【逆輸入車】スバル フォレスター2.0Dを徹底解説、日本未導入のボクサーディーゼルモデルを逆輸入します。

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スバルは4WDや水平対向エンジンで知られている自動車メーカーです。現在は撤退したものの、かつてのラリーシーンでの活躍などから、スポーティーなイメージを抱かれている方も多いでしょう。そんなスバルがディーゼルエンジンを製造していることをご存知でしょうか?詳細は知らないものの、「ボクサーディーゼル」というフレーズならば、過去数年の間に一度くらい目にしたことがある…という自動車好きは少なくないかもしれません。

実はスバルは2016年現在、水平対向のディーゼルエンジンを製造している、世界で唯一の自動車メーカーです。パワフルでトルクフルな、このボクサーディーゼルエンジンは、しかし残念ながら欧州仕様車にしか設定されていません。

そこで今回はボクサーディーゼル搭載車種として、スバル フォレスター 2.0D(SUBARU FORESTER 2.0D)について徹底解説します。世界で唯一の水平対向ディーゼルエンジンSUVを逆輸入してみませんか?

スバル フォレスターの特徴

スバルフォレスター2.0Dは欧州市場のみラインナップされています

スバル フォレスター2.0Dは、欧州市場のみラインナップされています

スバル フォレスターは、今世界的に人気のクロスオーバーSUVの先駆者です。

フォレスターのルーツは、1995年の東京モーターショーで参考出品されたストリーガとされています。当時はSUVというジャンル・概念はまだ広まっておらず、ヘビーデューティなクロカン型RVが一般的でした。そのなかで、乗用車の乗り心地と、長年のAWDモデル開発で培った走破性の両立を目指し参考出品されたスタディモデルがストリーガでした。

市販モデルとしてのフォレスターがデビューしたのは、その2年後の1997年のことです。インプレッサをベースにしながらも、スタディモデルのストリーガのイメージを色濃く残し、さらにレガシィやインプレッサといったステーションワゴンとはひと味ちがう、オンロード/オフロードを問わない、高い走行安定性と走破性を持つ画期的なモデルでした。2002年には最初のフルモデルチェンジを受け、2007年の2回目のフルモデルチェンジでは車高を上げ、よりSUVとしての素養を強くしています。現在販売されているモデルは、2012年にモデルチェンジした4代目モデルです。

また、フォレスターは初代から積極的に海外でも販売されてきました。日本でも人気のフォレスターですが、海外ではもっとも売れているスバルの車種として成長し、レガシィ/アウトバック、インプレッサと並ぶスバルの稼ぎ頭となっています。その中でも欧州仕様のみにラインナップされている、ボクサーディーゼル搭載グレードの2.0Dは、注目の1台です。

なお、フォレスター 2.0Dには2つのグレードがあります。充実装備のXCと、XCをベースに本革シートなどをプラスした XC Premiumのふたつです。

 

力強さと実用性を兼ね備えたエクステリア

スバル フォレスター2.0D(リア)

スバル フォレスター2.0D(リア)

エクステリアは、最近のスバル車に共通する鷹の目型ヘッドランプを採用した、アグレッシブな雰囲気のデザインになっています。比較的落ち着いたデザインだった旧型モデルに比べればアグレッシブな雰囲気になりましたが、クーペ風などスタイリッシュで挑戦的なモデルが増えている最近のSUVのなかでは、むしろ落ち着いたデザインです。

過度にデザインを優先させることなく、5ドアハッチバックならではの実用性を重視している部分は、スバルというメーカーの実直さがあらわれている部分だと言えます。こういった点が評価され、2013年にはグッドデザイン賞を受賞しました。

また細かな部分ですが、かつてスバルのターボ車の特徴でもあった、ボンネット上のエアスクープは現在のフォレスターでは廃止されています。衝突時の歩行者保護などが背景にありますが、ボンネット裏の形状やバンパーなどからの空気の流れを工夫することで、エアスクープがなくても変わらない性能を維持しています。

 

車両感覚がつかみやすく質感の高いインテリア

質感の高いフォレスターのインパネ

質感の高いフォレスターのインパネ

フォレスターは高めのアイポイントで良好な視界を確保するとともに、旧型モデルにはなかったAピラーの三角窓を採用するなど、車両感覚を掴みやすくしています。この見切りの良さはオフロードを走る場合に、特に重要なポイントとなります。

インパネはソフトパッドをたっぷり使ったほか、ピアノブラックのパネルなどで質感高く仕上げています。大ぶりでしっかりとしたつくりのシートは、ファブリック表皮が標準ですが、Premiumモデルではフルレザーシートが設定されています。

 

スバルだからこそ実現できたボクサーディーゼルエンジン

スバル独自の2.0Lボクサーディーゼルエンジン

スバル独自の2.0Lボクサーディーゼルエンジン

欧州仕様のフォレスターに設定されるガソリンエンジンは、2.0L水平対向4気筒エンジンと、2.0L水平対向4気筒DIT直噴ターボエンジンのふたつです。これは日本仕様とほぼ同じものです。

注目は、フォレスター2.0Dに搭載される「ボクサーディーゼル(BOXER DIESEL)」と呼ばれる、2.0L水平対向4気筒DIT直噴ターボディーゼルエンジンです。350Nmのトルクと、174PSを出力するこのエンジンは、現時点では欧州仕様のみにラインナップされており、冒頭でも触れたとおり、現在、世界で唯一の乗用水平対向ディーゼルエンジンとなります。

EE20と呼ばれるこのエンジンは、スバル初の乗用ディーゼルエンジンとして2007年のジュネーブショーで発表され、2008年のアウトバック2.0Dに初めて搭載されました。その後も高性能DPFを採用するなど環境性能の強化が行われています。

搭載される変速機は、ディーゼルモデル専用チューンの6MTに加えて、リアトロニック(CVT)も選択可能です。

 

トランスミッションに合わせて2つのAWDシステムを用意

低重心のボクサーエンジンを搭載する、スバル独自のシンメトリカルAWD

低重心のボクサーエンジンを搭載する、スバル独自のシンメトリカルAWD

フォレスター2.0Dのサスペンションは、フロントにマクファーソンストラット、リアにはマルチリンクを採用しています。

駆動系は全車AWDで、低重心な水平対向エンジンを駆動系に対して左右対称に一直線に配置した、スバル独自のシンメトリカルAWDです。そして、組み合わされるミッションにより、2つのAWDシステムが設定されています。

MTモデルには「ビスカスLSD付きセンターデフ方式AWD」、リアトロニックモデルには「アクティブトルクスプリットAWD」が用意されています。

ビスカスLSD付きセンターデフ方式AWDは、現在ラインナップされるスバルのAWDで唯一電子制御を用いていない本格的なAWDシステムです。自然なフィーリングと高い走破性を実現しており、スポーツドライビングから悪路走破まで幅広く活躍してくれます。

アクティブトルクスプリットAWDは、電子制御でリアルタイムに最適なトルク配分を行う、安定性重視のフルオートAWDシステムです。このシステムには「X-MODE」というスイッチがあり、悪路走行の際には、エンジンやミッションを総合制御して高い走破性を発揮します。

搭載するトランスミッションに合わせて複数のAWDシステムを設定するというのは極めて稀です。このような贅沢な設定ができるのは、スバルがAWDの老舗であり、圧倒的な技術力と自信があるからと言えるでしょう。

フォレスター X-MODEテスト動画(約1分20秒)

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総評:日本でもぜひ味わいたいオンリーワンのボクサーディーゼルSUV

「BOXER DIESEL」のエンブレムは、世界で唯一の水平対向ディーゼルSUVの誇りです

「BOXER DIESEL」のエンブレムは、世界で唯一の水平対向ディーゼルSUVの誇りです

SUVとディーゼルエンジンの相性は良く、多くのメーカーがこの組み合わせを販売しています。しかし水平対向のディーゼルエンジンを実現するのは簡単ではありませんでした。

水平対向エンジンは、構造上幅が広くなりがちなものの、ボディサイズを考慮するとある程度コンパクトにまとめる必要があります。限られたサイズのなかで、ディーゼルエンジンで大事な最大限のストロークを取るために、スバルはとても苦心したようです。その甲斐あり、晴れてラインナップされた、フォレスター2.0Dのリアに輝く「BOXER DIESEL」のエンブレムは、世界で唯一の水平対向ディーゼルエンジンのSUVであることの誇りとも言えるでしょう。

ボクサーディーゼルは日本に導入されていませんが、マツダのスカイアクティブD搭載SUVなどディーゼルSUVが注目されるなか、これからも注目度は高まりそうです。しかし、スバルは日本市場でXVやインプレッサのように、プレミアムモデルとしてハイブリッドを推しているため、ボクサーディーゼルの日本導入は当分期待できそうにありません。待ちきれないスバリストの皆様、そしてコアな輸入車ファンの方は、ボクサーディーゼルのフォレスター2.0Dの逆輸入を検討してみてはいかがでしょうか?

人気のクロスオーバーSUVのなかで、フォレスター2.0Dのライバルは?

フォレスター2.0Dのライバルは、欧州ではダチアダスター、フォードクーガなどがあり、日本ではマツダCX-5が挙げられます。

ダスターはルノーの低価格ブランドであるダチアのSUVモデルです。グループである日産のオールモード4×4技術を取り入れた本格的なAWDシステムを採用しながら、ライバルと比べて低めの価格が魅力です。

クーガは、フォードならではのスタイリッシュなデザインと、搭載しているデュラトルクと呼ばれるクリーンディーゼルエンジンが、パワフルかつエコだと好評です。

CX-5は、日本でディーゼルエンジン復権の立役者となったスカイアクティブDエンジンを搭載し、クリーンで低燃費なのはもちろん、日本車であるゆえの入手性の良さと、価格の手頃さが魅力的といえます。

ほかにも日産 キャシュカイなどライバル車種は多く、人気のクロスオーバーSUV市場ですが、本格的なAWDシステムをもつ水平対向ディーゼルSUVとして、フォレスター2.0Dはオンリーワンな存在と言えるでしょう。

フォレスター ライバルとの比較動画(約2分25秒)

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フォレスター2.0Dのオプションとパックオプション

フォレスターのオプションには、18インチアルミホイールをはじめ、パーキングセンサーや、デイタイムランニングランプなど各種用意されています。

そのほかにも、レジャーシーンで活躍するSUVとして、専用のサイクルホルダーや、カヤックアタッチメント、トレーラーを引くためのヒッチメンバーなど、用途に合わせたオプションが選択可能です。

 

おすすめは2.0D XC Premium Manual、右ハンドルモデル

フォレスター ディーゼルを選ぶなら、2.0D XC Premium Manualをおすすめします。

このモデルは、水平対向ディーゼルエンジンに、スバルが長年改良を重ねてきた本格的なビスカスLSD付きセンターデフ方式AWDに、6MTを組み合わせています。生粋のスバリストはもちろん、ストイックに悪路走破性を求める方から、ディーゼルの豊かなトルクと低燃費で長距離クルージングをされる方まで、どなたにもおすすめできるモデルです。また、ほかに2ペダルのリアトロニックモデルのXC Premium Lineartronicや、通常モデルのXC Manualなども用意されています。

日本の街ですれ違うフォレスターとはひと味違う、ボクサーディーゼルのフォレスター 2.0Dを選んでみませんか?

スバルフォレスター2.0D

スバルフォレスター2.0D

 

スバル フォレスター2.0Dの日本国内での乗り出し価格は?

スバル フォレスター2.0Dのイギリスでの販売価格は、レザーシートなどが標準装備の上級グレードである 2.0D XC Premium Manualで29,495ポンドです。イギリスより並行輸入した場合の日本国内の乗り出し価格は、下記の表を参考にしてください。コアカーズを運営する並行輸入者販売店YMワークスでの最新の為替レートに基づいた諸経費込みの販売価格を表示しています。

フォレスター2.0Dは、日本では販売されていないので、入手するには逆輸入が現実的な方法です。

既に生産終了、あるいは新型・後継モデルが発表済のモデルです。日本国内での乗り出し価格の目安はお問い合せ下さい。ご対応ができない場合もございます。

※輸入国からの輸送料、各種税金、検査費用、登録諸費、納車費用(大阪近郊)は全て含まれています。
※正式なお見積り、遠方への納車費用など、改めてご提示いたしますのでお問い合わせください。

金額が表示されない場合は、しばらく経ってから再度アクセスしてください。

スバル フォレスター2.0Dの中古車情報

新車はちょっと・・・という方には、現地で流通している高年式の中古車やディーラーデモカー等がオススメです。中には、現行モデル、走行50-100マイル程度の極上コンディションの出物があったりします。ご希望をお聞かせいただければ、条件に近いものをお探しいたします。

スペック表

スバル フォレスター2.0Dのスペックは以下をご確認ください。+ボタンで詳細が表示されます。

スバル フォレスター 2.0D XC Premium Manual £29,495
車名 スバル フォレスター / SUBARU FORESTER 2.0D XC Premium
サンプルグレード 2.0D XC Premium / 6MT
英国販売価格 £29,495
型式
初度登録 国内未登録新車
車検 受け渡し
走行距離
ハンドル
ドア数 5
カラー アイスシルバーメタリック(OP/MTL)
セピアブロンズメタリック(OP/MTL)
クオーツブルーパール(OP/P)
クリスタルホワイトパール(OP/P)
ベネチアンレッドーパール(OP/P)
※OP:有料オプション
※MTL:メタリック塗装
※P:パール塗装
全長x全幅x全高 4595× 1795 × 1735 mm
ホイールベース 2640 mm
トレッド(前/後) 1545mm / 1550mm
車両重量(乾燥) 1567kg
乗車定員 5名
トランスミッション 6MT
エンジンタイプ 水冷水平対向4気筒DOHC 16V 直噴インタークーラー付きディーゼルターボ
総排気量/内径x行程 1998cc/86.0mm×86.0mm
圧縮比 15.2:1
最高出力 108kW(147PS)/3600rpm
最大トルク 350Nm(35.7kg-m)/1600rpm
燃料タンク容量 60L
燃費 約17.5km/L(欧州複合基準)
ブレーキ形式(前/後) ベンチレーテッドディスク/ディスク
タイヤ/ホイール 17インチホイール
最高速度 188.8km/h
0-100km/h加速 9.9秒
特記事項 ※一部推定値、非公式情報を含んでいる場合があります。
スバル フォレスター 2.0D XC Lineartronic £28,495
車名 スバル フォレスター / SUBARU FORESTER 2.0D XC Lineartronic
サンプルグレード 2.0D X Lineartronic / CVT
欧州販売価格 £28,495
型式
初度登録 国内未登録新車
車検 受け渡し
走行距離
ハンドル
ドア数 5
カラー アイスシルバーメタリック(OP/MTL)
セピアブロンズメタリック(OP/MTL)
クオーツブルーパール(OP/P)
クリスタルホワイトパール(OP/P)
ベネチアンレッドーパール(OP/P)
※OP:有料オプション
※MTL:メタリック塗装
※P:パール塗装
全長x全幅x全高 4595× 1795 × 1735 mm
ホイールベース 2640 mm
トレッド(前/後) 1545mm / 1550mm
車両重量(乾燥) 1615kg
乗車定員 5名
トランスミッション リアトロニック(CVT)
エンジンタイプ 水冷水平対向4気筒DOHC 16V 直噴インタークーラー付きディーゼルターボ
総排気量/内径x行程 1998cc/86.0mm×86.0mm
圧縮比 15.2:1
最高出力 108kW(147PS)/3600rpm
最大トルク 350Nm(35.7kg-m)/1600rpm
燃料タンク容量 60L
燃費 約16.3km/L(欧州複合基準)
ブレーキ形式(前/後) ベンチレーテッドディスク/ディスク
タイヤ/ホイール 17インチホイール
最高速度 187.2km/h
0-100km/h加速 9.9秒
特記事項 ※一部推定値、非公式情報を含んでいる場合があります。

 

車両詳細画像ギャラリー

  • スバル フォレスター2.0D(フロント)

スバル フォレスター2.0Dをもっと知りたい方はこちら

※本記事は2016年5月17日時点の情報を元に作成しております。最新の情報に関しては直接ご連絡にてご確認ください。また、記載情報の誤りがある場合はお知らせください。

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