2016.10.01

新型 ホンダ シビック ハッチバック2017を速報。シビックタイプRのコンセプトも。パリ発表の最新情報をお伝えします。

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ホンダ シビック タイプR

ホンダ シビックは、かつてホンダを代表するコンパクトカーとして世界中で親しまれてきたモデルです。またトップグレードのタイプRは、1997年の初登場時以来、そのパフォーマンスでクルマ好きの心を掴んできました。残念ながら日本国内で生産されるシビックは8代目のFDで幕を閉じ、タイプRも同時に国内での通常販売を終了しましたが、イギリスで生産された3代目のFN2、4代目のFK2のタイプRは、日本でもホンダにより限定販売され、また並行輸入(逆輸入)により手にされた方も沢山いました。

そんなシビックは2015年に10代目に移行、世界共通モデルとして再び新たな歴史を紡ごうとしています。2017年モデルとして追加される5ドアハッチバックモデルはイギリスで生産されます。今回もタイプRがラインアップされることが、ほぼ確実となっています。そんな新型シビックの5ドアハッチバックモデルは、2016年10月のパリモーターショーで発表され、発表前後から注目を集めています。

今回はそんな新型シビック、そして新型シビック タイプRの最新情報についてお伝えします。

シビックの歴史とイギリス生産モデルについて

ホンダ シビック エアロデッキ(欧州専用モデル)

ホンダ シビック エアロデッキ(欧州専用モデル)

ホンダの4輪車事業の10年目である1972年に登場したコンパクトカー シビックは、同社にとって初の世界的ヒット作となり、4輪車メーカーとしてのホンダの存在を国内外に轟かせました。以来シビックは、ホンダを代表するコンパクトカーとして日本国内で2010年まで8代に渡って販売され、また北米や南アフリカ、台湾やパキスタン、オセアニアでは現地生産と販売が行われました。

そんなシビックが欧州での存在感を強めたのは1990年代前半、当時提携関係にあったローバーとの開発事業の副産物として、欧州専用モデルであるエアロデッキを、1995年からイギリスのスウィンドン工場で開始したのがきっかけです。以来、スウィンドンでは日本仕様に近いセダンやハッチバックを含む複数の欧州仕様車の製造を行い、ローバーとの提携解消後もシビックの生産はイギリスで続けられています。

ホンダ シビックツアラー 2015

イギリスで生産される欧州専売のシビック ツアラー

8代目のシビックは当時のホンダの戦略に基づき、同じシビックの名前を冠しながらも日本、北米、欧州でそれぞれ異なる仕様のモデルが販売されることになりました。欧州仕様のシビックは、グローバルスモールプラットフォームと呼ばれるセンタータンクレイアウトのプラットフォームが採用され、効率の良いパッケージングと低重心・高剛性を両立させたモデルとして展開されていました。その方針は日本仕様が設定されなかった9代目のシビックにも継承され、欧州ではシビック初のステーションワゴンとしてシビック ツアラーもラインアップされました。

ホンダ シビック ハッチバック(北米仕様)

ホンダ シビック ハッチバック(北米仕様)

一方、2015年にニューヨークで4ドアセダンが発表された最新モデルである10代目のシビックは、ふたたび全世界で共通の設計を持つモデルとして販売する戦略に回帰しました。ボディバリエーションは4ドアセダン、2ドアクーペ、そして5ドアハッチバックが用意されます。イギリスでは5ドアハッチバックモデルの製造を担当する予定で、2016年3月のジュネーブショーで5ドアハッチバックのコンセプトモデルを発表、そして10月のパリで正式発表が行われる見込みです。

 

イギリスとの縁が深いシビック タイプR

ホンダ シビック タイプR FK2

ホンダ シビック タイプR FK2

1992年のNSXへの設定を皮切りに、ホンダのハイパフォーマンスモデルの代名詞となったタイプR。シビックにタイプRが最初に設定されたのは、日本では6代目のシビック(EK)でしたが、これは日本国内の専用モデルでイギリスでの販売は行われませんでした。

続く7代目シビック(EU)では欧州仕様車にもタイプRを設定、逆に日本での生産は行われず、イギリスからの輸入車として販売されました。仕向地によって別のモデルとなった8代目(FN)でも欧州仕様の3ドアハッチバックモデルにタイプRが設定され、9代目(FK2)のタイプRが史上最速のタイプRとして注目を集めたのは周知の通りです。そして10代目のシビックでも、タイプRは引き続きイギリスで生産される予定です。

このように、シビック タイプRは欧州にも日本と同等以上に根付いたモデルとなっており、過去3世代を生産したイギリスのスウィンドン工場は、シビック タイプRの歴史を語る上で切り離せない存在となっています。一方で日本のタイプRファンにとっては、ホンダ自身による販売台数が限られていることから、以前のように気軽に入手できるモデルではなくなってしまっています。

ホンダ シビック タイプR(10代目シビック)

ホンダ シビック タイプR(10代目シビック)

そのような状況は10代目でも続くことが予想されますが、そんな中で確実に購入できる並行輸入(逆輸入)の注目度も高まっています。並行輸入でシビック タイプRを購入する場合、生産国仕様ゆえに日本仕様には設定されないボディカラーや追加装備も選択が可能で、サーキット走行を行う場合もリミッター解除が必要ないといったメリットも存在します。

※逆輸入という言葉の正式な定義はありませんが、本来は日本で生産されて国外に輸出された車種が、ふたたび日本に輸入されるケースを指します。そこから転じて、海外生産される日本車を日本に輸入する場合も、便宜上逆輸入と呼ぶ場合もあります。

 

新型シビック 2017の特徴

ここからは2016年のパリモーターショーで2017年モデルとして正式発表された新型シビックと、同モーターショーにてコンセプトモデルとして出品されたシビック タイプRの特徴についてお伝えします。

なお、掲載している写真の一部には、イギリスで生産され北米に向けて輸出される北米仕様のシビック 5ドアハッチバックも含まれます。相違点はフロントフェンダーアーチ前方のマーカーがオレンジ色に着色されていることで、これは北米の法規に対応するものです。

ホンダ シビック 2016パリ ベールオフ

ホンダ シビック 2016パリ ベールオフ

 

エクステリア

低く、長く、ワイドに。

ホンダ シビック ハッチバック フロントサイドビュー(欧州仕様)

ホンダ シビック ハッチバック フロントサイドビュー(欧州仕様)

上述のとおり、世界共通モデルとして再展開される10代目シビックの5ドアハッチバックモデルはイギリスで生産されますが、欧州専売だった従来と異なり北米やオセアニアなどにも輸出される予定です。引き続き5ドアハッチバックモデルの主市場は欧州であり、そのため5ドアハッチバックモデルは北米向けの4ドアセダンや2ドアクーペと随所で差別化が行われています。なお日本でもシビックの販売が2018年から再開される予定ですが、こちらは鈴鹿で生産される4ドアセダンが展開される予定で、ハッチバックモデルの輸入販売は未定です。

ボディサイズはこれまでのハッチバックのシビックとしてはもっとも長く、もっとも幅が広くなり、一方で車高は抑えられました。ホンダはデザインについて、クーペのような雰囲気を持っていると解説しています。

ホンダ シビック ハッチバック フロントマスク(欧州仕様)

ホンダ シビック ハッチバック フロントマスク(欧州仕様)

シビック ハッチバックのフロントマスクの形状は、基本的に4ドアセダンと共通ですが、メッキ調の加飾を配してプレミアムな雰囲気を漂わせる4ドアセダンに対して、5ドアハッチバックではピアノブラックが配色されました。専用デザインのフロントバンパーとあわせてスポーティーな印象を強めています。ただフロントバンパーの開口部はその大半の面積がダミーグリルであることについては、賛否が分かれるかもしれません。

フロントフェンダーを強調したサイドビューは、Bピラーまでは4ドアセダンと共通ですが、そこからのイメージは大きく異なります。4ドアセダンがボディ後端までなだらかなカーブを描き、4ドアクーペのようなフォルムを作っているのに対して、5ドアハッチバックモデルでは後席頭上までボディをあまり絞りこまず、そこからテールゲートで一気にボディを絞り込んでいます。結果、5ドアハッチバックモデルでは4ドアセダンに対して力強いスタイリングを持ち、また先代、先々代と共通したイメージを実現しています。

ホンダ シビック ハッチバック リアサイドビュー(欧州仕様)

ホンダ シビック ハッチバック リアサイドビュー(欧州仕様)

リアのデザインはテールランプの形状を4ドアセダンに近いものとすることで、同じシビックであることを主張しています。しかし4ドアセダンではトランクリッド上端と繋がるテールランプの内側は一体型のスポイラーに連続しており、サイドビューからのハイデッキ風のスタイリングを実現しつつ、実際にはリアガラスをスポイラー下部まで回り込ませることで、後方視界も確保しています。またリアスポイラーはハッチバックの上端に、ルーフ後端に一直線で連なる小さなものも装着されています。

リアバンパーの形状も5ドアハッチバックモデル専用となっています。デザインはフロントバンパーのリフレインとなっており、この辺りのデザイン処理は日本国内でも販売されている3代目フィットなどと共通したものです。テールパイプは車体中央から2本出しとなっており、強い存在感を放ちます。

ボディサイズは4ドアセダンよりもコンパクトですが、5ドアハッチバックモデルとして見ると先代よりも大型化しています。全長は130mm、全幅は30mm大きくなっていて、全長は4,415mm、全幅は1,800mmとなりますが、欧州のCセグメントとしては平均的な大きさにまとめられています。

ホンダ シビック ハッチバック(欧州仕様)

ホンダ シビック ハッチバック(欧州仕様)

 

ノーマルよりも幅が広められたタイプR

ホンダ シビック タイプR

ホンダ シビック タイプR

10代目のシビックをベースとしたシビック タイプRでも、先代のタイプR同様にノーマルモデルよりも幅が広げられています。これは大きなタイヤを入れる必要があることや、フロントサスペンションの設計の変更を行っていることが背景として考えられます。

フロントバンパーは専用のものに変更され、デザインの特徴である開口部の外側に、縦長のダクトがさらに設けられました。またダクトはフロントフェンダー後方にも設けられています。

サイドスカートもフェンダーの広がりに伴って専用のものとなり、車体の斜め後方から見ると車幅の広がりを実感することができます。ただし元々フェンダーを強調したデザインであることから、ノーマルと比べて極端に幅広になったという印象は受けません。

新型シビック タイプRを強く特徴づけるのは、ボディ後方に新たに設けられた巨大なウィングです。このウィングにより、通常のスポイラーは廃止されています。ただしハッチバック上端のスポイラーは付け根がフィンとして残されており、また新たに小さなフィンが複数追加され、より強い空力性能を意識しています。

ホンダ シビック タイプR 大型リアウィング

ホンダ シビック タイプR 大型リアウィング

 

インテリア

ホンダ シビック ハッチバック インテリア(欧州仕様)

ホンダ シビック ハッチバック インテリア(欧州仕様)

グローバルモデルとして開発された新型シビックは、ボディ形状を問わずインテリアは共通とされているようです。そのため5ドアハッチバックのシビックのダッシュボードは4ドアセダンと基本的に共通で、先代や先々代のようなアナログの回転計とデジタルの速度計を上下に配したアグレッシブなレイアウトではなく、メータークラスター内の3連メーターに情報が集約されています。

中央に配置される回転計は内側に大型のディスプレイが備わり、内側にはデジタルで速度をはじめとした各種情報が表示されます。情報に対しての視線移動は少なく、タイプRでのスポーティーな走りにも対応できるでしょう。ただし、

全体的なダッシュボードの造形は横への広がり感を強めたもので、これまでの徹底したドライバーオリエンテッドなレイアウトは影を薄め、高級感や上質さを強めています。またダッシュボードの高さは先代よりも低めに感じられ、ボンネットを視認することが可能です。見切りについては良くなっていると言って良いのではないでしょうか。

また、ボディサイズの拡大は居住性や積載性の改善に貢献しています。特に後席の居住性では、レッグスペースが大きく拡大されました。またラゲッジスペースも非常に広くなっており、ホンダはこのクラスでナンバー1であると解説しています。

 

エンジン

ホンダ シビック 1.0L /1.5LVTEC-TURBO エンジン

ホンダ シビック 1.0L /1.5LVTEC-TURBO エンジン

新型シビックではエンジンのラインアップを刷新。5ドアハッチバックモデルではタイプRを除いて、ガソリンは1.5Lと1.0Lの直噴ターボであるVTEC-TURBOに集約されました。特に1.0Lは直列3気筒で、2010年代の欧州Cセグメントの流れを捉えたものです。一方ディーゼルでは1.6Lターボのi-DTECがキャリーオーバーされますが、投入はガソリンよりも遅れる見込みで、具体的なスペックなどについては未定です。いずれもトランスミッションは6MTを基本として、2ペダルはガソリンではCVT、ディーゼルでは7速ATが選択可能です。

一方、新型 シビック タイプRでも、先代のシビック タイプR同様、引き続き2.0Lのターボ仕様VTECが採用される見込みです。しかしその出力はさらに向上し、350馬力に達するという予想もあります。Cセグメントのホットハッチで300馬力台後半を達成した事例としては現行車種としてはフォード フォーカス RS Mk.3(350馬力)やメルセデス・ベンツ A45 AMG(360馬力)がありますが、これらはいずれも4WD。FFとしてはフォード フォーカス RS Mk.2で500台だけ限定販売されたRS500の350馬力しか例がありません。タイプRの供給は多くありませんが、通常のカタログモデルで350馬力のFF車をラインアップするという噂が広がる背景には、ホンダの攻めの姿勢が伺えます。

 

足回り

プラットフォームの刷新・大型化に伴い、10代目シビックではすべてのモデルでフロントにマクファーソンストラット、リアに新設計のマルチリンクサスペンションが採用されました。

イギリスで生産される欧州仕様のシビックは、2代続けてリアサスペンションがトーションビーム式でした。これは欧州のCセグメントとしては標準的な構成で、ルノー メガーヌ RSやボクスホール アストラ VXR/オペル アストラ OPCなどのホットハッチでもパフォーマンスのネックにならないことが立証されており、実際にリアトーションビームの先代シビック タイプRは、ニュルブルクリンクでFFホットハッチ、そして歴代タイプRの中で最速のパフォーマンスを発揮しています。

ホンダ シビック タイプR

拡大されたフェンダーがタイプRの特徴

とはいえ日本仕様のシビックは、4代目から終売となる8代目まで4輪独立懸架が採用されており、ホンダは4輪独立懸架を小型車でも積極的に採用し、また豊富なノウハウを持つメーカーとして認知されてきたという側面もあります。サスペンションの形式だけで自動車の優劣は判断できませんが、ホンダにとって経験値の高いリア独立懸架サスペンションがシビックで復活することについて、歓迎する方も多いかもしれません。

また、タイプRでは強烈な出力によるトルクステアを抑えるために、フロントサスペンションでは、路面入力軸と転舵軸を分けたデュアルアクシス・ストラットを引き続き採用することが必至となると考えられます。フェンダーの拡大は、それを示唆するものです。

 

まとめ

古くは日本発のグローバルモデルとして多くの人から親しまれてきたシビックは、時代の変化に伴って世界各地の需要に応じたラインアップで展開されるようになり、なかでも欧州向けモデルとして展開されたイギリス生産のシビックは、Cセグメントのハッチバックの本場である欧州で洗練が続けられました。そして、その地で3世代に渡って生産されてきたシビック タイプRは、日本生まれの欧州育ちのホットハッチとして、独特な存在感を持つに至りました。

今、ふたたびシビックがグローバルモデルとして生まれ変わり、枝葉に分かれていたシビックの血筋がそれぞれ取り込んだノウハウが、ひとつのモデルとして結実しようとしています。

また、そんな最新のシビックに設定されるシビック タイプRは、世界を視野に入れた新世代のホットハッチとして、独自の世界観をオーナーに提供してくれることでしょう。

歴代 シビック タイプR

歴代 シビック タイプR

 

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シビック タイプR

YMワークスが並行輸入したシビック タイプR FK2

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