシャーシ性能
サスペンションは、フロントにマクファーソンストラット、リアはトーションビームを採用しています。GTの車高は標準の 308に比べて フロントで7mm、リアで10mm低められており、ダンパーやスプリングレートも見直されています。このサスペンションチューニングの効果はてきめんで、「猫足」と称されるプジョー独特のしなやかな乗り味に加え、FFモデルにも関わらず、アンダーステアが少ないことも特徴的です。
これは サスペンションチューニングだけでなく、シャーシ性能の高さも効いています。2代目308の開発キーポイントである、軽量化と高剛性を追求した新設計のシャーシにより、100キロ近い軽量化を実現し、さらに極めて安定した走りも提供しています。
この走りの良さを受け止めるため、専用の大径ブレーキを装備。ホイールは18インチの専用デザインのアルミに、ミシュランのパイロット・スポーツが組み合わされています。
総評:ちょうどいいスポーティーさの”ピリ辛308”
308GTは、スポーツドライビングを楽しみたいオーナーを満足させる走りのよさに、真面目に設計されたCセグメントのユーティリティを両立させています。
スポーツモデルとしては、もっとスパルタンでハイチューンな”激辛308”のGTiもあります。しかし、パワーも十分で乗り心地も硬すぎず、オートマチックモデルも選べて普段使いにも違和感なく使える 308GTは、過激すぎない大人なユーザーに向けた、ちょうどいいスポーティさの”ピリ辛308”と言えるでしょう。
Cセグメントのハイパフォーマンスモデルなかで、308GTのライバルは?
308GTのライバルとなるCセグメントのスポーツモデルには、フォルクスワーゲンゴルフ GTI/GTD、ルノーメガーヌ GT、日本車ではスバル レヴォーグなどが挙げられるでしょう。
ゴルフGTI/GTDは、言わずと知れたCセグメントの覇者ゴルフのスポーツモデルです。チェック柄のシートとゴルフボール型シフトノブはアイコン化され、老舗ブランドとしての地位を確立しています。
メガーヌGTはルノースポールほど過激なモデルではなく、長距離ツーリングを得意とした味付けで 308GTに近い立ち位置です。
レヴォーグは、今や日本車ではめずらしくなったスポーツワゴン専用車種です。スバルが得意とする AWDシステムによる安定性と走破性、そして歩行者も検知できる高機能なアイサイトは他車にない魅力です。
これらライバルと比べ308GTは、軽量化と高剛性を求めた新世代設計のシャーシや、優れた燃費性能、ダイナミックな走りの両立を実現しており、引けをとらない魅力を持っています。
308GTのオプションとパックオプション
308GTはスポーティな専用装備も含めて、標準の状態でも装備が充実しています。オプションでは、室内に抜群の開放感をもたらす、電気ブラインド付きパノラマルーフなどがおすすめです。
ほかにも、縦列駐車をガイドするパーキングアシストや、死角の接近車を警告するブラインドスポットモニタリングなどがセットになったシティパックなどのパックオプションも用意されています。
おすすめは1.6 e-THP 205 S&S 6MT、右ハンドルモデル
308GTを選ぶなら、1.6Lダウンサイズガソリンターボに6MTを組み合わせた1.6L e-THP 205も、2.0LクリーンディーゼルのBlueHDiエンジンに6ATを組み合わせた2.0L BlueHDi EAT6 180も、いずれもおすすめですが、もし並行輸入されるならば、日本仕様には設定のないガソリンターボが魅力的かもしれません。
このモデルは208GTi譲りのスポーティーなエンジンと、ダイレクトな運転感覚が味わえる6MTに、低燃費に貢献するアイドリングストップ機構を搭載。またスポーツモデルとはいえ、気難しさや乗り心地の硬さもありませんから、走りを楽しみたいオーナーだけでなく、奥様やお子様にも満足いただけるはず。どなたにもおすすめできるモデルです。
ボディタイプはハッチバックとワゴンのSWがありますが、普段の荷物の量やユーティリティを照らし合わせて、お好きな方をお選びください。特にSWはGTiでは選択できないので、注目です。
308GTは、普段使いから、アツい走りを楽しむワインディング、さらに長距離のロングツーリングまでオールマイティにこなしてくれるでしょう。”ピリ辛308”と一緒に、スポーティーな毎日を味わってみませんか?
プジョー 308GTの日本国内での乗り出し価格は?
プジョー 308GTのイギリスでの販売価格は、5ドアハッチバックの308GT 1.6L e-THP 205 S&Sで24,595ポンドです。イギリスより並行輸入した場合の日本国内乗り出し価格は、下記の表を参考にしてください。コアカーズを運営する並行輸入者販売店YMワークスでの最新の為替レートに基づいた諸経費込みの販売価格を表示しています。
プジョー 308GTのガソリンモデルは、正規輸入車として導入されていないので、入手するには並行輸入が現実的な方法です。また、日本仕様のディーゼル6ATの308GT/308GT SWの販売・カスタマイズも可能です。お気軽にお問い合わせください。
- 車名
- 2年保証付き
国内乗り出し価格目安
- 円
(税込・諸費用込)
※国内乗り出し価格目安は、ご覧の時点での為替レートにて算出しております。 金額が表示されない場合は、しばらく経ってから再度アクセスをお願いします。
ムスケティアによるカスタマイズやチューニングにも注目
ドイツ北西部オーバーハウゼンに本拠地を置くムスケティアは、世界最大のPSAプジョー・シトロエンのチューナーとして、多数のカスタムパーツを開発・販売しています。2013年に発売された2代目となる308にも、専用設計されたエアロパーツやスポーツマフラー、スポーツサスペンション、エンジンのマッピングを変更して出力を上げるROMチューンのキットなどが用意されています。
人とは違うこだわりの輸入車ライフを楽しみたい方は、ムスケティアのカスタマイズパーツで、自分だけの308GTを作り上げてみてはいかがでしょうか?
スペック表
プジョー 308GTのスペックは以下をご確認ください。+ボタンで詳細が表示されます。
車名 | プジョー 308 / PEUGEOT 308 SW GT 2.0L BlueHDi EAT6 180 S&S |
サンプルグレード | SW GT / 6AT |
英国販売価格 | £26,329 |
型式 | – |
初度登録 | 国内未登録新車 |
車検 | 受け渡し |
走行距離 | – |
ハンドル | 右 |
ドア数 | 5 |
カラー | ハリケーングレー(標準色) ネラブラック(OP/MTL) キュムラスグレー(OP/MTL) マグネティックブルー(OP/MTL) パールホワイト(OP/P) アルティメットレッド(OP/SPL) ※OP:有料オプション ※MTL:メタリック塗装 ※P:パール塗装 ※SPL:スペシャルカラー |
全長x全幅x全高 | 4585× 1804 × 1457 mm |
ホイールベース | 2730 mm |
トレッド(前/後) | 1559mm / 1553mm |
車両重量(乾燥) | 1595kg |
乗車定員 | 5名 |
トランスミッション | 6AT |
エンジンタイプ | 水冷直列4気筒DOHC 16V 直噴インタークーラー付きディーゼルターボ |
総排気量/内径x行程 | 1997cc/85.0mm×88.0mm |
圧縮比 | 16.0:1 |
最高出力 | 133kW(181PS)/3750rpm |
最大トルク | 400Nm(40.8kg-m)/2000rpm |
燃料タンク容量 | 53L |
燃費 | 約24.3km/L(欧州複合基準) |
ブレーキ形式(前/後) | ベンチレーテッドディスク/ディスク |
タイヤ/ホイール | 18インチホイール |
最高速度 | 216.0km/h |
0-100km/h加速 | 8.4秒 |
特記事項 | ※一部推定値、非公式情報を含んでいる場合があります。 |
車名 | プジョー 308 / PEUGEOT 308 GT 1.6L THP 205 S&S |
サンプルグレード | Hatchback / 6MT |
欧州販売価格 | £23,579 |
型式 | – |
初度登録 | 国内未登録新車 |
車検 | 受け渡し |
走行距離 | – |
ハンドル | 右 |
ドア数 | 5 |
カラー | ハリケーングレー(標準色) ネラブラック(OP/MTL) キュムラスグレー(OP/MTL) マグネティックブルー(OP/MTL) パールホワイト(OP/P) アルティメットレッド(OP/SPL) ※OP:有料オプション ※MTL:メタリック塗装 ※P:パール塗装 ※SPL:スペシャルカラー |
全長x全幅x全高 | 4253× 1804 × 1457 mm |
ホイールベース | 2620 mm |
トレッド(前/後) | 1559mm / 1553mm |
車両重量(乾燥) | 1415kg |
乗車定員 | 5名 |
トランスミッション | 5MT |
エンジンタイプ | 水冷直列4気筒DOHC 16V 直噴インタークーラー付きディーゼルターボ |
総排気量/内径x行程 | 1598cc/-mm×-mm |
圧縮比 | – |
最高出力 | 151kW(205PS)/6000rpm |
最大トルク | 285Nm(29.0kg-m)/1750rpm |
燃料タンク容量 | 53L |
燃費 | 約17.8km/L(欧州複合基準) |
ブレーキ形式(前/後) | ベンチレーテッドディスク/ディスク |
タイヤ/ホイール | 18インチホイール |
最高速度 | 233.6km/h |
0-100km/h加速 | 7.5秒 |
特記事項 | ※一部推定値、非公式情報を含んでいる場合があります。 |
車両詳細画像ギャラリー
プジョー 308GTをもっと知りたい方はこちら
◆プジョー 308GT
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◆プジョー 308GT SW
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※本記事は2016年7月12日時点の情報を元に作成しております。最新の情報に関しては直接ご連絡にてご確認ください。また、記載情報の誤りがある場合はお知らせください。