フォード モンデオ(Ford Mondeo)は、欧州Dセグメントに属するセダンです。また、北米で販売されているフォード フュージョンの兄弟車でもあります。
今回は最新のフォード モンデオの魅力と、並行輸入の方法について解説します。
この記事の目次
モデル概要
フォード モンデオは、シエラの後継モデルとして1993年に最初のモデルMK1が発売されました。フォードの威信と莫大な開発費が投入され、1994年のヨーロッパカーオブザイヤーを獲得しています。2000年には2代目となるMK3の販売が開始されます。フォードの主力モデルであるフォーカスのノウハウを導入、操縦性、安全性、人間工学に基づいた設計思想により、各国で高い評価を得ました。日本でも2001年より販売されています。3代目となるMK4は、新デザイン言語による「キネティックデザイン」を採用し、2007年より販売が開始されましたが、日本への導入は見送られました。
モンデオは、現行欧州フォードの旗艦モデルであり、欧州のDセグメントとして位置付けられる車です。このクラスには、プジョー 508(Peugeot 508)、ボクスホール/オペル インシグニア(Vauxhall/Opel Insignia)、MAZDA6(マツダ アテンザ:Mazda Atenza)、最近フルモデルチェンジしたフォルクスワーゲン パサート(VolksWagen Passart)などのライバルがいます。これらライバル各車も年々進化しており、MK5となった新型フォード モンデオも力を入れたモデルチェンジとなっています。
ボディタイプは4ドアセダン、5ドアハッチバック、ワゴン(エステート)の3タイプ。北米版フュージョンと同じ4ドアセダンはハイブリッドのみの設定で、欧州向け専用として5ドアとエステートで構成されます。サイズは5ドアハッチバックで全長4871mm×全幅1852mm×全高1501mm。BMW3 シリーズの日本仕様は4625mm×1800mm×1440mmですので、3シリーズよりは少し大き目です。グレード構成は下から、Zetec Edition、Titanium Edition、ST-Line、ST-Line Edition、Titanium Edition HYBRID Electric Vehicle、Vignaleとなっています。
ハイライト
エクステリア
5ドアハッチバック&エステートがメイン。4ドアセダンも用意
エクステリアは、近年のフォード フィエスタやフォーカスと同じデザイン言語に基づいたもので、フォード車のエッセンスを引き継いだ物となっています。フロントから見ると大きなグリルとつり目気味のヘッドライト、ボンネットフードの4本のプレスラインが精悍な顔つきを演出しています。
サイドビューはフロントからリヤにかけてショルダーラインを通る一本のプレスラインとメッキで縁取られたサイドウィンドウ、ブラックアウトされたピラーのため、伸びやかなサイドシルエットを実現しています。エステートはクローム塗装のルーフレールが標準装備になります。
また、ST-Lineはブラックアウトされた専用パーツが採用されたほか、最上級のVignaleグレードはメッキの装飾が施されたフロントグリルなどの専用品が奢られています。
ボディタイプについては、英国仕様の場合各グレード5ドアハッチバックとエステートが基本となりますが、ハイブリッドエンジン搭載車を選んだ場合は自動的に4ドアセダンとなります。
インテリア
最新機能を盛り込みながらも落ち着いた印象
インテリアはかなり落ち着いた印象でまとめられています。センターコンソールは操作性に優れるタッチパネルを使用したコントロールユニットによってすっきりした印象で、ピアノブラックとメッキの加飾が適度な高級感を演出しています。もちろん、フォード最新のインフォテイメントシステムや後席のシートベルトエアバッグなど最新の機能も盛り込まれています。
ドライバーズシートの空間は適度なタイト感を持たせたデザインになっていますが、シートサイズも含めかなりの余裕があり、大柄な人でも快適に過ごせる空間となっています。シートはファブリックが標準で、ST-Lineなどの上級仕様にはレザータイプも設定されます。またVignaleグレードはコンソールを含めて高級レザーで覆われます。
パワートレイン
多用なラインナップ。AWDも設定
モンデオには出力の違いも含めると9種類のパワーユニットが用意されており、駆動方式はFFを基本として2.0L ディーゼルにはAWDも用意されます。
【ガソリン】
- 3気筒1.0L EcoBoost (125ps)× 6MT
- 4気筒1.5L EcoBoost (160ps)× 6MT/6AT
- 4気筒2.0L EcoBoost (240ps)× 6AT
【ディーゼル】
- 4気筒1.5L Duratorq TDCI ECO (120ps)× 6MT
- 4気筒2.0L Duratorq TDCI ECO (150ps)× 6MT
- 4気筒2.0L Duratorq TDCI (150ps)× 6MT/6Power Shift (6MTにAWDモデルあり)
- 4気筒2.0L Duratorq TDCI (180p)× 6MT/6Power Shift (Power Shift にAWDモデルあり)
- 4気筒2.0L Duratorq TDCI (210ps)× Power Shift
【ハイブリッド】
- 4気筒2.0L TiVCT HYBRID (187ps)× 6AT
欧州フォードの主力エンジンであるEcoBoost&Duratorqだけでなく、ハイブリッドモデルが用意されているのがモンデオの特徴です。
ガソリンエンジンの燃費は、もっとも排気量の小さい1.0L EcoBoost 125psで19.2km/L、もっともパワフルな2.0L EcoBoost 240psで13.5km/Lです。ディーゼルエンジンでは、1.5L Duratorq 150psの27.8km/Lがもっとも燃費がよく、最強ユニットの2.0L Duratorq 210PSでも20.0km/Lと十分に低燃費です。(すべて5ドアハッチバックの場合)。ボディサイズやパフォーマンスに対しての燃費は優秀といえるでしょう。 なおハイブリッドモデルは25km/Lとなっています。(いずれも欧州複合基準)
なお燃費向上の為に、エンジンが低温の際や外気温が低い場合にフロントグリルのルーバーを閉じてオーバークールを防止する、アクティブ・グリル・シャッターを装備しています。
サスペンション
リアサスペンションを一新。大柄なボディを意のままに操れる
足回りは、フロントは先代と同じマクファーソンストラット、リヤは新開発のインテグラルリンク式を採用しています。オプションでスポーツサスペンションと、エステートでは電子制御のセルフレベリングサスペンションを選択可能。 旧モデルから約10%向上した高剛性ボディとアクティブトルクベクタリングシステムにより、駆動力をしっかり路面に伝えます。
欧州フォードといえば、そのハンドリングには定評があります。もちろんモンデオもその例に漏れず、ダイレクトな操作性、高速走行性能に加え、静寂性の高さも高く評価されています。操舵力を3段階に変更可能な電子制御うパワーステアリングと、新たなマルチリンクリアサスペンションの組み合わせにより、大柄なボディを意のままに操ることを可能としています。またST-Lineには、標準モデルに比べ10mmローダウンされる専用スポーツサスペンションが装備されています。
参考スペック
Ford Mondeo 5-Door ST-Line Edition 2.0T EcoBoost 240PS 6AT(イギリス仕様2018年モデル)
寸 法 ▶︎全長x全幅x全高 = 4975mm × 1852mm × 1482mm
ホイールベース:2,850 mm トレッド:前/後 1599mm/1595mm
エンジン▶︎4気筒 2.0L EcoBoost 直噴ターボエンジン
240ps/-rpm 345Nm/- rpm
駆動方式▶︎FF(前輪駆動) 6速オートマチックトランスミッション
懸架装置▶︎前:マクファーソンストラット
後:インテグラルリンク
ブレーキ▶︎前:ベンチレーテッドディスク 後:ディスク
タイヤ ▶︎前:235/40 R19 後:235/40 R19
燃料容量▶︎62 L 車両重量▶︎1,564 kg 最高速度▶︎240 km/h 0-100km/h加速▶︎- 秒
燃 費 ▶︎13.7 km/L(欧州複合基準)-m/L(JC08モード日本仕様参考値)
価 格 ▶︎26,625 ポンド(イギリス仕様車)
※その他の仕様のスペック詳細はカタログ情報(関連リンク)をご覧ください
ライバルモデル
フォード モンデオのライバルは前述のように、ボクスホール/オペル インシグニア、フォルクスワーゲン パサート、マツダ6(アテンザ)など強豪揃い。インシグニアは流麗なデザインと高いコストパフォーマンスが魅力的ですし、パサートの内外装の質感は多くのライバルより一歩抜きんでています。また、マツダ6のハンドリングはモンデオを脅かすに足るものです。
モンデオは高速域での走行安定性に優れるほか、風切り音やロードノイズを抑えるチューニングがされており、長距離ドライブでの快適性や疲労の蓄積の少なさはライバルに対するアドバンテージと評価されています。もちろん、秀逸なハンドリングもクラストップレベルといっていいでしょう。また、240psの2.0LEcoBoostガソリンエンジンと210psのTDCIディーゼルエンジンは、ライバルに比べてハイスペックなので、活発な走りが期待できます。
バイヤーズガイド
ボディタイプ・グレード・パワートレインが豊富に用意されているモンデオ。5ドアハッチバックとエステートのグレード・パワートレインは同一ですので、エステートの広い荷室が必要かどうかでボディタイプが決まります。なおハイブリッドはセダンのみです。
積載量でいえばエステートがベストですが、5ドアハッチバックも大きく開くテールゲートを備えており十分以上の実用性を発揮します。エステートに比べフォーマルな印象のデザインのため、TPOを選ばないのもメリットといえます。
おすすめのグレードは、専用スポーツサスペンションを備え、優れたハンドリングを心ゆくまで楽しめるST-Line Edition。パワーユニットは240ps/345Nmを発揮する2.0T EcoBoostエンジン(6AT)がオススメです。
滑らかでパワフルなこのユニットはフォーカスSTでも定評のあるもの。また、初期のレンジローバー イヴォークにも搭載され好評を博しているエンジンです。タウンユースから高速走行まで快適な走行ができるでしょう。燃費性能も13.7km/L(欧州複合値)とまずまず。
他に180ps/400Nmや210ps/450Nmを発揮するハイパワーディーゼルの4気筒2.0L Duratorq TDCIも長距離走行が中心の方には面白い存在なのですが、年々厳しくなるディーゼル車の排ガス検査をクリアすることが難しく、相応のコストが予想されるので万人向けにオススメできません。この180ps仕様エンジンでは6速Power Shiftとフールプルーフ性能に優れたAWDの組み合わせも選択可能になっています。
2018年現在のフォード モンデオ 日本再導入の可能性
フォードは2016年に日本市場から撤退したばかりであり、再び日本で正規ディーラー網を展開するという話は今のところ聞こえてきません。モンデオが近いうちに日本で正規販売される可能性は、極めて低いものと考えられます。
並行輸入という選択肢
日本市場に正規輸入されていないモデルでも、並行輸入を行えば日本で所有できます。
一例としてコアカーズを運営する並行輸入車販売店のYMワークスでは、最新の為替レートを反映したフォード モンデオ の乗り出し価格を案内しています。下記表では最新の為替レートに基づいた価格を表示していますので、参考にしてください。
- 車名
- 2年保証付き
国内乗り出し価格目安
- 円
(税込・諸費用込)
※国内乗り出し価格目安は、ご覧の時点での為替レートにて算出しております。 金額が表示されない場合は、しばらく経ってから再度アクセスをお願いします。
また並行輸入に関しては、関連記事も併せてご覧ください。
車両詳細画像ギャラリー
関連リンク
現地法人公式サイト・コンフィギュレーター
- フォード英国 モンデオ のオフィシャルサイト (FORD UK MONDEO)
- フォード英国 モンデオのコンフィギュレーター (FORD UK MONDEO)
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※本記事は2019年6月19日時点の情報を元に作成しております。最新の情報に関しては直接ご連絡にてご確認ください。また、記載情報の誤りがある場合はお知らせください。