2021.07.30

三菱L200を丸裸に!日本での購入方法も教えます

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今回は、三菱L200について紹介します。

 

三菱のピックアップトラックとして海外生産されているL200が、2019年にモデルチェンジを受け6代目モデルが登場しました。L200は日本に正式導入されていないため、車名を知らない人も多いかもしれませんが、アジアやヨーロッパを中心に世界中で販売されているモデルとしてその名が広く知られています。

日本国内でピックアップトラックはそれほど知名度のあるジャンルとはいえませんが、海外では今も人気カテゴリーのひとつとして数えられるほどメジャーな存在であり、三菱のピックアップも揺るぎない地位を守り続けています。

ここでは日本では未知のピックアップトラックであるL200の外観や走行性などを紹介することで、どんな点が世界で評価されているのかを詳しく説明します。

モデル概要

三菱L200は、国内メーカー製の自動車でありながら海外で生産されており、2020年9月時点では日本市場に導入されていないピックアップトラックです。初代の登場が1978年と40年以上の長い歴史をもつモデルとして、日本国内では2011年まで「フォルテ」「ストラーダ」「トライトン」と車名を変えながら販売されていました。

ヨーロッパではL200という車名が使われる中、アジア各国では現在でもトライトンの車名が用いられています。L200としては、現行型が6代目に相当します。

L200では全車が4WD仕様になっていますが、グレードにより2つの4WDシステムが使い分けられています。またドライブモードの選択も可能で、グラベルや雪道などの走行シーンに合わせ、エンジンパワーやトランスミッション・ブレーキなどを総合的に制御できます。

もちろんL200は現代車に求められる安全性能も高く、歩行者検知機能付きの衝突被害軽減ブレーキ「FCM」や後方車両検知システムである「BSW/LCA」などの先進安全システムが安全運転をサポートします。またトレイラースタビリティアシスト機能(TSA)の装備がエンジン出力やブレーキを制御することで、牽引時の安定性も向上しています。

またL200の生産は一貫してタイ国内の工場で行われていますが、世界150カ国以上で広く販売されています。中でもイギリスでは、最も販売台数の多い三菱車としてその名が高く知られています。

L200はピックアップトラックとして、シングルキャブ・ダブルキャブ・ハードトップのボディバリエーションがありますが、販売の中心となっているのはダブルキャブ仕様のモデルです。

シングルキャブはシートが前席しかありませんが、ダブルキャブはリアシートもあるため、4人・5人の乗車とトラックならではの高い積載性を両立させることができます。ハードトップがついたモデルでは、高級感あるインテリアもあいまってSUVとして使うことも可能です。

L200に組み合わされるトランスミッションは、最廉価グレードの4LifeがMTのみ、最上級グレードのBarbarian XはATのみですが、他のグレードではMTとATから選ぶことができます。

ほかにもL200ならではの特徴は数多くあります。エクステリアやインテリア・走行性能など様々な角度から、L200のもつ個性を掘り下げていきましょう。

 

ハイライト

L200のエクステリア

三菱のアイデンティティを示すダイナミックシールド

L200のエクステリアは、真のタフさを体現する「Rock Solid」をコンセプトにデザインされています。

L200がもつ外観上の大きな特徴としては、三菱車共通のデザインコンセプトである「ダイナミックシールド」が採用されている点があります。これまでは同クラスのライバル車と比べると押し出し感に欠ける印象でしたが、高いボンネットフードで厚みを持たせる点・ランプ類を高い位置に配置する点などによりデザインが一新されたことで、高い存在感を示すようになりました。

ダイナミックシールドは近年発売されている三菱車に共通するアイデンティティとして、国内販売車種ではデリカD:5のマイナーチェンジで登場した際に賛否が大きく分かれたこともよく知られています。

フロントマスクは力強さとパフォーマンスの高さを印象づける顔つきで、非常に個性的なルックスになっています。独特の顔つきは好みが分かれるところですが、それも含め一目で三菱車とわかる強い特徴をもっています。

ボディサイドはつややかなボディ曲面や、ホイールフレアのシャープなラインとフラットな面のコントラストが特徴的です。そのため三菱のトラックにふさわしい力強さやモダンさが表現されています。加えてボディサイド全体の厚みを増やすことで、デザインに安定性が加えられています。

より個性的になったフロントマスクに合わせ、リア周りのデザインも従来モデルから変更が加えられています。特にスクエア状に切り取られたホイールアーチやLEDテールライトなどが高い個性を表現し、タフでモダンな雰囲気を醸し出しています。

L200のインテリア

高級感あふれる素材や充実した装備がもたらす快適空間

従来モデルからエクステリアが一新したL200ですが、乗車時実際に目にして手に触れるインテリアには、どのような特徴があるでしょうか。

L200のインテリアは初代から受け継がれるコンセプトとして「サルーンのような快適性」を謳っています。

現行型は従来モデルよりもゴージャス感がいっそう増しており、一見してピックアップには感じられない乗用車ライクな仕上がりになっています。座り心地のいいシートや肉厚のステアリングに加え、手触りのいいソフトパッドを多用した内装パネルの高い質感も魅力的な特徴です。

中央部にはモニター式のインフォテインメントシステムが備わり、さながら高級サルーンのような車内空間が広がります。インフォテインメントシステムには7インチのフルタッチのスクリーンが採用されるとともに、ミラーリングによりスマートフォンとの親和性が高められています。それを可能にするのが、一部グレードに装備されるUSBポートやHDMI入力端子で、タブレットPCやデジタルカメラを接続することもできます。

さらに最高級グレードのBarbarian Xでは、ヒーティング機能付きのステアリングや専用スポーツシート・LEDの室内ライトがつくため、いっそうスポーティ感や高級感がアップしています。

L200に搭載されるパワートレイン

環境への配慮と使い勝手を両立させるクリーンディーゼル

現行型のL200に搭載されるエンジンは、軽量なオールアルミ製・排気量2268ccの4気筒ディーゼルターボエンジンで、最高出力110kW(150PS)/3500rpm・最大トルク400Nm(40.8kgm)/ 1750 – 2250 rpmを発生させます。

近年より厳しさを増すヨーロッパの環境規制に対応するため、排気量や最高出力は従来よりも小さくなっていますが、最高出力の発生回転域を引き下げており、使い勝手のよさは変わりません。ディーゼルにターボを組み合わせことで、低回転域でもゆとりのあるトルクで扱いやすいエンジン特性になっています。

また4N14とよばれるこのエンジンには「MIVEC」という可変バルブタイミング機構が組み込まれており、クリーンな排ガスや高い燃費性能を実現させています。

L200の走行性能

オンロードの快適性とオフロードの走破性を両立させる4WDシステム

L200の駆動方式は全グレードで4WDを採用しており、優れた走破性能を誇ります。特に上級グレードに搭載されるSuper Select 4WDは、パートタイム4WDとフルタイム4WDのいいとこ取りをした駆動システムともいえます。

まずトランスファーにビスカスLSD付きのセンターデフを追加することで、4WD走行時には舗装路でも高い走行性を確保しています。またセンターデフにはデフロック機構が装備されており、直結4WDと同じ程度の高い走破性能が特徴です。

この4WDシステムは走行中でも駆動方式を変更することができ、必要に応じ駆動力の配分を50:50から100:0近くまで変えられます。グレードによっても多少異なりますが、これに6速のマニュアルミッションかオートマチックミッションが組み合わされ、オンオフ問わず快適な走行が可能になります。

L200のボディ構造は、本格4WDモデルとしてはスタンダードなラダーフレーム構造ですが、それを感じさせず乗用車的な引き締まった乗り心地が印象的です。またサスペンションが適度な柔軟性をもっているため、コーナリング時も確実に路面をグリップするとともに、滑りやすい路面ではアンダーステアが徐々に強まる傾向で高い操縦安定性が特徴です。

L200は高速道路などでのクルージングも安定しており、風切り音やロードノイズも従来モデルより格段に低くなり、快適性がより増しています。採用されるホイールは18インチという大径ながらタイヤの扁平率は60と低く、十分なゴム厚があるためクッション性に優れるというメリットもあります。

総評

三菱L200は、単にボディサイズの大きいピックアップトラックというだけでなく、オンロード・オフロードを問わない高い走破性能や乗用車として必要な乗り心地のよさが追求されているモデルです。

特に上級グレードになるほどラグジュアリー感もアップし、インテリアだけ見るとピックアップトラックということを忘れてしまうくらいです。そのためSUVユーザーからの乗り換えにも最適なモデルといえます。

2020年9月時点でL200が日本導入されていないのは非常に残念ですが、並行輸入車として購入することもできます。これを読んで購入したいと思った人は、業者のサポートを受け購入してみることを検討してもいいのではないでしょうか。

参考スペック

三菱 L200 Barbarian X 6AT


寸     法 ▶︎全長x全幅x全高 = 5,305 mm x 1,815 mm x 1,780 mm
トレッド:前/後 1520 / 1515mm
エンジン▶︎2.2L ディーゼルターボ
     150ps/3500rpm 40.8kg-m/1750-2250rpm
駆動方式▶︎4WD 6速AT
タイヤ   ▶︎265/60R18
燃料容量▶︎75 L
車両重量▶︎2,035 kg
最高速度▶︎171 km/h
燃     費 ▶︎10.8km/L(MT)11.2km/L(AT)(欧州複合基準)-m/L(JC08モード日本仕様参考値)日本仕様参考値)
参考価格 ▶︎26.370ポンド(イギリス仕様車・オプション無し)

※その他の仕様のスペック詳細はカタログ情報(関連リンク)をご覧ください

L200のライバルとなる車種はどんなものがあるのか

大型のピックアップトラックとして、L200のライバル車に相当するモデルが各自動車メーカーから発売されています。国産車メーカーでは日産のNP300ナバラやいすゞのD-MAXが、外国車メーカーではフォードのレンジャーやフォルクスワーゲンのアマロック・メルセデスベンツのXクラスなどが代表的です。しかし最も有名なのは、トヨタのハイラックスがあげられます。

トヨタのハイラックスはヘビーデューティの代表格として語られることも多く、極めて高い耐久性や信頼性を長所としています。また力強く存在感のあるエクステリアや「ハイ」で「ラグジュアリー」なインテリアなどが特徴で、2017年に国内で再び販売開始されて以降は、国内で唯一販売されるピックアップトラックとして高い人気を誇ります。

日産のNP300ナパラは、かつてダットサントラックという名で知られていたモデルの後継にあたります。その現行モデルでは、ダブルキャブ仕様を乗用車としてのニーズが高いと想定しコイルサスペンションが採用されており、オンロードにおける高い快適性を特徴にもちます。またメルセデス製のピックアップであるXシリーズは、このモデルがベースになっています。

日本国内でのいすゞは、2002年以降商用車のみが開発・販売されていますが、海外ではまだ一般消費者向けのモデルが販売されており、そのうちのひとつがD-MAXです。D-MAXの生産自体はタイで行われていますが、100カ国近くで広く販売されています。優れた耐久性や走破性・多彩なボディバリエーションなどを特徴とし、ユーザーからの幅広いニーズに対応しています。またディーゼルエンジンに深いこだわりをもついすゞらしく、高出力や低燃費・低騒音を高い次元で実現させています。

いずれのライバル車も、トラックとしての走破性能だけでなく、乗用ニーズにも対応するためそれぞれにこだわりをもち開発されているのがわかります。

バイヤーズガイド

イギリス国内の場合、L200のラインアップはシングルキャブモデルが4Life、ダブルキャブは4Lifeに加えTrojan・Challenger・Warrior・Barbarian・Barbarian Xがあります。さらにハードトップモデルとしてBarbarian PLUSが用意されています。ここではダブルキャブのグレードを中心に見ていきます。

4Lifeは最廉価グレードで、23,000ユーロ(日本円で約280万円)から購入できますが、その分装備は必要最小限です。このグレードの購入を検討する人は、道具としての割り切った使い方が要求されるでしょう。

L200をある程度快適に使用したい人は、最低でもWarriorやChallengerを選びたいところです。それぞれキセノン・LEDのヘッドランプ、アロイホイールなどをはじめとした装備が充実しています。特にChallengerでは、ホイールやレザーシートに黒を多用するというこだわりぶりです。

Barbarianになると、装備はより充実します。走行モードとしてオフロードモードへの切り替えができるようになり、より走破性が高くなります。またテールゲートにスプリングなどのサスペンションが採用され、急激にゲートが閉まるのを防いでくれます。

さらに最上級のBarbarian Xでは、安全装備としてブラインドスポット警告やリアのクロストラフィック警告機能・LEDフォグライトや360°見渡せるパーキングカメラが標準装備されます。またインテリアではヒーティング機能付きのステアリングやプレミアムレザーシートなどが採用され、ピックアップの高級車とも呼べるほどです。

わざわざ経費をかけてL200を輸入するのであれば、装備の充実したBarbarian Xを選ぶことでより高い満足が得られるでしょう。

 

日本市場へL200導入の可能性はあるのか(2020年現在)

世界中で高い人気を博しているL200ですが、2011年にトライトンがモデルライフ途中で販売を終了して以来、三菱製のピックアップは販売されていません。L200が日本国内に導入される予定はないのでしょうか。

他の国産車ブランドでも、三菱と同様にピックアップトラックを海外で販売するところがある中、2020年9月時点で国内販売されているのはトヨタのハイラックスのみです。

5mを超える全長や1800mm以上の全幅など日本国内では大きすぎるボディサイズのため、日常ユースで使うには持て余してしまいます。日本導入が期待されるという声も多い中、他メーカーから出ているライバル車の動向にもよりますが、現時点で国内へ「逆輸入」されることはあまり期待できないかもしれません。

それでも、どうしてもL200が欲しいという人は、並行輸入を検討してみるしかありません。しかし個人輸入では煩雑な手続きを必要とし障壁も高いので、並行輸入を専門に扱っている業者に依頼すれば満足度の高い買い物ができるでしょう。

一例としてコアカーズを運営する並行輸入者販売店のYMワークスでは、最新の為替レートを反映したL200 BARBARIAN XPの6ATモデルの乗り出し価格を案内しています。下記表では最新の為替レートに基づいた価格を表示しています。

現在、英国内のグレード整理・価格改定に伴う調整作業中です。日本国内での乗り出し価格の目安はお問い合せ下さい。

また並行輸入に関しては、関連記事も併せてご覧ください。

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※本記事は2021年7月30日時点の情報を元に作成しております。最新の情報に関しては直接ご連絡にてご確認ください。また、記載情報の誤りがある場合はお知らせください。

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