プジョー 208 ディーゼルモデルを解説、日本導入の可能性や並行輸入の情報も掲載。

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プジョー 208

2012年11月にデビューし2015年10月にフェイスリフト(マイナーチェンジ)を受けたプジョー 208は、全長4mを切るBセグメント・コンパクトカーです。

プジョーらしい個性に溢れる208は日本でも人気ですが、実は日本に導入されていない仕様があることはあまり知られていません。この記事では、イギリス仕様のプジョー 208について解説するとともに、それらを並行輸入する方法についても触れていきます。

モデル概要

プジョーのラインナップの中で、108に次いで2番目にコンパクトなプジョー 208。その系譜は104まで遡り、15年に渡り販売された205、日本でもヒットした206、そして先代の207へと続いてきました。

プラットフォームはシトロエン C3やボクスホール/オペル クロスランド Xと同じ、グループPSAのPF1を採用しています。イギリス仕様が日本仕様と大きく異なるのは、ディーゼルエンジンが出力の違いで3種類、ガソリンエンジンも同じく5種類あることです。日本に導入されているのは、そのうち3種類のガソリンエンジンのみとなっています。

また、イギリス仕様のグレードは、3ドアがブラックエデイション、GTi プレステージ、GTi by PEUGEOT Sportの3つ、5ドアはアクティブ、アリュール、アリュール プレミアム(特別仕様車)、GT ラインの4つとなっており、こちらも日本仕様よりラインナップが豊富です。

プジョー205 (1983-1998) と プジョー208 (2012- )

プジョー205 (1983-1998) と プジョー208 (2012- )

ハイライト

エクステリア

小粋でスポーテイなコンパクトハッチ

プジョー 208は、切れ長のヘッドライトや巨大なフロントグリルによってスポーティな印象を与えながら、フランス車らしいお洒落な雰囲気を併せ持つエクステリアデザインとなっています。イギリス仕様のボディサイズは、3ドア・5ドアともに全長3,973 x 全幅1,739 x 全高1,460mm。ホイールベースは2,538mmとなっています。

イギリス仕様のグレードによる主な外観の違いには、ホイールサイズ(アクティブ 15インチ、アリュール 16インチ、GT ライン 17インチ)や、コーナリングアシスト・フォグランプやリアプライバシーガラス(ともにアリュールとGT ラインに装備)の有無などがあります。GT ラインはその名の通りスポーティなスタイルになっており、フロントグリルのカラーやグロスブラックのドアミラーカバー、シングル出しマフラーテールなどが特有の装備です。特別仕様車のアリュール プレミアムには、シエロ・パノラミック・グラスルーフや専用デザインの16インチアルミなどが付加されます。

プジョー 208

プジョー 208

プジョー 208

プジョー 208

3ドアのGTi プレステージ、GTi by PEUGEOT Sportは、日本仕様のGTiおよびGTi by PEUGEOT Sportとほぼ同じです。ブラックエデイションは3ドアのエントリーモデルで、ホイールが16インチになり、大型ルーフスポイラーが省かれるなどシンプルなエクステリアになっています。

 

インテリア

PEUGEOT i-Cockpitを中心に工夫を凝らした室内

プジョー 208のインテリアは、PEUGEOT i-Cockpitと呼ばれる最近のプジョーのセオリーに則った運転席回りを中心に、効率的で快適な室内空間を作り出すことに成功しています。小径ステアリングを低めに配置し、少ない視線移動で必要な情報がひと目で確認できるメーター類や、センターコンソールに設置されたタッチスクリーン式7インチディスプレイなど、ドライバーの負担を極力減らすことで、より安全で快適な運転環境を構築しています。

快適な運転環境を実現したPEUGEOT i-Cockpit

快適な運転環境を実現したPEUGEOT i-Cockpit

また、室内の様々な部分に工夫を凝らすことで、実際のサイズよりゆったりした空間に感じられます。例えば、前席の肩の部分に丸みを持たせ、後席から前方を確認しやすくすることで圧迫感を減らしたり、ヒップポジションの改良でニースペース・ヘッドスペースに余裕を持たせたりしています。

シート素材やカラー、テクスチャーはグレードによって異なるほか、5ドアのGT ライン、3ドアのGTi プレステージ、GTi by PEUGEOT Sportはスポーツシートとなります。リアシートは全車60:40の分割可倒式です。荷室容量は通常時404L、後席を倒せば1,152Lとかなりのスペースが得られます。

プジョー 208 インテリア

プジョー 208 インテリア

プジョー 208 インテリア

プジョー 208 インテリア

 

パワートレイン

8種類のパワーユニットを用意

プジョー 208 エンジンルーム

プジョー 208 エンジンルーム

イギリス仕様のプジョー 208に用意されているエンジンは、ガソリン5種類・ディーゼル3種類です。

ガソリンエンジンは、1.2Lが68ps/106Nm、82ps/118Nm、110ps/205の3種類、1.6Lが165ps/240Nm、208ps/300Nmの2種類です。日本に導入されているのは1.2Lの82ps・110ps、1.6Lの208ps、計3種類のみです。また、ガソリンエンジンの最高出力が車名と同じ208psになっており遊び心を感じさせます。

ディーゼルエンジンはすべて1.6LのBlueHDiと呼ばれるユニットで、75ps/230Nm、99ps/254Nm、120ps/300Nmの3種類が用意されています。ヨーロッパでは1.6Lディーゼルの人気が非常に高いのですが、その中でもBlueHDiエンジンは高評を得ています。常用域における豊かなトルクにより、街中から高速道路までストレスフリーな走りを味わうことができます。

トランスミッションは5速MT、6速MT、セミオートマのETG5、アイシンAW製のEAT6があり、グレードやエンジンの種類に紐づけされています。イギリス仕様ではヨーロッパのニーズに合わせ、マニュアルトランスミッションが主流になっています。

 

サスペンション

熟成されたプジョーらしい乗り味

サスペンションは、フロントにマクファーソンストラット、リアにクロスデフォーマブル(トーションビーム)を採用しています。ロングドライブに適した快適な乗り心地と、優れた操舵性能の両立はプジョーが得意とするところで、それらはコンパクトな208でも健在です。さらに、介入を早めにセッティングされたESC(エレクトリックスタビリティコントロール)やボディ剛性の高さによって安定感あるドライビングを生み出しています。

また、PEUGEOT i-Cockpitの特徴である小径ステアリングは、慣れると少なめの切れ角で曲がることができ、ドライバーの負担を軽減します。ボディサイズに似合わずロングドライブを得意とする理由のひとつです。

プジョー 208 であれば快適なロングドライブが楽しめます

プジョー 208 であれば快適なロングドライブが楽しめます

参考スペック

プジョー 208 GT ライン 1.6L BlueHDi(120ps)


寸    法  ▶︎全長x全幅x全高 = 3,973 x 1,739 x 1,460 mm
              ホイールベース:2,538mm トレッド:前/後 1,470mm/1,472mm
エンジン▶︎1.6L BlueHDiディーゼルターボ
     1,560cc 120ps/3,5000rpm 300Nm/1,750rpm
駆動方式▶︎FF(前輪駆動)6速マニュアル
懸架装置▶︎前:マクファーソンストラット
               後:トーションビーム
ブレーキ▶︎前:ディスク   後:ディスク
タイヤ   ▶︎前:205/45 R17   後:205/45 R17
燃料容量▶︎45L 車両重量:1,684kg    最高速度:190km/h    0-100km/h加速:9.4 秒
燃    費 ▶︎27.77km/L(欧州複合基準)   -m/L(JC08モード日本仕様参考値)
価    格 ▶︎19.595ポンド(イギリス仕様車)

※その他の仕様のスペック詳細はカタログ情報(関連リンク)をご覧ください

 

ライバルモデル

プジョー 208が属するBセグメントは、ヨーロッパで近年「superminis」と呼ばれ、多くのメーカーがしのぎを削っています。日本未導入のライバルでは、フォード フィエスタ、セアト イビサ、シュコダ ファビア、ボクスホール/オペル コルサなどの名が挙げられます。

フォード フィエスタは、2016年11月にフルモデルチェンジを果たした8代目(Mk8)に当たります。先代は8年間に渡り、イギリスで販売台数クラスNo.1を獲得し続けたことからも、人気の高さがうかがえます。エクステリはキープコンセプトながら、インテリアはこれまでのフォードのイメージを一新するものとなり、先代から評価の高かったハンドリングは更に磨きがかかっています。

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セアト イビサはVWグループに属するスペインのメーカー、セアトが販売するコンパクトカーで、VW ポロなどと同じくMQBプラットフォームが採用されています。シャープでエッジの効いたエクステリアと、その外観通りのシャープなハンドリング、クラスNo.1と言われる後席の快適さが特徴です。

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かつて日本でも2代目が「オペル ヴィータ」として販売されていたボクスホール/オペル コルサも現在では5代目になっており、ヨーロッパでは人気のモデルです。インテリアのクオリティや力強い1.0Lエンジン、そしてコストパフォーマンスの高さが人気の秘密です。

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このほか、プジョー 208のライバルとしては日本でも馴染み深いVW ポロやシトロエン C3などが挙げられます。その中でもプジョー 208は、お洒落なフランス車の雰囲気を感じさせながら、PEUGEOT i-Cockpitやクリーンディーゼルなど最新のトレンドを取り入れた1台と言えます。特に208には未導入の1.6L BlueHDiディーゼルエンジンは、日本で販売されている308にすでに導入されており、専門家から高い評価を得ています。

 

バイヤーズガイド

プジョー 208を並行輸入するのであれば、日本に導入されていないGT ライン 1.6L BlueHDi 120ps、6速マニュアルをおすすめします。ヨーロッパで非常に評価が高い1.6L BlueHDiは、パワー・使い勝手・経済性を高い次元で両立したエンジンです。実燃費20km/Lで3.0Lのガソリンエンジンと同等以上のトルクフルな走りを楽しむことができます。

208のトランスミッションはヨーロッパ仕様のセッティングのため、シチュエーションによってはハイギアードと感じられ、使いづらい場面があるかもしれません。しかし、1,750rpmで300Nmの最大トルクを発揮するこのエンジンなら、その点もカバーできます。

5ドアのGT ラインはファミリーカーとしての使い勝手に優れ、17インチホイールやスポーツシートなど適度にスポーティな雰囲気も味わうことができる、おすすめのグレードです。

プジョー 208 GT Line は実用性とスポーティさのバランスが絶妙

プジョー 208 GT Line は実用性とスポーティさのバランスが絶妙

 

2017年現在のプジョー 208ディーゼルエンジン日本導入の可能性

日本で販売されている308や508にBlueHDiディーゼルエンジンがすでに導入されていますので、今後の売れ行きによっては208をはじめとした他のモデルにも導入される可能性はあります。日本ではディーゼルエンジンのコンパクトカーはマツダ デミオしかなく、輸入車におけるその需要は未知数と言わざるを得ません。現行モデルのプジョー 208にディーゼルエンジンが導入されるとしても時間がかかると思われます。

 

並行輸入という選択肢

日本市場に正規輸入されていないモデルも、並行輸入を行えば日本で所有できます。一例としてコアカーズを運営する並行輸入車販売店のYMワークスでは、最新の為替レートを反映したプジョー 208 1.6L BlueHDi (120ps – 6MT)の乗り出し価格を案内しています。下記表では最新の為替レートに基づいた価格を表示しています。

現在、英国内のグレード整理・価格改定に伴う調整作業中です。日本国内での乗り出し価格の目安はお問い合せ下さい。

国内乗り出し価格目安は、ご覧の時点での為替レートにて算出しております。 金額が表示されない場合は、しばらく経ってから再度アクセスをお願いします。

また並行輸入に関しては、関連記事も併せてご覧ください。

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※本記事は2017年11月16日時点の情報を元に作成しております。最新の情報に関しては直接ご連絡にてご確認ください。また、記載情報の誤りがある場合はお知らせください。

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