『BMW M2 CS』は、高性能モデルのM2コンペティションを更に強化した2シリーズクーペの頂点に立つモデルです。
2021年には第2世代となるM2の登場が予定されているため、現行であるF87型のグランドフィナーレを飾るにふさわしい車と言えるでしょう。
今回は最新のBMW M2 CSの魅力と、並行輸入の方法について解説します。
この記事の目次
モデル概要
BMWは、2019年にロサンゼルスモーターショーでM2 CSを発表しました。
CSの名の下に徹底した軽量化を推進しており、軽さと低重心を標準装備。M2 CS専用にドレスアップされたデザインは見事な肉体美を完成させ、威圧感さえも感じさせます。
F87世代である「BMW M2 コンペティション」が既に完成形だっただけに、越えられるのか疑問さえも浮かびました。しかし、BMW M2 CSにはあらゆる変更点が追加されており、機敏で力強い走りはノーマルでもサーキットで戦える領域に達しています。詳細については後述で詳しく解説しますが、鍛え抜かれたハイスペックマシンは1度運転した人を魅了して止まないでしょう。
BMW M2 CSの特性がサーキット重視であることに間違いありません。だからこそ、街乗りでは余力を持ったままゆったりとしたドライビングを楽しむことができるのではないでしょうか。F87型最終進化形モデルだけに、しっかりと成熟されています。
ハイライト
エクステリア
唯一無二の気品が漂う「M流儀」
BMW M2 CSは「M流儀」のスポーティな演出が施されています。
フロントエンドでは新デザインのフロントバンパーを装備しており、大きく張り出したフロントスプリッターが目を引きます。リアに回り込めば、こちらも専用デザインのリアバンパーとトランクリッドスポイラーがリアビューを強化しています。
さらに、エクステリアにはM専用カーボン・エレメントを随所に採用。ルーフ、リヤディフューザー、リヤスポイラー、フロントスプリッター、ミラーキャップ加え、ボンネットは新開発のカーボンファイバー強化プラスチック(CFRP)とし、軽量化を実現。ルーフには、CFRPを使用したサンドイッチ構造を取り入れており、室内への遮音性とボディ剛性のアップに貢献しています。
また、ボンネット中央にはエアインテークが設けられており、エンジンの冷却効率の引き上げとダウンフォースを実現するとともに、存在感あるスポーティなエクステリアに変身。M2コンペティションとの明確な差別化が徹底的に図られたデザインには、唯一無二の気品が漂っています。
インテリア
「M2」への拘りが見えてくる“洗練されたデザイン”
インテリアにもM2の拘りが随所に見られます。
シートは、Mコンペティションスポーツシートを採用するとともに、M2の照明付きエンブレムを設置。一体型ヘッドレスト付きでMストライプを備えています。このシートはM4 CSから譲り受けたシートであり、気品と快適な座り心地を実現。ドアシルプレートも、M2のロゴ入りです。
インテリアパネルには、カーボンファイバーセンターコンソールを採用。ラグジュアリーな雰囲気でインテリアに高級感をプラス。目線を少し下げると、アンカンタラのMスポーツステアリングホイールとカーボン製のドアハンドルが飛び込んできます。洗練されたデザインがコックピットにアグレッシブ度を加えています。
非常にスポーティ且つ飽きの来ないインテリアとなっており、センターナビゲーションも視界を遮ることはありません。レザーとカーボンを上手に融合させ、レッドステッチが良いアクセントになっています。大人仕様のインテリアと言えるでしょう。
パワートレイン
最高出力450馬力のハイスペックエンジンを搭載
エンジンは、ストレート6のS55型。エキゾートシステムが新設計となっています。
- 3.0L 直列6気筒DOHCターボ
- 最高出力450ps/6250rpm
- 最大トルク550Nm
心臓部には、M3・M4から流用される3.0リットル直列6気筒を採用。S55ツインターボエンジンを搭載しており、最高出力は450馬力を発生。M2コンペティションより40ps向上させることで、完全な差別化を図っています。
トランスミッションは6速MTをベースに、オプションで7速デュアルクラッチATも選べます。ATはMTに比べて若干パワーが劣りますが、4速50〜75mphのスプリットタイムではMTを上回る数値を計測。どちらで愉しむかは、ドライバーのあなた次第です。いずれも、M2 CS専用の電子制御のアクティブMディファレンシャルを搭載します。
テールには、ステンレススチール製の4本出しマフラーを装着しており、上質で心地よいサウンドを実現。Mロゴ付きです。電子制御バルブを備えたスポーツエキゾーストシステムがドライバーを高揚させるでしょう。
サスペンション
走行状況に応じて足回りを操れる
M2 CSのサスペンションは専用セッティングです。
M4にも搭載されているアダプティブMサスペンションを標準装備しており、ドライバーの意のままに調整することができます。ダンパーの減衰力を3つのモードから走行に合わせて変更可能。コンフォート/スポーツ/スポーツ+があり、乗り心地やショックの動きをコントロール。
また、アップグレードされたMスポーツブレーキを装備。フロントには、400mmスチールディスクと6ピストンキャリパー、リアに380mmスチールディスクと4ピストンキャリパーで抜群のストッピング性能を誇ります。
ちなみに、タイヤはミシュラン製。フロント245/35ZR19、リヤ265/35ZR19サイズとなっています。ホイールも軽量化されており、4枚で-20㎏はハンドリングに好影響を与えるでしょう。
BMW M2 CS 紹介動画(1分28秒)
参考スペック
BMW M2 CS
寸 法 ▶︎全長x全幅x全高 = 4,475 mm x 1,870 mm x 1,415 mm
ホイールベース:2,695 mm トレッド:前/後 1580 / 1600mm
エンジン▶︎3.0L直列6気筒DOHCターボエンジン
450ps/6250rpm 55.8kg-m/2350-5500rpm
駆動方式▶︎RWD(後輪駆動) 6速MT/7速AT
懸架装置▶︎前:マクファーソンストラット 後:マルチリンク
ブレーキ▶︎前:ディスク 後:ディスク
タイヤ ▶︎前:245/35ZR19 後:265/35ZR19
燃料容量▶︎52 L
車両重量▶︎1,580 kg(MT) 1,600 kg(DCT) kg
最高速度▶︎280 km/h 0-100km/h
加速▶︎4.0 秒(MT) 3.8 秒(AT)
燃 費 ▶︎10.8km/L(MT)11.2km/L(AT)(欧州複合基準)-m/L(JC08モード日本仕様参考値)日本仕様参考値)
価 格 ▶︎77,455 ポンド(イギリス仕様車)
※その他の仕様のスペック詳細はカタログ情報(関連リンク)をご覧ください
ライバルモデル
BMW M2 CSのライバルとして、ポルシェ718ケイマンGT4とアルピーヌA110 Sを挙げます。
ポルシェ718ケイマンGT4は、ポルシェらしいコンパクトなボディで最高出力399psを発揮。BMW M2 CSより数値上では劣りますが、モンスターマシンであることに偽りはないでしょう。このモデルでは、水平対向6気筒NAエンジンから水平対向4気筒ターボエンジンに変更しており加速の良さが安易に想像できてしまいます。 0-100 km / hの加速時間は、4.4秒。最高速度は292km/hを誇ります。流麗なエクステリアを持ち、エアロダイナミクスに優れたデザインは一見の価値があるでしょう。価格は6万4480ポンド。
アルピーヌA110のトップグレードとなる「S」を纏ったアルピーヌA110 S。A110よりひと回り大きいパワーと優れたハンドリング精度、洗練されたデザインをミックスさせています。大きな特徴は僅か1114kgという超軽量ボディであること。最高出力292psと控え目ながら、キビキビした操縦性は懐の深さをかんじます。0-100 km / hの加速時間は、ケイマンGT4と同じ4.4秒。最高速度260km/hで街乗りなら十二分なスペック。小柄で軽量なスポーツカーである事実は揺るがないでしょう。価格は5万7140ポンド。
バイヤーズガイド
実は、2020年4月6日にBMW M2 CSの日本導入が発表されています。しかし、僅か60台という限定のため即位完売。BMW M2 コンペティションモデルは中古車でも見つけられますが、BMW M2 CSを探すのは実質不可能と言えます。
BMW M2 CSの選択は至ってシンプル。6速マニュアルシフトか7速デュアルクラッチATです。車を操る感覚は圧倒的にマニュアルシフトに分があるますが、ゆったり走る分にはオートマチックも悪くはないでしょう。オーナーの好み次第となります。
BMW M2 CS 日本再導入の可能性
先ほど述べましたが、2020年に60台限定で導入されたばかり。今後、もし導入されるとしても再び限定となり、手に入れるチャンスは極めて少ないと言えます。
BMWジャパンでも試乗車さえ持っていないのが現状です。
並行輸入という選択肢
日本市場に正規輸入されていないモデルでも、並行輸入を行えば日本で所有できます。
一例としてコアカーズを運営する並行輸入車販売店のYMワークスでは、最新の為替レートを反映したBMW M2 CSの乗り出し価格を案内しています。下記表では最新の為替レートに基づいた価格を表示していますので、参考にしてください。
現在、英国内のグレード整理・価格改定に伴う調整作業中です。日本国内での乗り出し価格の目安はお問い合せ下さい。
また並行輸入に関しては、関連記事も併せてご覧ください。
車両詳細画像ギャラリー
関連リンク
現地法人公式サイト・コンフィギュレーター
- BMW 英国 BMW M2 CS オフィシャルサイト(BMW UK OFFICIALSITE)
- BMW 英国 BMW M2 CSのコンフィギュレータ(BMW UK CONFIGRATOR)
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※本記事は2020年9月26日時点の情報を元に作成しております。最新の情報に関しては直接ご連絡にてご確認ください。また、記載情報の誤りがある場合はお知らせください。