BMW M2 クーペを徹底解説。日本には導入されない6MTモデルをイギリス仕様右ハンドルで並行輸入します。

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BMW M2クーペ フロント

全長4.5mに満たないコンパクトなBMW Mのスポーツモデルが帰ってきました!BMW M2 クーペは、かつて販売されていたM3に近いボディサイズを持ち、また上位モデル同様の足回りの設計を持つ、本格派です。こんな硬派なMを待ち望まれていた方も多いのではないでしょうか?

今回はそんなM2 クーペを徹底解説します。また日本へは2ペダル(7DCT)で導入されるM2 クーペですが、より意のままのドライビングを楽しめる3ペダルのMTモデルを並行輸入してみませんか?

BMW Mの歴史とM2 クーペの特徴

BMW M2クーペ 走行イメージ

BMW M2クーペ 走行イメージ

BMW M2 クーペは、BMWのスポーツ部門関連会社であるBMW M GmbH(以下BMW M)が、BMWの小型クーペである2シリーズクーペをベースに開発しました。2シリーズクーペには先行して、BMW Mが開発に関与したM235iが発売されていましたが、M2 クーペはより硬派かつ本格的なスポーツモデルとして設定されています。M2 クーペはまた、2シリーズクーペの前身である1シリーズクーペをベースに、2011年に限定発売された1シリーズMクーペの後継車としても位置づけられています。1シリーズMクーペがM1を名乗れなかったのは、かつて存在したスーパーカー、M1との名称の重複を避けたかったことが考えられますが、現行モデルでは満を持してM2を名乗ることができました。

BMW Mの歴史は、1972年にBMWのモータースポーツ参戦を目的に設立された BMWモータースポーツに遡ります。BMWは当時のヨーロッパ・ツーリングカー選手権(ETC)で無類の強さを誇ったフォードに対抗すべく、フォードの監督をヘッドハンティングしてモータースポーツ専門の別会社を設立したのでした。翌1973年、早くもBMWはETCのタイトルを獲得、またこの4気筒エンジンを転用したF2は、1973年から3年連続で優勝する活躍を見せたのです。しかしBMWモータースポーツはこれに飽きたらず、市販車改造車で競う世界メーカー選手権の、グループ4ならびに、その発展カテゴリーのグループ5でのタイトル獲得を目指します。そして、レースでの勝利を前提として、従来の3.0CSLでは太刀打ちできなかったポルシェ 935に対抗すべく、ゼロから設計されたスーパーカーとしてM1の開発を1976年から開始したのです。

この種の市販スーパーカーの経験に乏しかったBMWモータースポーツは、このプロジェクトをイタリアのランボルギーニと協業として、デザインもイタルデザイン・ジウジアーロに委ねるなど、盤石な体制を取りました。ところがこの協業は裏目に出て生産は遅延、BMWとランボルギーニは喧嘩別れとなり、ようやくM1がレース参戦の体制を整えた1980年末には、既に1982年からのレギュレーション変更が決まっていたのでした。こうしてM1は1981年の1シーズン、目立った活躍もできないままに表舞台から消えてしまったのです。かくして悲運のスーパーカーとなってしまったM1ですが、搭載された直列6気筒のM88エンジンは非常に素晴らしく、今日でも高く評価されています。

またレース活動のいっぽうで、BMWモータースポーツは市販モデルの開発も行いました。当初はホモロゲーションモデルとして1971年に登場した3.0CSLのアップデートなど、レース活動に直結するモデルの開発を行いましたが、1979年にはモデル末期のE12型5シリーズをベースに、レース活動とは関係ないモデルとして、ハイパフォーマンスセダンのM535iを発表したのです。このM535iは、同時期のスペシャリティクーペであるE24型635CSiのエンジンを流用しつつ、シャシー設計をBMWモータースポーツが行うという、今日のMスポーツに近いモデルでしたが、1983年にはM1のエンジンを6シリーズに転用したM635CSiを発売しました。以来BMWモータースポーツは、特別なエンジンを搭載した市販モデルを手掛ける部門としての地位を確立し、1993年のBMW Mへの社名変更後も多くのMモデルを生み出していったのです。

M2 クーペは、そんなBMW Mが手掛けたハイパフォーマンスモデルの最新モデルで、2015年末に発表されています。デリバリー開始は2016年4月からですが、取り回しの良いボディサイズや圧倒的なパフォーマンスに、発表されるや否や、世界中から熱い視線が注がれています。

BMW UK M2クーペ コマーシャルフィルム(約28秒)

 

2シリーズクーペとは異なる存在感を放つエクステリア

BMW M2クーペ 正面

BMW M2クーペ 正面

BMW M2 クーペのベースとなる2シリーズクーペは、2013年に1シリーズクーペの後継車として登場しました。モデル名の変更は2010年代からの、セダンやステーションワゴン、SUVは奇数、それ以外のモデルは偶数とするBMWの戦略によるものですが、2シリーズとして独立したことにあわせて、ハッチバックそのままのフロントマスクを持っていた1シリーズと異なり、2シリーズは洗練された専用のデザインを手に入れています。また、やや角張ったフォルムでクラシカルな雰囲気も持っていた1シリーズクーペと比べると、2シリーズクーペは流麗なフォルムとなっており、エレガントな雰囲気を身につけました。

M2 クーペでは、そんな2シリーズクーペのフロントバンパー・スポイラーとリアバンパーの形状を、F1マシンを思わせる大胆な造形のものに大きく変更しています。リア4本出しのマフラーや、フロントのホイールアーチ後ろに追加されたサイドフィンとあわせて、標準の2シリーズとは異なる強烈な存在感を放ちます。

ボディサイズは全長4.5mを下回るコンパクトなもので、かつてのM3に近似した取り回しの良さも魅力です。BMWはM2 クーペのイメージを初代M3と重ね合わせてPRしています。またM2 クーペでは車体の構造の一部をアルミに変更し、先行して登場していたハイパワーモデルのM235iに対して約30kg軽量化され、構成によっては1.5トンを下回ります。

 

スポーティーに仕立てられたインテリア

BMW M2クーペ インパネ

BMW M2クーペ インパネ

2シリーズクーペのインテリアは、BMWの伝統に従って、センタークラスターがドライバー側を向いた左右非対称のダッシュボードが採用されています。エアコンのダクトよりも高い位置に備えられた、ベゼルの小さな8.8インチのワイドディスプレイは、高い視認性と良好な前方への視界を両立させています。

M2 クーペでは、標準の2シリーズクーペとは異なる、10時10分の位置が太くなったスポーツ走行向けのステアリングが採用されています。また、シートにはステッチが追加され、走りの気分を盛り上げます。

 

強力な直噴ツインスクロールターボエンジン

BMW M2クーペ エンジンルーム

BMW M2クーペ エンジンルーム

M2 クーペに搭載されるエンジンは、2009年からBMW各車で採用されている、排気量3.0Lの直列6気筒、直噴ツインスクロールターボのN52型エンジンです。2016年現在、BMW Mのために専用設計されたエンジンはS型を名乗りますが、M2のエンジンはN型であり、その点では上級のM3やM4に比べて見劣りする部分です。しかしM2 クーペのN52は、N52B30T0と呼ばれる過去最強スペックのもので、373馬力と500Nmを発揮します。

組あわせられる変速機は、3ペダルの6MTと、BMWがDCTと呼称する 2ペダルのツインクラッチトランスミッションである7DCTの2種類です。なお、日本仕様は超高速な変速が可能な7DCTに限られますが、6MTは7DCTよりも35kg軽量です。

 

上級Mモデルの設計を受け継ぐ足回り

BMW M2クーペ ブレーキキャリパー

BMW M2クーペ ブレーキキャリパー

足回りは、フロントにダブルジョイント式のストラットが、リアに5リンクのマルチリンクが採用されています。いずれも上級のM3/M4同様にアルミニウムが多用され、標準仕様に対してフロントで5kg、リアで3kg軽量化されています。M235iで搭載されたような電子制御式のダンパーは見送られ、ひとつのセッティングであらゆる状況に対応するような設計となっています。

リアアクスルには、アクティブMディファレンシャルと呼ばれる、電子制御式の多板クラッチ式(機械式)LSDが採用され、動力を確実に路面に伝えます。

フロント380mm、リア370mmの大径ブレーキは、ハイパワーなM2に相応しい強力なストッピングパワーを発揮します。

ステアリングは車速感応式のMサーボトロニックが採用され、速度や走行モードに応じてアシスト量が変化し、スポーツドライビングをバックアップします。

 

スポーツモデルながら経済性にも配慮

これだけのハイパワーモデルにも関わらず、BMW M2 クーペの経済性は良好です。欧州複合モード燃費は、7DCTモデルでは11.8km/L、6MTモデルでは12.7km/Lです。さすがに今日のCセグメントコンパクトカーには及ばないものの、パフォーマンスを考えれば非常に優秀でしょう。可変バルブタイミングのダブルVANOSや、バルブトロニックの採用は、高出力と低燃費の両立に貢献しています。

 

まとめ:M2 クーペはBMW小型スポーツモデルの真打ちである

M2 クーペは、エンジンを除けば、アルミ製のサスペンションや機械式LSD、パッシブな足回りなど、Mの設計思想が潤沢に投入され、目の肥えたMのファンを納得させる要素をひととおり備えています。前述したとおりBMWはM2 クーペで、ボディサイズの近い初代M3と並べたプロモーションを行っていますが、細部を見れば、決してイメージ戦略だけの見掛け倒しではないことが理解できます。

1990年代以降、ヨーロッパ車は軒並み大型化の一途を辿っていました。BMWも大型化の波に飲まれ、かつて4.3m台だった3シリーズも、いつしか4.6m以上の大柄な車体となりました。大型化は快適性や高速安定性の向上をもたらしましたが、小型でパワフルなエンジンを求めるBMWのファンにとっては、多少の違和感を感じる内容でもありました。そんな中で2008年に登場した1シリーズクーペは、古き良きBMWの再来であり、そして、それをベースにBMW Mが手掛け、2011年に発売された1シリーズMクーペは、まさに理想を体現するモデルでした。

いっぽうで、1シリーズクーペの後継車である2シリーズに最初に設定されたM235iは、Mの名前こそ冠するものの、標準モデルと共通したエンジンや、Mがチューニングを手掛けたものの、それほど特筆すべき点のない足回りなど、上級のM3やM4と比べると Mスポーツ的な要素の強いモデルでした。対してM2 クーペは、1シリーズMクーペの正当な後継車であり、また今回は限定モデルでもなく、満を持して登場したBMWの小型スポーツモデルの真打ちと言えるでしょう。

ちなみに、計画は流動的だという情報も見られるものの、次期1/2シリーズは、既に登場したX1や2シリーズのツアラー系同様に、前輪駆動に転向する可能性が高いのではないかと言われています。従って、M2 クーペに同じコンセプトの後継車が発売されるのかは微妙な状況です。コンパクトなMモデルを望まれる方は、今のうちにM2 クーペの購入を検討すべきでしょう。

BMW UK M2クーペ サーキット走行イメージ(約2分)

 

BMW M2 クーペのライバルは?

BMW M2クーペ リヤ

BMW M2クーペ リヤ

BMW M2 クーペのライバルは、ポルシェのケイマンを横に置いて他にありません。元々歴史の部分でも触れたとおり、BMW MはM1以来ポルシェ・イーターとして歴史を積み上げてきており、最新のM2 クーペでもスペックなどで強くケイマンを意識していることが伺えます。例えば100km/hまでの加速は、ケイマンGT4の4.4秒に対して、M2の7DCTモデルは4.3秒と僅差で上回っています。

ただし、生まれながらスポーツカーとして専用設計されたケイマンと比べると、BMW M2 クーペはこのクラスで希少なFRとはいえ、元はCセグメントのハッチバックである 1シリーズの設計から派生したための弱点も見られます。例えば長距離を走った場合、2シリーズそのままの容量52Lの燃料タンクは、65Lと余裕があるケイマンに比べて少ないために航続距離が短くなり、給油頻度が多くなります。日本でも地方に行くと、高速道路の給油所の間隔が非常に長い区間もありますから、ロングドライブなどではストレスを感じることがあるかもしれません。(マイナーチェンジ後の718ケイマンは、燃費の良いベースグレードは燃料タンクが縮小されると言われていますが、航続距離はM2 クーペよりも依然として有利でしょう)

いっぽうでそれほど広くないとはいえ、いざとなれば4人で移動できる後席が備わり、さらにトランクスルー機構によって広いラゲッジスペースを確保できることは、実用車をベースとしたM2 クーペの、ケイマンに対する優位点でしょう。また実用車ベースのモデルで、ケイマンのようなピュアスポーツカーを上回るパフォーマンスを楽しむというのは、ある種のカタルシスを感じられます。これはM2 クーペを含むBMW Mの各車種の大きな魅力であると言えるでしょう。

他のライバルとして同じBMWのM235iが気になる方も多いかもしれません。しかし先に触れたとおり、こちらはMの名前を冠しますが、足回りの設計はM2 クーペとはコンセプトの異なるモデルです。電子制御ダンパーをスポーツモードに切り替えるとスポーティーな走りは楽しめますが、基本的にはデイリーユースを基本とした、万能ハイパワーモデルという位置づけです。

なお、同様の素性を持つハイパフォーマンスカーとしては、メルセデス・ベンツ AMG CLA45、AMG A45、アウディ RS3、フォルクスワーゲン ゴルフR、フォード フォーカスRSなどが挙げられます。これらのライバルは、クーペボディのM2に対して、さらに高い実用性を持ちますが、いっぽうで M2 クーペにとっては、FRというレイアウトがもたらす良好なハンドリングや前後重量配分が優位点になるでしょう。直接比較される機会は少ないかもしれませんが、成り立ちなどを辿ってみると面白いかもしれません。

 

BMW M2 クーペの主な装備とオプション

BMW M2クーペ スカッフプレート

BMW M2クーペ スカッフプレートと電動シート

M2 クーペは2シリーズのハイパフォーマンスモデルであると同時に、フラッグシップモデルとしても位置づけられており、標準で必要十分な装備が揃っています。面白い装備としては、iDriveに運転を解析したりGを計測するBMW M laptimer appや、アクションカメラとして定番の GoProと接続する GoPro appが収録されていることが挙げられます。

オプションにはメモリー機能付き電動シート、電動ランバーサポート、ステアリングヒーター、スマートキー、サンルーフなどの快適装備、自動防眩ミラー、車線逸脱の警告や衝突防止ブレーキなどを含むドライビング・アシスト、バックカメラなどの安全装備が挙げられます。

またUK仕様では、プライバシーガラスなどを含むサンプロテクションパッケージ、アダプティブヘッドライトやハイビームアシスタントを含むビジビリティパッケージという、ふたつのパッケージオプションが設定されています。

多彩なオプション群から好みのものを選んで、自分好みのM2を作り上げられるのは並行輸入の魅力のひとつです。

 

BMW M2 クーペのMT仕様を並行輸入した場合の日本での乗り出し価格は?

公式ウェブサイトなどでは”Manual”と表記されているM2クーペ、MT仕様のイギリスでの販売価格は、£44,07です。イギリスより並行輸入した場合の日本国内の乗り出し価格は、諸経費込で、810-840万円(2016年3月25日為替レート1ポンド159円にて計算)くらいになりそうです。下に、最新為替連動による日本国内での乗り出し価格の目安を表示させていますので、ご参考にしてください。

 

国内乗り出し価格の目安:(税金・諸費用込)

※表示金額はご覧になっている時点での為替レートにて算出しております。
※輸入国からの輸送料、各種税金、検査費用、登録諸費、納車費用(大阪近郊)は全て含まれています。
※正式なお見積り、遠方への納車費用など、改めてご提示いたしますのでお問い合わせください。

金額が表示されない場合は、しばらく経ってから再度アクセスしてください。

 

スペック表

BMW M2 クーペのスペックは以下をご確認ください。+ボタンで詳細が表示されます。

BMW M2 Coupé Manual
車名 BMW M2 クーペ / BMW M2 Coupé
サンプルモデル Manual
英国販売価格 £44,070
型式
初度登録 国内未登録新車
車検 受け渡し
走行距離
ハンドル
ドア数 2
カラー アルピンホワイト
ミネラルグレー(OP)
ロングビーチブルー(OP)
ブラックサファイア(OP)
※OP:有料オプション
全長x全幅x全高 4475 × 1855 × 1410 mm
ホイールベース 2695 mm
トレッド(前/後) 1579mm / 1601mm
車両重量 1495kg
乗車定員 4名
トランスミッション 6速マニュアルトランスミッション
エンジンタイプ 水冷直列6気筒DOHCターボ
総排気量/内径x行程 2979cc/84.0 x 89.6mm
圧縮比 10.2
最高出力 272kW(370ps)/6500rpm
最大トルク 465Nm/1400-5560rpm
燃料タンク容量 52L
燃費 約15.0km/L(欧州複合基準)
ブレーキ形式 ベンチレーテッドディスク
タイヤ/ホイール(前/後) 245/35R19 / 265/35R19
最高速度 250km/h(リミッター作動値)
0-100km/h加速 4.3秒
特記事項 ※一部推定値、非公式情報を含んでいる場合があります。

 

車両詳細画像ギャラリー

 

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