2017年をもってイギリスでのフォード フォーカスRS Mk3の通常モデルの受注は終了してしまいましたが、2018年の販売に向けて2017年末にブルーエディションとレッドエディション、2018年2月上旬にはオレンジエディション(ヘリテージエディション)が明らかにされ、3つの限定仕様車が発表されています。
コアカーズを運営するYMワークスでは、フォーカスRS Mk3を既に30台以上を並行輸入・販売しており、この限定仕様車にも注目しています。今回は、YMワークスで取引のあるディーラーからの情報とフォード・オブ・ブリテンの会長兼マネージング・ディレクターであるアンディ・バラット氏のコメント等をもとにこの3つの限定仕様車の並行輸入・販売情報を考察します。
※詳細が明らかになっていない部分も多々あり、記載内容には推測が含まれることをご承知おきください。
この記事の目次
リミテッドエディションに共通の仕様
これまでに報じられた情報を整理すると、特別限定仕様車の共通仕様は以下のように思われます。
- 機械式LSD(リミテッドスリップディファレンシャル)を生産ラインで組込(3モデル共通)
- マットブラック塗装のリアスポイラーとドアミラーカバー(ブルー、レッド)
- ブラックのフォイルトリートメントが施されたルーフ(ブルー、レッド)
※レッドエディションとオレンジエディションの内装等に関する詳細な情報がありません。
フォード フォーカスRS Mk3 ブルーエディション
ブルーエディションはレッドエディションの案内と同時にディーラーから情報がもたらされました。2018年2月中旬時点で既にディーラーへの配車が進んでおり、YMワークスの取引先からも在庫が1台のみある、と言ってきています。つまり今(2018年2月15日現在)なら購入可能です!(現地でも販売しているのでもうないかもしれません)
ただ、情報を辿っていくとブルーエディションの名称での情報はほとんどなく、その正体は昨年秋にご紹介し即完売となった「フォーカスRS エディション」の別称である可能性が高そうです。昨年秋にオーダーを受けた「RS エディションが生産されディーラーへの配車が行われている」と考えると、生産期間を含め(レッドエディションの項を参照)辻褄が合います。
となると、外観は以下の画像のようになり、レカロ製シェルシートは専用のブルートリムになっていると思われます。ホイールは標準車と同デザインのブラック仕様、キャリパーもブルーペイントされているはずです。人気オプションのブラック鍛造ホイールを履いた個体も多いでしょう。
2月14日、取引先ディーラーから写真が送られてきました。やはり「RS Edition」のようです。
フォード フォーカスRS Mk3 レッドエディション
2017年末に案内が来たレッドエディション。フォード・オブ・ブリテンの会長兼マネージング・ディレクター、アンディ・バラット氏のコメントでいくつかの情報がもたらされました。詳細は以下の通りです。
- レースレッドのボディーカラー
- 機械式LSD標準装備
- マットブラック塗装のリアスポイラーとドアミラーカバー
- ブラックのフォイルトリートメントが施されたルーフ
- ブラックのキャストホイールにグレーのキャリパー(写真のブラック鍛造ホイールはオプションと思われます)
- 生産台数は300台、価格は£36,295
- 生産開始時期は2018年2-3月、デリバリーは2018年後半(?)
残念ながら、内装等に関する情報はほとんどありません。北米仕様を見る限りでは、ブラックトリムのレカロシェルシートになりそうです。
レッドエディションは発表後、即完売の状態でしたが、デリバリーはもう少し先です。実際の配車が始まるころにはブルーエディションと同様にディーラー在庫車が出てくるかもしれません。
フォード フォーカスRS Mk3 オレンジエディション(ヘリテージエディション)
2018年2月上旬にアンディ・バラット氏のFacebookにて情報がもたらされたのがオレンジエディションです。イギリスの割り当ては指定ディーラーに僅か50台と言われています。特徴はディープオレンジのボディカラー。ルーフはブラックではない(サンルーフがつくため)ようです。
2月14日、正式なアナウンスがありました。「2018年4月6日にフォーカスRS Mk3の生産が終了する前にイギリス市場専用の50台の特別仕様車を生産する。」ヘリテージエディションと呼称されたこのモデルは、ブラックの鍛造ホイールにグレイキャリパー、レカロスポーツシェルシート、プライバシーガラス、サンルーフ、リアパーキングセンサー、電動可倒式ドアミラー、スピードリミッター付クルーズコントロール、ヒーテッドステアリングを装備しています。
さらに、このヘリテージエディションでは、限定モデルに装着されている機械式LSDに加え、mountuneのFPM375アップグレードキットをディーラー(mountune認定ディーラーを指す?)にて取り付け、375ps/510Nmのパワー・トルクを発揮するそうです。
これまでに生産した最高のRSであるとも述べられ、価格は£39,895と伝えられました。
YMワークスの取引先のディーラーからの発表前のコメントとして、確約はできないが確保できるよう努力するとの返答が来ています。ただ、即完売の可能性も高そうです。
フォーカスRS MK3 の生産は2018年4月6日で終了、今後の販売は?
北米仕様の限定車、ブルー&レッド リミテッドエディションが昨年リリースされた際に、フォードパフォーマンスから「2018年型が最終年次のフォーカス RS Mk3で、今後の販売はこの限定車のみとなる」とアナウンスされました。確かに北米のUSサイトではその通りとなっています。
イギリスでは通常モデルの受注が締め切られ(何故かコンフィグレータでは選択できますが)フォーカスRS Mk3の販売も終盤と思われる情報も見受けられます。
そのような中、2018年2月14日のアンディ・バラット氏のFacebookにて明らかにされたのは「2018年4月6日にフォーカスRS Mk3の生産が終了する」ということです。
今回のご案内以降、新車でご紹介できるのは、レッドエディションとオレンジエディションのデリバリー時にキャンセル等が出た場合に位になるでしょう。それ以外ではRS Mk2の時と同じようにディーラー在庫車を探すしかないと思われます。もちろんご相談いただければ程度の良い中古車等もお探しできます。
また、「mountune製パーツ」の提供も今少しの間は可能と思いますが、欠品も出始めていますので、ご希望の方は早めのご相談をお待ちしております。
フォーカスRS MK3 限定モデルの並行輸入による日本での乗り出し価格
イギリスでのフォーカスRS ブルー/レッド エディションの価格は£36,295とアナウンスされています。これはフォーカスRS Mk3の標準車が£32,265ですので£4,000程のアップになりますが、人気のオプション装備が標準化され、機械式Quaife製LSDの標準装着を考えると非常にお得です。
フォードジャパンが日本撤退した今では「フォーカスRS リミテッドエディション 各車」を手に入れるには並行輸入が最も現実的な方法です。YMワークスは既にフォーカスRS Mk3を30台以上並行輸入・販売しており、mountune製品の取り付け等も多数の実績があります。先日も本モデルに装着されているLSDと同じものを後付けで装着しました。正規輸入車と変わらない、安心してお乗りいただけるサポートをご提供します。
申し訳ありませんが、現在、現地からの見積り回答待ちの状態です。
車名 | 現地価格 | 国内乗り出し価格 |
---|---|---|
フォード フォーカスRS Mk3 ブルーエディション |
£36,295 | – |
フォード フォーカスRS Mk3 レッドエディション | £36,295 | 現在、販売の目途が立っていません |
フォード フォーカスRS Mk3 オレンジエディション | £39,895 | – |
※イギリス仕様・右ハンドル車です。
※欧州仕様車もお探しできますが確約はできません。
※輸入国からの輸送料、各種税金、検査費用、登録諸費用、納車費用(大阪近郊)は全て含まれます。
※仕様・装備でご紹介した以外のオプション品は別途になります。
※正式なお見積り、遠方への納車費用など、改めてご提示いたしますのでお問い合わせください。
フォーカスRS ブルーエディションの仕様・諸元
車名 フォード フォーカスRS Mk3 ブルーエディション / FORD FOCUS RS Mk3 Blue Edition
英国販売価格:£36,295
ハンドル:右
ドア数:5
カラー:ニトロナスブルー
全長x全幅x全高:4389 × 1824 × 1473 mm
ホイールベース:2649 mm
トレッド(前/後):1547 mm/1524 mm
車両重量(乾燥):1524kg
乗車定員:5名
トランスミッション:6MT
エンジンタイプ:水冷直列4気筒DOHC16V 直噴ターボ ガソリン
総排気量/内径x行程:2260cc/87.5×94.0mm
圧縮比:9.37
最高出力:350ps/6800rpm
最大トルク:440Nm/2000-4500rpm(OB時15秒470Nm)
燃料タンク容量:47L
燃費:約13.0km/L(欧州複合基準)
タイヤ/ホイール:8.0x19ホイール 235/35R19
最高速度:266km/h
0-100km/h加速:4.7秒
YMワークスのフォード車に関する取り組み
コアカーズを運営するYMワークスでは2009年のフォーカス RS Mk2の導入を皮切りに、多数のヨーロッパフォード車を輸入・販売してきました。
特に注目度が高いのはスポーツモデルで、フォーカスRS Mk2は累計21台を並行輸入、また2017年9月現在、フォーカスRS Mk3は30台以上を輸入しています。他にもフォーカスST Mk3やフィエスタST Mk7(Mk7.5)も10数台を輸入・販売し好評を博しました。スポーツモデルに限らず、1.0L EcoBoostエンジン搭載のフォーカスやフィエスタの輸入実績があります。
2016年からは当コアカーズで従来よりも更に充実したフォードの情報を提供、商用モデル発祥のトランジットシリーズやトルネオシリーズ、また惜しくもフォードジャパン撤退と入れ替わりにグローバルモデルとなり、右ハンドル仕様も展開されるようになったマスタングも注目を集め、YMワークスへの問い合わせも増えています。
フォードジャパンの日本撤退により、サポートの不安はイベント取材時にも耳にする機会が少なくありません。しかし、YMワークスは日本未導入モデル(特に右ハンドルの英国仕様車)を得意としてきた歴史もあり、本当に乗りたいクルマをお求めのお客様のカーライフのサポートを実現しています。
これらのサポートが可能な背景には、英国を中心としたディーラーとの独自ネットワークを構築し、車両・パーツの供給体制を整えていることがあります。YMワークスがお届けする車両は並行輸入車ではありますが、正規輸入車とほぼ変わらない感覚でお乗りいただけます。
特にフォードでは、YMワークスの得意分野であるチューニング・カスタマイズで、英国の著名フォードチューナーである「PUMASPEED社」の正規販売店として、またフォード純正扱いの「mountune」とも長期のパーツ供給・サポート協力も締結し、お客様のご要望にお応えしています。近年までmountune製コンプリートキットが英国以外で販売・取付を認められるのは非常に珍しいケースでした。
YMワークスはこれからも、日本のフォードファンのための輸入販売やカスタマイズ、またコアカーズや各種SNSを通じた最新情報の提供を行っていきます。
※本記事は2018年2月17日時点の情報を元に作成しております。最新の情報に関しては直接ご連絡にてご確認ください。また、記載情報の誤りがある場合はお知らせください。