インフィニティ QX60を解説、日本未発売モデルの概要やスペック、価格他、正規輸入の可能性や並行輸入情報も掲載。

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『インフィニティ QX60』は、日産自動車の高級車ブランドである“インフィニティ”が北米を中心に販売する中型SUV車です。

現在では、北米以外にヨーロッパ・ロシア・アジア各圏で販売されていますが日本では未発売。昨今ブームとなっているSUVの中でも異彩を放つQX60を手に入れたいと思っている方も多いのではないでしょうか。

今回は最新のインフィニティ QX60の魅力と、並行輸入の方法について解説します。

モデル概要

「インフィニティ QX60」という車名になったのは2014年モデル以降です。それ以前は「インフィニティ・JX」という車名で販売されていました。

インフィニティを統括するヨハン・ダ・ネイシン氏はこの新ネーミング戦略について“Qは次世代インフィニティモデルのインスピレーションを付与するだけでなく、1989年にリリースした最初のフラッグシップモデルのQ45を想起させ、そのパフォーマンスの歴史を際立たせることができる”と話しています。

インフィニティ QX60 2020モデル

世界的なSUVブームもあって、QX60はもっと売れているインフィニティです。特にファミリー層に人気があり、広々としたパッケージングが快適なドライブを実現します。3列シートの7人乗りはとても使い勝手が良く、街乗りファミリーカーとして最適なクルマです。

また、安全性の高さも魅力の1つです。フロント、フロントサイド、オーバーヘッドにエアバッグを標準装備。ABSブレーキ、スタビリティコントロール、タイヤ空気圧監視も備えています。2016年モデルの衝突安全テストでは、最高評価の「2016トップセーフティピック+」に認定されました。プレミアムクロスオーバーセグメントの基準を引き上げる安全性能を誇ります。

2016年のフェイスリフトではヘッドライトとテールライトが一新、サスペンションも専用チューニングが施されています。2017年にはV6エンジンを強化し295馬力へアップ。ハイブリッドモデルは2018年で廃止となっています。最新の2020年モデルを詳しく解説していきます。

ハイライト

エクステリア

滑らかな曲線が際立つデザイン

インフィニティ QX60のエクステリアデザインは、滑らかな曲線が特徴的です。ダブルアーチのフロントグリルとウェーブ付きのボンネット、三日月形にカットされたDピラーなど、ブロック的でより角張った競合他社とは対照的であり、日本の街にも違和感なく馴染むでしょう。

インフィニティ QX60 2020(フロント)

インフィニティ QX60 2020(リア)

フロントにはLEDシグネチャーヘッドライトとフォグライト、リアにはLEDテールライトとセンターハイマウントストップライトを備えています。タイヤは、235 / 65R18でアルミ合金ホイールを標準装備。大径タイヤにより、SUV特有の力強い走りを見せます。

ボディカラーは8種類を用意

マジェスティックホワイトをはじめ、シルバー系のリキッドプラチナ・グラファイト、黒系のインペリアルブラック・ブラックオブシディアン、赤系のディープボルドー、青系のエルモサブルー、茶系のモカアーモンド。多様なカラーから、あなたの好きなスタイルを表現できます。

インフィニティ QX60(モカアーモンド)

インフィニティ QX60(ブラックオブシディアン)

インテリア

快適空間を実現させる“高級志向”のインテリア

インフィニティ QX60のインテリアは、近代のドライバーニーズに合わせて設計されています。

高級感のあるデザインと豪華な素材によって快適な空間を実現。フロントシートは柔らかく優れたサポート性能があります。2列目シートは5.5インチ(約14cm)の前後移動が可能で、足元スペースは十分に確保できます。チャイルドシートが取り付けられている場合でも3列目にアクセスできる独自の2列目スライド/チルトシートを備えているのも嬉しいポイントです。

インフィニティ QX60(インテリア)

インフィニティ QX60(2列目シート)

センターコンソールには、木目全体に“漆の層”が施されており艶やかで美しいデザインが目を引きます。これは、日本の工芸品である吹漆からインスピレーションを得ています。また、ラックスモデルには標準で2列目・3列目のムーンルーフが装備されており同乗者がパノラマを楽しむことができます。

インフィニティ QX60 ラックス(ムーンルーフ)

インフィニティ QX60(センターコンソール)

荷物スペースは3列目から16.0立方フィート、2列目から40.5立方フィート、1列目から76.2立方フィート。総内部容量は149.0立方フィートあります。インフィニティ QX60は3列すべてに余裕があり、トップライバルの1つであるアキュラMDXに対して優位に立っています。

その他の標準装備には、8インチ画面、8つのUSBポート、Bluetooth、衛星ラジオ、HDラジオ、および6スピーカーステレオを備えたInTouchインフォテインメントシステムも搭載しています。オプションで、13スピーカーと15スピーカーのBoseシステムにアップグレードも可能。さらに、オプションのデュアル8インチスクリーンを使用すると、後部座席にモニターを追加でき、映画やゲームをプレイを実現させます。

2列目・3列目はフルフラット可能

デュアル8インチスクリーン(オプション)

このクラスのSUV車は3列目のスペースが少し狭く、子供や小柄な大人に適しています。十分な荷室を備えた5人乗りとして購入されることが多く、ファミリーカーとして十分に活躍してくれるでしょう。

インフィニティ QX60 トランクルーム参考動画(1分31秒)

パワートレイン

“3.5Lエンジン×無段変速機”が力強い走りを実現!

インフィニティ QX60のエンジンは、日産のお馴染みの「3.5リッターV6」を搭載。無段変速機(CVT)も採用しています。

  • 3.5L 直噴V型6気筒エンジン
  • 最高出力295ps/6,400rpm
  • 最大トルク270LB-FT/4,800rpm

インフィニティ QX60(エンジン)

QX60のエンジンは、2017年モデルで進化を遂げています。265馬力に留まっていたV6エンジンは、295馬力まで引き上げられ力強い走りを手に入れました。必要な時に素早く加速して、追い越しや登坂時も余裕を持って走行することができます。無段変速機によって変速ショックがなく、スムーズに加減速できるのも大きな特徴です。圧倒的なパワーは、最大5,000ポンド(約2267㎏)を牽引する能力を備えています。

また、ギアシフトをより細かく制御するための“手動シフトモード”も搭載。より楽しいドライビングを可能にしています。

サスペンション

“長距離でも快適”クッション性に優れた乗り心地

QX60のサスペンションは、クッション性に優れたセッティングになっています。過剰に柔らかく感じることはなく、バンプを上手く吸収します。

全シートに7人が乗車してたっぷり荷物を積んだ状態でも、軽快なハンドリングが行えます。ステアリングは前腕を動かさずにタイトな操作が可能。十分に軽いので男性はもちろん、女性でも運転が難しくなることはありません。

インフィニティ QX60

高速コーナーではロール気味にはなりますが、大きな弱点にはならないでしょう。もともと重量があるクルマだけにドッシリと安定感ある走りが特徴的です。日本の狭い道でも悠然と駆けることができます。また、長距離の快適さという点でも優位になるサスペンションと言えます。

インフィニティ QX60 紹介動画(2分07秒)

参考スペック

インフィニティ QX60


寸     法 ▶︎全長x全幅x全高 = 4,989 mm x1,960 mm x 1,722 mm
ホイールベース:2,900 mm トレッド:前/後  1,668mm / 1,668mm
エンジン▶︎3.5L直噴V型6気筒エンジン
     295ps/6,400rpm  270LB-FT/4,800rpm
駆動方式▶︎FF/AWD
懸架装置▶︎前:ストラット 後:マルチリンク
ブレーキ▶︎前:
ディスク 後:ディスク
タイヤ   ▶︎前:235/65R18 後:235/65R18
燃料容量▶︎75 L
車両重量▶︎1,990 kg(ピュア)2,002 kg(ラックス)

燃     費 ▶︎8.5km/L(市街地モード)11.5km/L(高速道路モード)
価     格 ▶︎44,350 ドル(ピュア/FF) 48,150 ドル(ラックス/AWD)

※その他の仕様のスペック詳細はカタログ情報(関連リンク)をご覧ください

ライバルモデル

インフィニティ QX60のライバルとして、アキュラMDXとアウディQ7を挙げます。

アキュラMDX

アキュラMDXは、QX60と同等の価格帯の場にあり多くの共通点があります。エンジンは3.5リッターV6、290hpの267lb-ftでQX60より僅かに劣ります。内部空間はQX60と同等ですが、アキュラMDXは前部座席の後ろのスペースが広い利点を持っています。しかし、全体の貨物スペースはQX60が勝っています。燃費もほぼ同等です。価格は4万4500ドル。

 

 

アウディ Q7

アウディ Q7はターボチャージャー付きエンジンを搭載した中型クロスオーバーSUVです。総出力は248hp、トルクは273lb-ft、8速のオートマトランスミッションを搭載しています。QX60より1段階上のインテリアと走行が楽しめますが、燃費はQX60を下回る数値です。価格は5万4800ドル。追加の1万ドルを補う魅力を感じれるかはユーザー次第です。

バイヤーズガイド

インフィニティ QX60は4つのグレードから選択できます。

  • QX60ピュア(44,350ドル )
  • QX60ピュアAWD(46,350ドル)
  • QX60ラックス(46,150ドル)
  • QX60ラックス AWD(48,150ドル)

ピュアがベーシックモデルとなり、様々な機能が加えられたラックスが上位になります。FFとAWD、ピュアとラックスというシンプルな展開です。

2020インフィニティQX60のモデル比較(infinit USA)

標準モデルのピュアでも十分すぎるハイスペック

外装には、シグネチャーヘッドライトとフロントフォグライト、テールライトがLED。パワーフォールディングとヒートサイドミラー、パワースライド式着色のガラスムーンルーフ、フロントドアハンドルカーテシーライト、そしてパワーリアリフトゲート、リアプライバシーガラス。

内装は、運転席8方向の電力調整可能なヒーター付きフロントシート、3ゾーンの気温制御、SiriusXM衛星ラジオを備えた8インチのタッチスクリーン、およびドライバー支援、前方衝突回避などの機能が利用できます。

ラックスの追加機能は、Bose®13スピーカープレミアムオーディオシステム、リモートエンジン始動システム、ルーフレール、リバースチルトダウン機能付きのドアミラー、運転席とステアリングホイールの出入りアシストシステム、インテリジェントキーメモリシステム。もちろん、ピュアの標準機能は全て備わっています。

インフィニティ QX60 日本導入の可能性

日産がグローバル展開する「インフィニティ」。トヨタのレクサスやホンダのアキュラと並んで日本メーカーのプレミアムブランドとして海外で知られています。日本でも少なからずファンがいるにも関わらず、市場に導入されないのはなぜでしょうか。

日産はこれまでに正式なかたちで日本市場への導入をコメントしたことはありません。本社やアメリカ法人への取材では、「検討するが難しい」という声しか聞こえてきません。また、インフィニティが歩んできた歴史を考えても、日本の日産ブランドとの融合は非常に困難と言えるでしょう。国内の販売戦略が変わる中で“インフィニティ”という販売網の新設はハイリスクであるため、日本導入の可能性は極めて低いと結論します。

アメリカで絶対的な人気を誇るインフィニティ

並行輸入という選択肢

日本市場に正規輸入されていないモデルでも、並行輸入を行えば日本で所有できます。

一例としてコアカーズを運営する並行輸入車販売店のYMワークスでは、最新の為替レートを反映したインフィニティ QX60の乗り出し価格を案内しています。下記表では最新の為替レートに基づいた価格を表示していますので、参考にしてください。

現在、英国内のグレード整理・価格改定に伴う調整作業中です。日本国内での乗り出し価格の目安はお問い合せ下さい。

また並行輸入に関しては、関連記事も併せてご覧ください。

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※本記事は2020年10月9日時点の情報を元に作成しております。最新の情報に関しては直接ご連絡にてご確認ください。また、記載情報の誤りがある場合はお知らせください。

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