DSオートモビル DS7クロスバックを解説、日本導入の可能性や並行輸入車の価格情報も掲載。

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シトロエンから独立したプレミアムブランド「DSオートモビル」。そのフラッグシップモデルが満を持して追加になりました。その名も「DS7 クロスバック」。同社ではじめての本格的なプレミアムSUVモデルです。

この記事ではDSオートモビル DS7 クロスバックを解説しています。また、日本で乗るための並行輸入情報も掲載しています。

モデルの概要

DS7クロスバックは、DSオートモビルのフラッグシップモデルとなるプレミアムSUVです。近年シトロエンから独立したDSオートモビルは、最新のテクノロジーを導入する、PSAグループで最もプレミアムなブランドと位置付けられています。そのなかでもDS7クロスバックは、DSオートモビルがシトロエンから独立してはじめて開発されたモデルです。

これまでフラッグシップは5ドアハッチバックのDS5が務めてきました。今回、DS7クロスバックにバトンタッチしたことは、プレミアムモデル市場でのSUVに対するニーズの高さが伺われます。

デビューは2017年のジュネーブモーターショーで、現在は2018年の発売に向けて先行予約をしています。プラットフォームはPSAのEMP2モジュラープラットフォームを採用。このプラットフォームを使う車種には、モデルチェンジでSUVに生まれ変わった2代目プジョー5008があります。そして生産はフランス・ミュルーズ工場で行われます。

シトロエン DS

シトロエン DS

シトロエン SM(大統領専用車)

シトロエン SM(大統領専用車)

まだ販売開始前(2016年6月時点)ですが、2017年にフランス史上最年少で大統領に就任したマクロン氏の就任パレードには、カスタムメイドの「プレジデンタル・DS7クロスバック」が使われました。DSオートモビル/シトロエンは、シャルルドゴール大統領に愛用されたクラシックDSの時代から、SM、CXなど、歴代モデルが大統領と少なからず縁のあるメーカーです。今回のDS7クロスバックを見る限り、新しいジャンルのフラッグシップは若々しい新大統領とマッチしているように感じました。このモデルはパレードのためのオープン化以外に、20インチ ゴールドホイールや、ブラックアートインテリア、インクブルー仕上げの専用外装色などが施されており、これはDSオートモビルのクラフトマンが7ヶ月掛けてカスタマイズしたものと発表されています。特別な仕様のため一般への販売予定はありませんが、後述する販売開始時の特別仕様車が近い存在のようです。

DSオートモビル DS7クロスバック 紹介動画(約1分30秒)

 

ハイライト

エクステリア

光を纏うオリジナリティに溢れたデザイン

DS7 クロスバック(サイド)

DS7 クロスバック(サイド)

エクステリアデザインは、SUVとしての力強さを持ちつつもフィニッシュは繊細で、どことなく儚い印象を与えます。これは歴代シトロエンのフラッグシップモデルに通じる雰囲気といえます。

エクステリアで目を引くのが灯火類です。ヘッドライトは「アクティブLEDビジョン」と呼ばれるシステムを採用。埋め込まれた6セグメントのLED光源が、クルマの状態やステアリングの切れ角に合わせて投射方向や投射ポイントを変えられるもので、6つのライティングモードがあります。各モードは動画をご覧ください。そして、ウェルカムアニメーション。これは、点灯/消灯時にそれぞれLEDランプが180度づつ回転するというもの。本来の機能には関係ありませんが、このような演出はオーナーの所有欲をくすぐります。

DS7 クロスバック(フロント)

DS7 クロスバック(フロント)

DS7クロスバック(リア)

DS7クロスバック(リア)

さらにリアランプも印象的。幾何学的にクロスしたLEDを42個配置したリアランプは、DSのレザーシートのテクスチャーを彷彿させる、他の誰とも似ていない非常に凝ったものです。

DSオートモビル DS7クロスバック アクティブLEDビジョン 解説動画(約1分)

アクティブLEDビジョンを搭載したヘッドライト

アクティブLEDビジョンを搭載したヘッドライト

42個のLEDを配置した特徴的なリアランプ

42個のLEDを配置した特徴的なリアランプ

DS7クロスバックは、DSが掲げるコンセプト「リュミナス・シグネイチャー(光/輝きのサイン)」を体現しており、これら光の演出を、プレミアムやスペシャリティの要素として積極的にアピールしています。

シトロエン SM

シトロエン SM

この6つに仕切られた造形や、ステアリング連動のヘッドライトは、1970年代のシトロエンが誇るスペシャリティモデル「SM」を彷彿させます。SUVとクーペ、ボディタイプは違えど、それぞれ「時代に対してのスペシャリティ」であるというスタンスは同じです。

 

インテリア

フランスの粋を集めた洒脱な室内空間

DS7クロスバックのインテリア

DS7クロスバックのインテリア

インテリアはDS7クロスバックのハイライトのひとつです。2016年のジュネーブモーターショーで参考出品したコンセプトカー「DS E-Tense」をモチーフにしています。

ウッド、メタル、エナメル、ファブリックといったマテリアル、インテリアテーマごとに、フランス・パリの地名に因んだ「フォーブル」「リヴォリ」「オペラ」「パスティーユ」という名が付けられており、対応した専用エンブレムがエクステリア/インテリア共に装備されます。

 

OPREA仕様のインテリア

OPREA仕様のインテリア

初回限定車 Le Premireのインテリア

初回限定車 Le Premireのインテリア

インテリアに応じて専用のエンブレムが装着されます(OPERA仕様)

インテリアに応じて専用のエンブレムが装着されます(OPERA仕様)

インテリアに応じて専用のエンブレムが装着されます(初回限定車Le Premire)

インテリアに応じて専用のエンブレムが装着されます(初回限定車Le Premire)

各部の造形は、嵌木細工のようなウッドパネルや、「クルー・ド・パリ」と名付けられた高級時計のような緻密な掘り模様が入ったメタルパーツなど、ドイツやイギリスのプレミアムSUVとはひと味違った演出です。大画面の12インチマルチインフォメーションディスプレイの上に配置されチルトする時計は、フランスの高級時計メーカー「B.R.M」のもので、デジタルとアナログが融合したデザインが印象的です。また、質の高いスピーカーを備えたオーディオシステムは、フランスの高級オーディオメーカーであるフォーマル・エレクトラの手によるものです。

独特なテクスチャが印象的なDS7クロスバックのシート

独特なテクスチャが印象的なDS7クロスバックのシート

「クルー・ド・パリ」と名付けられたメタルパーツが印象的です

「クルー・ド・パリ」と名付けられたメタルパーツが印象的です

大画面の12インチ マルチインフォメーションディスプレイ

大画面の12インチ マルチインフォメーションディスプレイ

アナログとデジタルが融合した時計は、フランス・B.R.M製

アナログとデジタルが融合した時計は、フランス・B.R.M製

DS7クロスバックは、シトロエンだけでなく、フランスのプレミアムが贅沢に詰まったSUVといえそうです。

 

パワートレイン

ガソリン・ディーゼルを軸にPHEVの登場も控える

パワートレインは、ガソリンが3種類、ディーゼルが2種類ラインナップされています。

●ガソリンエンジン

  • Puretech 1.2L 直列3気筒ターボ 130PS
  • THP180 1.6L 直列4気筒ターボ 180PS
  • THP225 1.6L 直列4気筒ターボ 230PS

●ディーゼルエンジン

  • BlueHDi130 1.5L 直列4気筒ディーゼル 130PS
  • BlueHDi180 2.0L 直列4気筒ディーゼル 180PS

これに加えて2019年には、THP225エンジンに電気モーターを組み合わせたプラグインハイブリッド(PHEV)のAWDモデルが追加予定です。システム出力は300PS、EVモードで60km走行可能とされており、DS7クロスバックのなかで最もハイスペックな、真打ちのモデルになるでしょう。

トランスミッションは、1.2Lガソリン、1.5Lディーゼルには6MTが設定されますが、それ以外はEAT8と呼ばれる新開発の8速ATが設定されます。このEAT8はフライ・バイ・ワイヤを採用したアイシンAW製オートマチックミッションで、デュアルクラッチミッションではなかなか味わえない、ルクコンバーター方式ならではの滑らかな変速が堪能できます。駆動方式は基本的にFFで、AWDはPHEVモデルのみとなる予定です。

 

サスペンション

シトロエン伝統のサスペンションを最新技術で再定義

サスペンションは、新開発の「アクティブスキャンサスペンション」が採用されました。フロント:マクファーソンストラット、リア:マルチリンクのサスペンションに対して、車体に設置されたカメラで路面を常時撮影/ハイスピードで画像分析し、4輪の減衰力をそれぞれ独立してコントロールします。これにより、どんな路面下でもフラットライドを実現するのです。このようなシステムはメルセデスのSクラスに搭載されていますが、このクラスでは初搭載です。

特徴的なハイドロニューマティックサスペンションなど、乗り心地に定評のあるモデルを数多く送り出してきたシトロエンですが、「魔法の絨毯」と呼ばれたクラシックDSの乗り心地を再現しているとメーカーは発表しています。このサスペンションはシトロエン流サスペンションの再定義とも言えるでしょう。

DSオートモビル DS7クロスバック アクティブスキャンサスペンション 解説動画(約50秒)

 

参考スペック

DSオーモビル DS7クロスバック LePremire BlueHDi180 EAT8(イギリス仕様2018年モデル)


寸 法 ▶︎全長×全幅×全高=4,570×1,895×1,620mm
     ホイールベース:-mm トレッド前/後 -x-mm
エンジン▶︎水冷ディーゼル 直列4気筒 DOHC フロント横置 コモンレール式直噴
     1,997cc - mm x -mm -:1 132kW/3780rpm 400Nm/2000rpm 
駆動方式▶︎FF  8段AT
懸架装置▶︎前:マクファーソンストラット(DSアクティブスキャンサスペンション)
    ▶︎後:マルチリンク(DSアクティブスキャンサスペンション)
ブレーキ▶︎前:ベンチレーテッド・ディスク 後 ベンチレーテッド・ディスク
タイヤ ▶︎前:-/-R- 後:-/-R-
燃料容量▶︎-L 車両重量▶︎-kg 最高速度▶︎207km/h 0-100km/h加速▶︎9.4秒
燃 費 ▶︎21.4km/L(欧州複合基準)-m/L(JC08モード日本仕様参考値) 
価 格 ▶︎,ポンド(イギリス仕様車)

※その他の仕様のスペック詳細はカタログ情報(リンク)をご覧ください

 

ライバルモデル

DS7クロスバックのライバルとして、アウディQ5、アルファロメオ ステルヴィオ、レクサスNXを挙げます。

アウディ Q5

アウディ Q5

Q5はドイツのプレミアムメーカー御三家の一角、アウディのプレミアムSUVです。DS7クロスバックのライバルとして、サイズならQ3の方が近いように感じますが、DSオートモビル自身がQ5をライバルと目していると言われています。Q5は質実剛健なボディとクールなインテリアなど、ドイツ車のイメージを体現したような一台です。しかし、DS7と比べるとボディサイズも大きいぶん、高価格になってます。

 

アルファロメオ ステルヴィオ

アルファロメオ ステルヴィオ

ステルヴィオはアルファロメオ初のSUVモデルです。今までSUVのイメージとは縁遠かったアルファロメオが、SUVを投入することに驚いた方も多いでしょう。しかし、そこはアルファロメオらしく、なんといっても特徴はその「走り」です。SUVとは思えない官能的なエンジンと、操る楽しさは、まさにアルファロメオならではのもの。これを重視する方なら唯一無二の存在と言えるでしょう。

アルファ ロメオ ステルヴィオを速報。並行輸入の予約受付を行います。

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レクサス NX

レクサス NX

レクサスNXは、このクラスで日本を代表するモデルです。レクサスが得意とするハイブリッドユニットを搭載したNX300hは低燃費が評判です。燃費もよく、工作精度や信頼性の高いNXは、メイドインジャパンのイメージそのものですが、プレミアムSUVとしての色気はDS7クロスバックに軍配が上がりそうです。

 

バイヤーズガイド

初回限定車 Le Premire

初回限定車 Le Premire

DS7クロスバックはドイツやイギリスのプレミアムSUVとはひと味違うオンリーワンな存在です。フレンチ・プレミアムとして独特な世界観を持っており、オーナーの所有欲をたっぷりと満たしてくれることでしょう。

現在は2018年の発売に向けて、初回限定車「Le Premire」を2017年内の期間限定で予約受付しています。落ち着いた赤のカラーリングとテクスチャーが印象的なアートルビー・レザーシートや、専用の高級オーディオなどが装備されており、DS7クロスバックのなかでも一段とプレミアムな仕様です。前述の大統領就任パレードで使われた「プレジデンタル・DS7クロスバック」に最も近いものと言われています。

Le PremireはEAT8モデルのみで、エンジンはTHP225とBlueHdi180が選べますが、燃費もレスポンスも良く、プレミアムとエコノミーが両立するディーゼルのBlueHDi180がおすすめです。

MTモデルや、高性能でプレミアムなPHEVモデルを希望される方は、正式販売/モデル追加まで待つ価値がありそうです。

 

2017年現在のDS7 クロスバック日本導入の可能性

DSオートモビルはフレンチ・プレミアムとして日本で人気があるのに加え、プレミアムSUVは近年急成長している市場のため、2018年の欧州発売以降に日本に正規輸入される可能性は高いと考えられます。

DSオートモビルに限った話ではありませんが、上級グレードのATモデルを中心に導入される傾向があるため、恐らくTHP225もしくは、BlueHDi180のEAT8モデルが導入されることとなり、MTモデルや、日本の税制でも有利そうな1.5LディーゼルのBlueHDi130などのベーシックモデルが導入される可能性は低いでしょう。

 

並行輸入という選択肢

前述の通り、日本に正規導入される可能性の高いDS7 クロスバックですが、正規で導入されないベーシックモデルやMTモデルを希望する場合は、並行輸入を行えば日本で所有することができます。

そして、正規導入前にいち早く初回限定モデルを希望される方には、並行輸入は効果的な方法です。

一例としてコアカーズを運営する並行輸入者販売店のYMワークスでは、最新の為替レートを反映したDSオートモビル DS7クロスバック「Le Premire」の乗り出し価格を案内しています。下記表では最新の為替レートに基づいた価格を表示しています。

現在、英国内のグレード整理・価格改定に伴う調整作業中です。日本国内での乗り出し価格の目安はお問い合せ下さい。

国内乗り出し価格目安は、ご覧の時点での為替レートにて算出しております。 金額が表示されない場合は、しばらく経ってから再度アクセスをお願いします。

また並行輸入に関しては、関連記事も併せてご覧ください。

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※本記事は2017年6月7日時点の情報を元に作成しております。最新の情報に関しては直接ご連絡にてご確認ください。また、記載情報の誤りがある場合はお知らせください。

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