アウディ Q5/SQ5を解説、日本導入の可能性や並行輸入の情報も掲載。

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アウディ Q5 S-line

2017年10月にフルモデルチェンジを果たしたアウディ Q5は、日本市場でも人気を誇るプレミアム・クロスオーバーSUVです。

現在日本に正規輸入されているのはガソリンエンジン搭載車のみですが、欧州ではディーゼルエンジンが主流となっています。この記事では、イギリス仕様のアウディ Q5/SQ5について解説しながら、ディーゼルエンジン搭載車をはじめとした日本未導入の仕様を並行輸入する方法もご紹介します。

モデル概要

2016年のパリ・モーターショーで初公開され、2017年秋にデビューした2代目アウディ Q5。2008年デビューの初代Q5は、世界で累計160万台以上の販売台数を記録したアウディの基幹となるSUVであり、その2代目に対する力の入れようは、ドイツ・プレミアムメーカーとして初めてメキシコにQ5の専用工場を作ったことからも容易に想像できます。

プラットフォームは、同じアウディのA4やA8、Q7、ポルシェ カイエン、VW トゥアレグ、さらにランボルギーニ ウルスにも採用されるMLBevoです。

日本で2017年10月現在販売されているのは、2.0L・直4ガソリンターボの2.0 TFSI quattroと、ハイスペックバージョンに当たる3.0L・V6ガソリンターボのSQ5、実質これら2グレードのみとなっています。2017年のイギリス仕様は、SQ5は日本と同じV6ガソリンターボのみですが、Q5はSE、Sport、S lineと3つのグレードに分かれ、全てのグレードでガソリンかディーゼルを選べるようになっています。

アウディ Q5 (初代)

アウディ Q5 (初代)

アウディ Q5 (2017-)

アウディ Q5 (2017-)

ハイライト

エクステリア

より都会的かつ高級感が増した外観

2代目アウディ Q5のエクステリアは、大型のフロントグリルと接するように配置された横長のヘッドライトや、フロントからリアまで一直線に繋がるくっきりとしたショルダーラインが印象的です。ボディサイズは初代の4,639×1,880×1,650mmから4,663×1,893×1,659mmとわずかに大きくなり、ホイールベースも2,807mmから2,824mmへと拡大されていますが、重量は約60kg軽量化されています。

アウディ Q5 S-line

アウディ Q5 S-line

アウディ Q5 S-line

アウディ Q5 S-line

イギリス仕様のグレードによる外観の違いについて簡単に解説します。

まずSEとSportは、フロントグリルのカラーが若干違うほか、18インチアルミホイールのデザインが異なります。S lineは専用前後バンパーとルーフスポイラーを装着し、サイドスカートとリアディフューザーがボディ同色になり、プライバシーガラスとS lineエンブレムが装備され、ホイールは19インチになります。

SQ5は、専用グリル、エアインレット、リアディフューザー、ルーフスポイラー、20インチホイール、ブレーキキャリパーなどその見た目から高性能であることを感じさせるものになっています。このほか、ヘッドライトもSEとSportはキセノン、S lineとSQ5はLEDになるなどの違いがあります。先進のLEDマトリクスヘッドライトは全グレードでオプション装着可能です。

アウディ SQ5

アウディ SQ5

インテリア

アウディらしい機能性と高級感に溢れる室内

アウディ Q5のインテリアは、最新のアウディ各モデルに共通する緻密で高級感あるデザインです。無駄を排しながらあえて残したスイッチ類は、そのタッチにも高級感を感じさせます。パームレストを兼ねたATセレクターレバーに手のひらを乗せると、その前方に設置されたMMI(マルチメディアコントローラー)の操作もスムーズに行えるようになっているなど、細やかな気配りを感じさせます。

アウディ Q5 S-line インテリア

アウディ Q5 S-line インテリア

アウディ Q5 S-line フロントシート

アウディ Q5 S-line フロントシート

イギリス仕様のグレード毎の違いは、シート素材や形状、ダッシュボードやドアトリムに加えられる加飾の素材・カラーなどです。

SEとSportのシートはリアルレザーとフェイクレザーのコンビ。S lineとSQ5はスポーツシートが装備され、S lineはレザーとアルカンターラのコンビ、SQ5はナッパレザーで双方に「S」の文字がエンボス加工されています。加飾は標準でSEとSportがエンボス加工されたアルミ、S lineとSQ5はブラッシュドアルミになります。グレードによって選択可能なオプションが異なりますが、シートの素材やカラーなど自分好みの仕様に仕上げることもできます。アウディ・バーチャルコックピットは、SQ5以外でオプション設定です。ラゲッジスペースは通常時550L、リアシートを倒せば1,550Lの大容量となっています。

アウディ SQ5 リアシート

アウディ SQ5 リアシート

アウディ Q5 S-line ラゲッジスペース

アウディ Q5 S-line ラゲッジスペース

 

パワートレイン

日本未導入の2.0Lディーゼルターボエンジン

前述の通り、欧州ではプレミアムSUVでもディーゼルエンジンが主流です。イギリス仕様のアウディ Q5にもディーゼルエンジンが設定されています。

まずガソリンエンジンですが、こちらは日本に導入されているものと同じ、2.0L直4ターボで252ps/370Nmです。

日本未導入のディーゼルエンジンは、2.0L直4ターボで190ps/3,800-4,200rpm、400Nm/1,750-3,000rpmを発揮します。燃費について19インチホイールのS lineで比較すると、ガソリンが14.28km/L、ディーゼルが19.60km/L(いずれも欧州複合基準)。あくまでカタログ値であり、日本における実用燃費とは異なりますが、それでもディーゼルの燃費の良さは魅力的です。駆動方式は全車quattro(4WD)、トランスミッションは7速Sトロニックとなっています。

ハイパフォーマンスバージョンのSQ5については、イギリス仕様も日本と同じ3.0L・V6ターボで354ps/500Nm、quattroの8速ティプトロニックを採用しています。2018年モデルのイギリス仕様では、3.0L V6ディーゼルターボの導入も噂されています。

アウディ SQ5 エンジンルーム

アウディ SQ5 エンジンルーム

アウディ Q5 TDIエンジン

アウディ Q5 TDIエンジン

サスペンション

プレミアムSUVの名に恥じない期待通りの乗り心地

アウディ Q5のサスペンションは、前後ともにウィッシュボーンを採用しています。イギリス仕様のS lineでは「S スポーツサスペンション」というスポーツ走行に適した足回りが、さらにSE、Sport、S lineでは状況によって減衰力を選べる「アダプティブ・コンフォートサスペンション」がそれぞれオプションで装着可能です。

また、SE、Sport、S lineにはアダプティブ・エアサスペンション、SQ5にはS アダプティブ・エアサスペンションがオプションで用意されています。アダプティブ・エアサスペンションは通常に比べ22mm車高が低くなり、そこから上方向に45mm、下方向に15mm、選択したモードによって車高が変化します。また路面からの入力に応じて瞬時に減衰力をコントロールすることで、快適で安定した運転を楽しむことができます。

SQ5にオプション設定されたSアダプティブ・エアサスペンションは、走行安定性を飛躍的に向上させる

SQ5にオプション設定されたSアダプティブ・エアサスペンションは、走行安定性を飛躍的に向上させる

参考スペック

アウディ Q5 S line 2.0TDI quattro(190ps)


寸      法▶︎全長x全幅x全高 = 4,663 x 1,893 x 1,659 mm
               ホイールベース:2,819mm   トレッド:前/後 1,616mm/1,609mm
エンジン▶︎2.0TDIディーゼルターボ
     1,968cc 190ps/3,800-4,200rpm 400Nm/1,750-3,000rpm
駆動方式▶︎4WD(4輪駆動)7速Sトロニック・オートマチック
懸架装置▶︎前:ウィッシュボーン
              後:ウィッシュボーン
ブレーキ▶︎前:ベンチレーテッドディスク   後:ディスク
タイヤ   ▶︎前:235/55 R19 後:235/55 R19
燃料容量▶︎85L   車両重量▶︎1,770kg(乾燥重量)   最高速度▶︎250km/h(リミッター作動)   0-100km/h加速▶︎- 秒
燃   費   ▶︎19.60km/L(欧州複合基準) -m/L(JC08モード日本仕様参考値)
価   格   ▶︎40,200ポンド(イギリス仕様車)

※その他の仕様のスペック詳細はカタログ情報(関連リンク)をご覧ください

 

ライバルモデル

アウディ Q5と同様のプレミアムSUVには、ポルシェ マカン、ボルボ XC60、ジャガー F-PACE、メルセデスベンツ GLCなどがありますが、 すべて日本でも正規販売されていますので、ここでは各車のイギリス仕様の特徴について解説します。

ポルシェ マカンのイギリス仕様には、日本に導入されているガソリン仕様のほか、マカンSに258ps/580Nmの3.0L V6ディーゼルターボを搭載する「マカンSディーゼル」が用意されています。駆動方式(AWD/4輪駆動)やトランスミッション(PDK)はガソリンのマカンSと同じです。

イギリス仕様のボルボ XC60は、直列5気筒2.4Lのディーゼルターボが190ps/420Nm、220ps/440Nmの2種と、日本と同じ直4の2.0Lディーゼルターボ・190ps/400Nmが1種とディーゼルだけで3種類のエンジンがラインナップしています。また日本のXC60はすべてAWDですが、イギリス仕様はディーゼルがすべてAWD、ガソリンはFWD(前輪駆動)で、ディーゼルではマニュアルトランスミッションも選べます。

ポルシェ マカン

ポルシェ マカン

ボルボ XC60 T5 R-Design

ボルボ XC60 T5 R-Design

イギリス本国仕様のジャガー F-PACEは、2.0Lディーゼルターボが163ps・180ps・240psの3種類あり、さらに3.0L V6 221ps/700Nmという大トルクを誇るディーゼルターボエンジンも用意されています。後輪駆動モデルや6速マニュアルが選べる点のほか、レザーシートのカラーなどが日本仕様と異なります。

メルセデスベンツ GLCはSUVとクーペがあり、日本にも220dというディーゼルエンジンがラインナップされています。イギリス仕様では220d・250d・350dと3つのディーゼルがあり、ガソリンでは日本未導入のAMG GLC63と63Sが用意されています。

ジャガー F-PACE 20d AWD R-SPORT

ジャガー F-PACE 20d AWD R-SPORT

メルセデス・ベンツ GLC 43 4MATIC クーペ

メルセデス・ベンツ GLC 43 4MATIC クーペ

こうしてみると、日本で正規販売されている車種でも、導入されていない仕様が数多くあることが分かります。このクラスのプレミアムSUVは様々なメーカーが最新のテクノロジーを投入し、ブランドの威信をかけて開発していますので、どのモデルを選んでも非常に高い満足感が得られるはずです。

その中でもアウディ Q5は、業界をリードしようと様々な革新的技術の開発に余念がないアウディが、そのプライドをかけてリリースした自信作です。その理念とデザインが好みと合致するならば、期待以上の満足が得られる1台になっています。

 

バイヤーズガイド

ガソリンエンジンのアウディ Q5は日本のディーラーで購入できますから、敢えて並行輸入するのであればQ5 S lineのディーゼルターボをおすすめします。

日本ではSQ5に標準のアルカンターラとレザーのスポーツシートに加え、トリムやダッシュボードの加飾もSQ5と同等になっており、スポーティさ満点の高級感を味わえます。さらに、日本仕様ではパッケージオプションになっているいくつもの装備が標準であることや、ディーゼルの優れた燃費でランニングコストも抑えられることがおすすめポイントです。

また、2018年に登場が噂されるSQ5ディーゼルも非常に気になる存在です。正確な情報を入手できましたら、またご紹介したいと思います。

アウディ Q5 S-line TDI

アウディ Q5 S-line TDI

 

2017年現在のアウディ Q5ディーゼルエンジン日本導入の可能性

アウディ Q5のライバルの項でもご紹介したように、日本で正規販売されているプレミアムSUVはディーゼル仕様の用意がないか、あっても種類が少ないのが現状です。日本は欧州と異なりガソリンハイブリッドがのシェアが大きいこともあって、ディーゼルエンジンの普及は欧州に比べると遅れています。

アウディが日本のラインナップにディーゼルを加えるのにはもう少し時間がかかりそうですから、すぐにディーゼルエンジンが導入される可能性は低いでしょう。

アウディ Q5

アウディ Q5

 

並行輸入という選択肢

日本市場に正規輸入されていないモデルも、並行輸入を行えば日本で所有できます。一例としてコアカーズを運営する並行輸入車販売店のYMワークスでは、最新の為替レートを反映したアウディ Q5 S line 2.0TDI quattro (190ps – AUTOMATIC)の乗り出し価格を案内しています。下記表では最新の為替レートに基づいた価格を表示しています。

現在、英国内のグレード整理・価格改定に伴う調整作業中です。日本国内での乗り出し価格の目安はお問い合せ下さい。

国内乗り出し価格目安は、ご覧の時点での為替レートにて算出しております。 金額が表示されない場合は、しばらく経ってから再度アクセスをお願いします。

また並行輸入に関しては、関連記事も併せてご覧ください。

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※本記事は2017年10月28日時点の情報を元に作成しております。最新の情報に関しては直接ご連絡にてご確認ください。また、記載情報の誤りがある場合はお知らせください。

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