フォルクスワーゲン ザ・ビートルカブリオレを解説、日本再導入の可能性や並行輸入車の価格情報も掲載。

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「誰もが平等に開放感を味わえる、シアワセな一台」と聞いて、あなたはどんなクルマを思い浮かべますか?思い浮かんだ方も、浮かばなかった方も、もしそういうクルマを手に入れたいのなら、少し急がなければならないかも知れません。

今回はフォルクスワーゲンのファニーなモデル、ザ・ビートル カブリオレを紹介します。冒頭のフレーズに、今もっとも近い1台です。

モデルの概要

フォルクスワーゲン ザ・ビートルカブリオレ

フォルクスワーゲン ザ・ビートルカブリオレ

ザ・ビートル カブリオレは、フォルクスワーゲンがリリースするCセグメントサイズのオープンモデルです。

ベースとなるザ・ビートルは、名前の通り「ビートル」の愛称で知られる不朽の名車、空冷エンジンの「タイプ1」をトリビュートしたスペシャリティモデルです。1998年にデビューしたニュービートルの後継モデルではありますが、メーカーは敢えて「クラシックビートルの再解釈」と発表しています。(理由は後述)

ザ・ビートルのデビューは2011年、カブリオレは1年遅れて2012年のロサンゼルスモーターショーで発表されました。フォルクスワーゲンが発表にこの地を選んだ理由は、クラシックビートル/ニュービートルが数多く販売され、多くの人に愛された、アメリカ市場を重視しているからに他なりません。

フォルクスワーゲンは長年カブリオレモデルを設定し続けて来ました。実用車であるクラシックビートルにも早い段階からカブリオレがラインナップされていましたし、後継のゴルフも同様です。21世紀に入ってからはクーペカブリオレのイオスなどもありましたが、どちらも生産終了となった現在、ザ・ビートルカブリオレはフォルクスワーゲンで唯一のカブリオレとなっています。

フォルクスワーゲン タイプ1カブリオレ

フォルクスワーゲン タイプ1カブリオレ

フォルクスワーゲン ニュービートルカブリオレ

フォルクスワーゲン ニュービートルカブリオレ

フォルクスワーゲン イオス

フォルクスワーゲン イオス

フォルクスワーゲン ゴルフカブリオレ

フォルクスワーゲン ゴルフカブリオレ

生産はニュービートルと同じく、メキシコ・プエブラ工場で行われます。ここはクラシックビートルを最後まで(2003年)生産していた工場。ビートルにとっては第二の故郷とも言える地です。

ザ・ビートル カブリオレ マイナーチェンジモデル プレミア時動画(約2分50秒)

 

ハイライト

エクステリア

誰もが幸せになれるファニーなデザイン

フォルクスワーゲン ザ・ビートルカブリオレ(サイド)

フォルクスワーゲン ザ・ビートルカブリオレ(サイド)

ザ・ビートルのデザインは、誰もがひと目でビートルと分かるデザインですが、前進のニュービートルと比べると大きく変化しています。

半円を3つ組み合わせたようなデザインのニュービートルに対して、Aピラーの角度を起こし、ルーフからCピラーのカーブはなだらかになりました。ボディもワイドアンドローになり、結果としてクラシックビートルのディメンションに近いものになっています。

これをメーカー自身は「クラシックビートルの再解釈」と明言しています。クラシックビートル同様、世界中多くの人に愛され、オーナーもシアワセな気持ちにしてくれるデザインに仕上がっています。

ルーフはゴルフ6カブリオレと同じく電動ソフトトップを採用しており、50km/hまでなら9.5秒で開閉可能。オープン化されても安全性は高く、横転時に瞬時にせり出すアクティブ ロールバー プロテクション システムを採用するなど、乗員をしっかり保護します。

フォルクスワーゲン ザ・ビートルカブリオレ(リア)

フォルクスワーゲン ザ・ビートルカブリオレ(リア)

ボディーカラーは豊富な12色を設定

ボディーカラーは12色を用意

エクステリアの選択肢が豊富なのもポイントです。ボディカラーはソリッドからメタリックまで12色。ホイールも同じく16インチから19インチまで12種類。クラシックビートルを彷彿とさせるレトロなデザインから、スポーティなデザインまで多数用意されています。

ホイールも豊富な12種類が設定

ホイールも12種類と豊富

スポーティなホイールは最大20インチまで設定

スポーティなホイールは最大20インチまで設定

これらを組み合わせることで、ポップなイメージから、落ち着いたクラシックな雰囲気までさまざまな演出が可能です。

 

インテリア

全員が平等の開放感を味わえます

ザ・ビートルカブリオレのインテリア

ザ・ビートルカブリオレのインテリア

ダッシュボードのカラーはボディと同じく12色から選べます。また、トリムもファブリックからレザーまで9種類と豊富です。

ニュービートルでは、デザイン優先にした結果、室内空間が狭かったり、ドライビングスタイルが不自然なものになるなどの弊害がありました。しかしザ・ビートルでは、ピラーの角度やルーフの曲率の変更により、これらのネガは解消されています。

 

インテリアもボディカラーに合わせて設定されています

インテリアもボディカラーに合わせて設定されています

エクステリアと同じく豊富な12色が設定

エクステリアと同じく豊富な12色が設定

追加メーターがレーシーなR-Lineのインテリア

追加メーターがレーシーなR-Lineのインテリア

後席も大人二人がしっかり座れる居住性

後席も大人二人がしっかり座れる居住性

もちろん、改善されたと言えどもスペシャリティーカーですから、広大な室内空間があるわけではありません。ですが、リアにはしっかり大人二人が座れるスペースが用意されていますし、それでも室内空間に不満があるなら、ボタンひとつで、さあ、屋根を開けてしまいましょう!頭上にはどこまでも広大な空間が広がります。

乗員全員が平等にこの開放感を味わえるのは、このクルマの大きな魅力です。

どこまでも広大な空間が広がります

どこまでも広大な空間が広がります

 

パワートレイン

日本仕様にはないTDIディーゼルも設定

ザ・ビートルの英国仕様は、TSIガソリンダウンサイジングターボとTDIディーゼルそれぞれ設定されています。

日本にも正規導入された1.2L TSIガソリンエンジン

日本にも正規導入された1.2L TSIガソリンエンジン

日本未導入の2.0L TDIディーゼルエンジン

日本未導入の2.0L TDIディーゼルエンジン

●ガソリンエンジン

ガソリンエンジンは排気量の違いで2種類設定されています。

  • 直列4気筒 1.2L TSI ターボ 105PS
  • 直列4気筒 1.4L TSI DOHCターボ 150PS

●ディーゼルエンジン

ディーゼルエンジンは、排気量は1種類ですが、チューニング違いで2種類設定されています。

  • 直列4気筒 2,0L TDI ディーゼルターボ 110PS
  • 直列4気筒 2.0L TDI ディーゼルターボ 150PS

トランスミッションは、5速と6速MT、そしてデュアルクラッチトランスミッションの7速DSGが設定されています。

 

サスペンション

カブリオレのリアはゴルフと同じ方式に

サスペンションはフロントにマクファーソン・ストラット、リアは、ザ・ビートルのベースモデルとは異なりマルチリンク(4リンク)が奢られています。カブリオレがゴルフと同じマルチリンクを採用する理由は、ザ・ビートルに比べて後輪重量が重いためだと思われます。

 

参考スペック

フォルクスワーゲン ザ・ビートルカブリオレ Design 1.4 TSI 150PS Manual


寸 法 ▶︎全長×全幅×全高=4,288×1,825×1,544mm
     ホイールベース:2,538mm トレッド前/後 1,571 x 1,543mm
エンジン▶︎水冷ガソリン 直列4気筒 DOHC フロント横置 直噴ターボ
     1,395cc - mm x – mm - :1 110kW/5000-6000rpm 250Nm/1500-3500rpm 
駆動方式▶︎FF  6段MT
懸架装置▶︎前:マクファーソン・ストラット
    ▶︎後:マルチリンク
ブレーキ▶︎前:ベンチレーテッドディスク 後:ディスク
タイヤ ▶︎前:215/55R17 後:215/55R17
燃料容量▶︎55L 車両重量▶︎1,432kg 最高速度▶︎201km/h 0-100km/h加速▶︎9.1秒
燃 費 ▶︎16.9km/L(欧州複合基準)-m/L(JC08モード日本仕様参考値) 
価 格 ▶︎24,575ポンド(イギリス仕様車)

※その他の仕様のスペック詳細はカタログ情報(リンク)をご覧ください

 

ライバルモデル

ファニーなCセグメントオープンモデルのザ・ビートルカブリオレと同じような車種はなく、唯一無二の存在です。強いてライバルを挙げるならボクスホール/オペルカスケーダと、ミニ・コンパーチブルでしょうか。

ボクスホール/オペル カスケーダ

ボクスホール/オペル カスケーダ

カスケーダは、ザ・ビートルと同じくCセグメントのオープンモデルです。本来のライバルは、現在は生産されていないゴルフカブリオレでした。オペルはかつてからアストラにカブリオレをラインップして来ましたが、近年のオペル/ボクスホールの方針に則った流麗なボディラインは、ビートルとは違った艶やかさを感じます。都会的で落ち着いたな雰囲気は、このクルマの個性です。

 

 

ミニ コンパーチブル JCW

ミニ コンパーチブル JCW

ミニは名車と名高いクラシックミニをトリビュートしたモデル。生い立ちはザ・ビートルと似ています。ートルと比べるとサイズが小さくなりますが、BMW譲りのエンジンの良さに加え、スポーティなクーパーだけでなく、さらに走りを磨いたJCW(ジョン・クーパー・ワークス)などホットバージョンを選べるのも魅力といえます。

 

バイヤーズガイド

フォルクスワーゲン ザ・ビートルカブリオレ R-Line

フォルクスワーゲン ザ・ビートルカブリオレ R-Line

グレードはベースモデルのカブリオレから、充実装備のDesign、少しSUVのような雰囲気のDune、スポーティモデルのR-Lineが用意されています。

ザ・ビートルカブリオレを選ぶなら、Designグレードにハイパワーな1.4Lガソリン TSI 150PSと6速MTの組み合わせをおすすめします。日本仕様では選べなかったこの組み合わせは、開放感だけでなく、運転の楽しさも味わえるチョイスです。さらに落ち着いたボディーカラーとクラシカルなホイールでコーディネートしたら、なかなかおしゃれではないでしょうか?

ほかにも日本仕様で選べなかったカブリオレのR-Lineや、TDIディーゼルの組み合わせも可能です。

フォルクスワーゲンは、2017年のマニュアルセッションで、ザ・ビートルの生産終了について明言しています。生産終了はハードトップで、今のところカブリオレは継続生産される予定ですが、ザ・ビートルカブリオレがいつまで生産されるかは不明です。もし新車でご希望の方は、少し急いだほうがいいかも知れません。

 

2017年現在のザ・ビートルカブリオレの日本仕様と今後の導入予想

日本市場にも正規輸入されていたザ・ビートルカブリオレですが、2016年のマイナーチェンジの際にカブリオレはカタログ落ちしてしまったため、現在はラインナップされておりません。フォルクスワーゲンがザ・ビートルの生産終了について言及したいま、カブリオレが再導入される可能性は残念ながら低そうです。

 

並行輸入という選択肢

現在は日本市場に正規輸入されていないザ・ビートルカブリオレですが、並行輸入を行えばまだ新車で購入することができます。

一例としてコアカーズを運営する並行輸入者販売店のYMワークスでは、最新の為替レートを反映したザ・ビートルカブリオレ Design 1.4 TSI 150PS Manualの乗り出し価格を案内しています。下記表では最新の為替レートに基づいた価格を表示しています。

現在、英国内のグレード整理・価格改定に伴う調整作業中です。日本国内での乗り出し価格の目安はお問い合せ下さい。

国内乗り出し価格目安は、ご覧の時点での為替レートにて算出しております。 金額が表示されない場合は、しばらく経ってから再度アクセスをお願いします。

また並行輸入に関しては、関連記事も併せてご覧ください。

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※本記事は2017年8月10日時点の情報を元に作成しております。最新の情報に関しては直接ご連絡にてご確認ください。また、記載情報の誤りがある場合はお知らせください。

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