シトロエン C1を解説、日本導入の可能性や並行輸入車の価格情報も掲載。

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シトロエン C1 エアスケープ

シトロエンC1は、Aセグメントに属するコンパクトカーです。シトロエンのボトムレンジを担うモデルで、ヨーロッパにおけるベーシックカーの定番のひとつでもあります。

この記事では、シトロエン C1(CITROEN C1)について解説します。また、日本で乗るための並行輸入情報も掲載しています。

モデル概要

初代シトロエン C1の登場は2005年、PSAグループとトヨタ自動車による合弁会社「トヨタ・プジョー・シトロエン・オートモービル(TPCA)」によって、プジョー 107、トヨタ アイゴと共に開発されました。東欧チェコに工場を置くTPCAは、首脳陣の多くをトヨタ側の人材が占めており、日本車と同等の品質管理が行われてます。当時、欧州のAセグメントカーではめずらしかった5ドアが設定されたことや、高い製造品質が評価され、この3モデルは以後9年間に渡って生産されるヒット作になりました。

シトロエン C1 (初代)

シトロエン C1 (初代)

プジョー 107

プジョー 107

2代目モデルは2014年にデビューしました。モデルチェンジごとにボディを拡大するモデルが多いなか、全長が30mmほど伸びた以外サイズはほぼ変わっていません。基本的なメカニズムはプジョー 108、トヨタ アイゴと共通で、それぞれエクステリアデザインで差別化を図っています。1.0Lと1.2Lの3気筒ガソリンエンジンを搭載し、トランスミッションは5MTが基本。1.0Lモデルのみ2ペダルのETGも選べます。ボディタイプは3ドアハッチバックと5ドアハッチバックの2種類で、5ドアモデルにはキャンバストップモデル「エアスケープ」も用意されています。

トヨタ アイゴ

トヨタ アイゴ(2代目)

シトロエン C1 エアスケープ

シトロエン C1 エアスケープ

 

ハイライト

エクステリア

上質感を増したボディパネルと愛嬌あるフロントマスク

エクステリアデザインは、のちにピニンファリーナのデザイン・ディレクターとなったカルロ・ボンザニゴの手によるもの。初代C1はベーシックカーらしい思い切りの良さを感じさせるデザインでしたが、2代目モデルはやや方向を変え、キャラクターラインやドアハンドル周辺の処理などに上質感を感じさせます。

シトロエン C1 エアスケープ(フロント)

シトロエン C1 エアスケープ(フロント)

シトロエン C1 エアスケープ(リア)

シトロエン C1 エアスケープ(リア)

反面フロントマスクは親しみやすさを感じさせるものです。上下二段に分かれたヘッドライトは目と眉毛のようなユニークなカタチで、C1に愛嬌ある表情を与えています。リアセクションは低コストとデザイン性の両立を狙ったガラス製テールゲートを中心とした構成です。ちなみに初代から引き継いだこのテールゲートのアイデアは、C1だけでなくプジョー108、トヨタ アイゴにも採用されています。

 

インテリア

遊び心を感じさせる個性的なセンターパネル

インパネ中央に大きなパネルを配置し、その上部に7インチタッチスクリーン、下部にエアコンの操作盤を備えます。この中央のパネルは、ベーシックグレードの「Touch」でこそ黒のプラスチックですが、オプションのインテリアカラー・パックにより、サンライズレッドやホワイトに変更可能です。ベーシックカーらしく質素でありながら、遊び心を感じさせるデザインです。

シトロエン C1 エアスケープ インテリア

シトロエン C1 エアスケープ インテリア

シトロエン C1 エアスケープ インテリア

シトロエン C1 エアスケープ インテリア

乗車定員は4名で、リアシートの空間はミニマムです。リアウインドウは外側にポップアップするタイプですから、大人が寛ぐというよりは、短距離利用など割り切った使い方に向きそうです。なお、リアシートの背もたれは50:50の分割可倒式となっており、用途に応じてラゲッジスペースを広げられます。

キャンバストップ「エアスケープ」がもたらす開放感はC1の大きな魅力です。考えてみればシトロエンは、2CVの時代に始まり、C3やC4ピカソのゼニスウインドウなど、屋根が開くこと、窓が大きいことにこだわってきました。800×760mmの大きな開口部を持つキャンバストップが光をたっぷり取り込んで、気持ちよくドライブできること受け合いです。

 

パワートレイン

1.0Lと1.2Lの3気筒ガソリンエンジンを搭載

シトロエン C1 エンジンルーム

シトロエン C1 エンジンルーム

シトロエン C1に搭載されるエンジンは1.0Lと1.2Lの2種類で、いずれも近年のダウンサイジングのトレンドである直列3気筒エンジンです。

1.0Lはインターナショナル・エンジン・オブ・ザイヤーの排気量1L未満の部門で2007年から4年連続受賞を果たした1KR-VE型です。トヨタ パッソ/ダイハツ ブーンなどに搭載されている、日本でも馴染みのあるユニットですが、チューニングは日本のものとは異なります。トランスミッションは5MTのほか、2ペダルのシングルクラッチトランスミッションのETGが用意されています。

1.2LはグループPSAが開発したピュアテック82と呼ばれるエンジンです。最高出力は82hpで、0-100km/h加速は10.9秒でこなします。組み合わされるトランスミッションは5MTのみとなっています。なお、このピュアテック82はプジョー 108でも選択できますが、トヨタ アイゴには用意されていません。

燃費は、1.0LとETGの組み合わせ約23.8km/L、1.2L ピュアテック82 では約23.3km/Lです(いずれも欧州複合基準)。最も重いモデルでも800kg台という軽量なボディも低燃費にひと役買っています。

 

サスペンション

ブラッシュアップされたプラットフォーム

フロントにマクファーソン・ストラット、リアにトーションビームを採用しており、FFのコンパクトカーとしては一般的な構成です。プラットフォームは先代のものを継承していますが、捻れ剛性を向上させています。 

シトロエン C1 5ドア

シトロエン C1 5ドア

参考スペック

シトロエン C1 Flair VTi 68 ETG 5ドア ノーマルルーフ
(イギリス仕様2017年モデル)


寸 法 ▶︎全長×全幅×全高=3465 × 1615 × 1460 mm
     ホイールベース:2,340 mm トレッド前/後 1425mm/1420mm
エンジン▶︎水冷直列3気筒DOHC 12V フロント横置
     998cc/71.0×84.0mm - 69ps/6000rpm 9.8kg-m/4800rpm
駆動方式▶︎FF  5速 ETG
懸架装置▶︎前:マクファーソン・ストラット
    ▶︎後:バイリンク(トーションビーム)
ブレーキ▶︎前:ベンチレーテッド・ディスク 後 ドラム
タイヤ ▶︎前:165/65 R14 後:165/65 R14
燃料容量▶︎35L 車両重量▶︎- 最高速度▶︎157km/h 0-100km/h加速▶︎15.9秒
燃 費 ▶︎23.8km/L(欧州複合基準) 
価 格 ▶︎12,185ポンド(イギリス仕様車)

※その他の仕様のスペック詳細はカタログ情報(関連リンク)をご覧ください

 

ライバルモデル

やはり兄弟車でもある、プジョー 108とトヨタ アイゴが真っ先に浮かびます。大人っぽく落ち着いた雰囲気の108、大胆で斬新なアイゴと、デザインの持ち味がそれぞれ異なります。基本的なメカニズムは共通ですが、トヨタ アイゴには1.2Lエンジンが用意されていません。

プジョー 108

プジョー 108

トヨタ アイゴ

トヨタ アイゴ

ほかにもフィアット パンダ、フォルクスワーゲン up!、ルノー トゥインゴなどもライバルとして挙げられます。これらの各モデルはバリエーションが多いのも特色です。

フィアット パンダ

フィアット パンダ

フォルクスワーゲン up!

フォルクスワーゲン up!

 

スマート フォーフォー

スマート フォーフォー

ルノー トゥインゴ

ルノー トゥインゴ

 

バイヤーズガイド

熟成されたシャシーと足回り、高い経済性をもたらすエンジン、いたずらに大型化せず運転しやすいサイズにとどめたボディなど、シトロエン C1には道具としての使いすさがあります。フランスのメーカーは以前より、毎日楽しく運転できる実用車を得意としてきました。オーソドックなメカニズムを個性的なデザインで包み込んだシトロエン C1も、その系譜を引き継いだクルマと言えます。

基本的なボディタイプは3ドアと5ドアのふたつ、グレードはTouch、Feel、Flairの3つです。5ドアのFeel、Flairではキャンバストップのエアスケープも選べます。Touchは廉価版としての位置づけで、装備や選べるオプションがかなり制限されます。ただしABSやEBD、カーテンエアバッグなどの安全装備に差はつけられていません。7インチディスプレイとエアコンはFeel以上で標準装備、Flairにはアルミホイールやリアビューカメラが装着されます。夏の厳しい日本での使用となるとFeel以上が現実的で、さらに2ペダルのETGで乗りたい場合は自動的にFlairになります。

シトロエン C1 3ドア

シトロエン C1 3ドア

 

2017年現在のC1日本導入の可能性

2017年6月現在、シトロエン C1は日本へ正規輸入されていません。シトロエン・DSオートモーティブともども、日本へ数多くのモデルを正規輸入しているものの、C1は先代も正規輸入されませんでした。アイゴ(日本未発売)を生産するトヨタとの兼ね合いもあると見られ、C1が日本に正規輸入される可能性は低いと思われます。

 

並行輸入という選択肢

前述のように正規輸入の可能性が低いC1ですが、並行輸入を行えば日本で所有することができます。

一例としてコアカーズを運営する並行輸入者販売店のYMワークスでは、最新の為替レートを反映したC1の乗り出し価格を案内しています。下記表では最新の為替レートに基づいた価格の一例を表示しています。

現在、英国内のグレード整理・価格改定に伴う調整作業中です。日本国内での乗り出し価格の目安はお問い合せ下さい。

国内乗り出し価格目安は、ご覧の時点での為替レートにて算出しております。 金額が表示されない場合は、しばらく経ってから再度アクセスをお願いします。

また並行輸入に関しては、関連記事も併せてご覧ください。

並行輸入車とは?正規輸入車との区別や具体的ケースを解説

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車両詳細画像ギャラリー

 

関連リンク

カタログダウンロードページ

シトロエン C1 カタログダウンロード:C1(CITROEN UK C1)

現地法人公式サイト・コンフィギュレーター

シトロエン C1 オフィシャルサイト(CITROEN UK C1)

シトロエン C1 コンフィグレーター (CITROEN UK C1)

※本記事は2017年6月22日時点の情報を元に作成しております。最新の情報に関しては直接ご連絡にてご確認ください。また、記載情報の誤りがある場合はお知らせください。

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