ボクスホール モッカXを徹底解説。イギリス仕様右ハンドルで並行輸入します。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • Pocket
  • LINEで送る
ボクスホール モッカX

今最も熱く、世界中のメーカーがこぞって新型車を投入しているカテゴリ、それが小型クロスオーバーSUVです。日本のみならず、世界中のあらゆる国や地域でコンパクトなクロスオーバーSUVが人気となっています。その中で、今回はボクスホール モッカXをご紹介します。

ボクスホールは米ゼネラルモーターズ(GM)の子会社で、同じく傘下であるオペルのイギリスにおけるメーカー名です。2006年にオペルが日本から撤退したことで、それ以降ボクスホール/オペルは日本に正規輸入されていませんが、魅力的な車種を数多くラインナップしており、モッカXもそのひとつです。

GMの世界戦略車をベースに開発されたボクスホール モッカXをこの記事で徹底解説します。使い勝手の良さが際立つ小型クロスオーバーSUVのイギリス仕様右ハンドル車を並行輸入してみませんか?

ボクスホール モッカXの特徴

2012年に登場したボクスホール モッカは、2017年にフェイスリフトを受けた際に車名をモッカXに変更しました。今回ご紹介するのはこの後期型モッカXになります。同じGMグループであるビュイックのアンコールやシボレー トラックスと兄弟車の小型クロスオーバーSUVで、シボレーの小型車、ソニックやスパークがベースとなっています。イギリス、フランス、イタリア、ドイツ、ロシアで特に販売台数が多いモッカ Xですが、運転のしやすさや、コンパクトながら5名乗車できる居住性、装備が充実していることなどが人気を集める理由になっています。

ボクスホール モッカ 4x4(前期型)

ボクスホール モッカ 4×4(前期型)

ボクスホール モッカX

ボクスホール モッカX

ボクスホール モッカXには4つのグレードが用意されており、エントリーモデルからデザインナビ、アクテイブ、エリート、そしてエリートナビとなっています。次項から、グレードによる違いも含めて詳しく解説していきます。

 

エクステリア

マイナーチェンジで都会的な印象に

2017年モデルのボクスホール モッカXは、前期モデルに比べてフロントセクションに大幅な変更が加えられました。ヘッドライト形状がシャープになり、フロントグリルはエンブレムから左右に伸びるメッキ部分を減らしています。フロントバンパーは、フォグランプ周りを大きく囲んでいた黒い樹脂素材の存在感を消し、丸形だったフォグは角型に変更され、形状が大きく変わっています。その結果、スポーティで都会的な印象のフロントマスクになっています。

ボクスホール モッカX(フロント)

ボクスホール モッカX(フロント)

ボクスホール モッカX(リア)

ボクスホール モッカX(リア)

リアセクションは、テールランプのデザインが変わり、フロントと同じくリアバンパーの樹脂素材部分を減らしてリフレクターの位置を変更するなどしてすっきりした印象になっています。

このほかに、アルミホイールのデザインにも変更が加えられています。このアルミホイールですが、ecoFLEXと呼ばれるディーゼルエンジンには17インチと18インチが用意され、その他のエンジンは18インチが標準。オプションで19インチを選択することも可能です。

エクステリアで全グレード標準となるのは、LEDデイライト、オートライト、ハイビームアシスト、フロントフォグランプ、アルミ調フロントスキッドプレート、雨滴感応式ワイパー、電動格納ヒーテッドドアミラー、前後パワーウインドウ、集中ドアロックなどです。エリート/エリートナビのみ、クロームメッキのサイドウインドウトリム、後席プライバシーガラス、アルミ調スカッフプレートなどが装備されます。

 

インテリア

インパネを刷新して操作性を向上

ボクスホール モッカXのインテリアは、前期型と比べて随所に変更が加えられています。メーター周りをはじめ、オーディオやエアコンの操作系、エアコン吹き出し口の位置と形状、ダッシュボードのデザインも変更されており、同じ車とは思えないほどです。特に、ダッシュボード中央の上部に突き出すようにマウントされていたディスプレイは、センターコンソール内にすっきりと収まり、後付け感を払拭。アクティブとエリートは7インチの、デザインナビとエリートナビは8インチのカラータッチスクリーンを装備しています。

ボクスホール モッカX インテリア

ボクスホール モッカX インテリア

ボクスホール モッカX ディスプレイ

ボクスホール モッカX ディスプレイ

全グレード標準装備となるのは、デュアルゾーン・オートエアコンやフロントセンターアームレスト、テレスコピック付レザーステアリング、ステアリングオーディオコントロール、スピードリミッター付クルーズコントロール、自動防眩バックミラー、60:40分割可倒式リアシート、12V電源ソケットなどです。オーディオについては、全グレードがApple CarPlayとAndroid Auto、Bluetooth、USBコネクタ、AUX-inソケット、AM/FMデジタルラジオに対応しています。

エリート/エリートナビの上級グレードは、シート表皮がレザーとなり、フロントがヒーター付のスポーツシートになります。

 

パワートレイン

ガソリンとディーゼル両方をラインナップ

ボクスホール モッカX エンジンルーム

ボクスホール モッカX エンジンルーム

ボクスホール モッカXのエンジン、トランスミッション、駆動方式は予めその組み合わせが決まっています。

ガソリンエンジンは1.6Lと1.4Lターボの2種類があります。1.6Lは115PSで5MT/FF(前輪駆動)のみの設定。1.4Lターボエンジンは、140ps仕様が6MT/FF、6MT/4WD、6AT/FFの3種類。152PS仕様は6AT/4WDのみとなっています。

アクティブとデザインナビは、140PS仕様の6MT/4WDと152PS仕様の6AT/4WDは選択できません。つまりガソリンエンジンの四輪駆動は選べなくなっています。

ディーゼルはすべて1.6Lで4つの仕様に分かれていますが、全グレードですべての仕様が選択可能です。6MT/FFには110psと136PSの2つの仕様があり、これらはecoFLEXと呼ばれる優れた燃費のエンジンとなっています。このほか、136ps仕様の6AT/FF、6MT/4WDが用意されています。

 

足回り

オーソドックスな設計。4WDも用意

ボクスホール モッカX

電子制御4WDもラインナップ

ボクスホール モッカXのサスペンションは、フロントにマクファーソンストラット式、リアにトーションビーム式というオーソドックスなものを採用しています。

エクステリアの項でも触れましたが、アルミホイールはディーゼルのecoFLEXエンジンでは17インチか18インチを任意で選ぶことができます。その他のエンジンは18インチが標準となっており、オプションで19インチにすることも可能です。

モッカXの4WDシステムは、前後タイヤのグリップを常時モニターすることによって、最適なトラクションと安定性を確保するようにコントロールされるものとなっています。

 

経済性

欧州複合モード25.64km/Lの低燃費

ボクスホール モッカX

ディーゼルエンジン搭載車は圧倒的な低燃費

ボクスホール モッカXの燃費はどうでしょうか。カタログに記載されている欧州複合モードの燃費を見てみましょう。

まずガソリンエンジンです。1.6L/115PS/5MT/FFは14.92mkm/L。1.4Lターボ/140ps/6MT/FFは16.66km/Lです。1.4Lターボ/140ps/6AT/FF、同じく6MT/4WD、152ps/6AT/4WDの3つは15.38km/Lとなっています。

次に1.6Lディーゼルです。110ps/6MT/FF/ecoFLEXは17インチタイヤが25.64km/L、18インチが25.0km/L。136ps/6MT/FF/ecoFLEXは17インチタイヤが24.39km/L、18インチが23.25km/Lです。136ps/6AT/FF/は20.0km/L、136ps/6MT/4WD/は21.27km/Lとなります。

欧州複合モードは日本のJC08モードと比べて計測する速度域が高いため、日本で使用した場合に同じような結果になるとは一概に言えませんが、普段スピードが出る道路をよく使う方はカタログ値と近い燃費になると思います。

また、モッカXはStart/Stop(S/S)という日本でアイドリングストップと呼ばれる機構と同じものを備えています。マニュアル車は全車、AT車は唯一1.4Lターボの152ps/4WD仕様にこのS/Sが装備されています。

 

主な装備とオプション

標準仕様でも装備内容は充実

ここで、これまで触れていなかったボクスホール モッカXの主な装備とおすすめのオプションをご紹介します。

まず安全装備ですが、前席エアバッグ、ESP、ABS、タイヤプレッシャーモニターなどが標準装備です。運転支援では、フロントとリアのパーキングセンサーが全車標準。リアビューカメラは全車オプションになります。

面白い機能として、マニュアル車にはエコドライブに最適なシフトアップのタイミングを知らせるインジケーターランプを標準装備しています。

メーター内にあるディスプレイにはマルチファンクション・トリップコンピューターの情報が表示されます。平均速度や平均燃費、瞬間燃費のほか、残燃料で走れる距離も表示されるので便利です。この機能も全車標準装備となっています。

おすすめのオプションとしては、LEDアダプティブヘッドライトがあります。速度やステアリングの操舵角に応じて照らす方向や照度を自動的に調整する機能、オートハイビーム、走行中に左右の広範囲を照らしたりバックで駐車する際に周囲を広く照らす機能など、非常に優れた先進のヘッドライトです。

このほか、チルト&スライド機構の電動サンルーフや19インチアルミホイールもおすすめのオプションです。

 

総評

バランスとコストパフォーマンスに優れた人気モデル

ボクスホール モッカXの全長は4,275mmでマツダ CX-3とまったく同じ。全幅は+15mm、全高は+108mmです。荷室スペースは通常時356L、リアシートを倒すと1305Lとなります。

小型クロスオーバーSUVは世界の様々な国で非常に人気が高いカテゴリですが、モッカXの一番の特徴は装備が充実していること。欧州車のエントリーグレードでは、ドアミラーの電動格納機能やキーレスエントリーすら装備されていない車種が多い中、モッカXはフル装備と言っても過言ではないほどです。

また、同クラスの中では車高が高い分、余裕のあるヘッドスペースを持ち居住性や乗り心地も快適なものとなっています。それでいてリーズナブルな価格設定のため、欧州市場で高い人気を得ているのです。モッカXは、小さなボデイにユーザーが求める装備を詰め込んだ欲張りな1台と言えるでしょう。

コンパクトでありながら居住性にも優れるモッカXは、欲張りなユーザーの期待にも応える

コンパクトでありながら居住性にも優れるモッカXは、欲張りなユーザーの期待にも応える

 

ボクスホール モッカXのベストバイは?

パワートレインの組み合わせがやや複雑なボクスホール モッカXですが、ベストバイとしてエリートの1.4Lガソリンターボ、152ps仕様・6AT/4WDをおすすめします。モッカXの中で最もパワフルなエンジンで、なおかつ140ps仕様と同じカタログ燃費、Start/Stop機構の搭載、ラグジュアリーなレザーシートなどがおすすめの理由です。フロントシートヒーター付のレザーシートは、ブラックのほかにブランデーと呼ばれる濃いベージュ系のカラーも選択できます。

経済性を重視される方にはデザインナビの1.6L ecoFLEXディーゼル、110ps仕様の6MT/FFが最も満足いただけると思います。

どのような使い方・乗り方をされるか、何を優先したいかでおすすめできるグレードと仕様が変わります。購入時にお悩みの場合は販売店との相談をおすすめします。

 

ボクスホール モッカXのライバルは?

トヨタ C-HR、アウディ Q2と言った新型車が続々と投入されている小型クロスオーバーSUVカテゴリは、様々なメーカーが近年特に力を入れており、車種が非常に多くなっています。その中から、ボクスホール モッカXのライバルとしてフォード エコスポーツ、スズキ エスクード、マツダ CX-3、ホンダ ヴェゼルを挙げたいと思います。

フォード エコスポーツ

フォード エコスポーツ

フォード エコスポーツはフォード製SUVの中で最もコンパクトなモデルで、フィエスタをベースにしています。2代目に当たる前期型は日本でも正規販売されていました。全長は4,241mm、1.0L/1.5L/1.6L/2.0Lのガソリン、1.5Lディーゼルと計5種類のエンジンがラインナップされています。思い切った価格戦略のグレードが用意されており、これがひとつの特徴になっています。2017年秋ごろに実施が予定されているフェイスリフトで、その走りや内外装のデザイン、質感が大きく変わるのではないかと期待されています。

スズキ エスクード

スズキ エスクード

1988年の初代登場以来4代目に当たる現行スズキ エスクードは、2015年に登場しました。ハンガリーの子会社マジャールスズキで製造され、逆輸入の形で日本で販売されています。SX-4 Sクロスと同じくスイフトがベースとなっており、エンジンは1.6Lのガソリン、海外仕様には1.6Lのディーゼルも用意されています。現行型エスクードは、電子制御4WDシステム、4モード走行切替機能、車両運転協調制御システムの3つのテクノロジーからなる新世代四輪制御システム「ALLGRIP」を搭載。このように骨太な四輪駆動のイメージが強いエスクードですが、現行の4代目ではFFも選ぶことが可能です。4,175mmの全長は3代目5ドアと比較して245mm短くなり、より一層塊り感のあるデザインに生まれ変わったことも魅力のひとつです。

マツダ CX-3

マツダ CX-3

2015年にデビューしたマツダ CX-3は、ボクスホール モッカXと同じ4,275mmの全長を持つ、デミオをベースとしたSUVです。日本仕様のエンジンは1.5Lクリーンディーゼルターボのみですが、海外仕様には2.0Lガソリンも用意されています。マツダのSKYACTIV TECHNOLOGYと魂動デザインを全面採用し、内外装の質感の高さ、走行性能や燃費の良さで、日本だけでなく海外でも高い評価を獲得しています。2016年11月の一部改良で、全車にG-ベクタリングコントロールを搭載し、マツダが求める人馬一体の走りの楽しさに一層の磨きがかかっています。

ホンダ ヴェゼル

ホンダ ヴェゼル

ホンダ ヴェゼルは、現行型である3代目フィットをベースに2013年に誕生。中国や香港を除く海外では「HR-V」の名で販売されています。エンジンは1.5Lのガソリンとハイブリッドをラインナップしています。フィットと同じくセンタータンクレイアウトを採用し、後席はミニバン並みの広さを確保。内外装や走行性能、居住性など総合的に高い評価を得ており、2014年から16年の3年連続で国内SUV販売台数ナンバー1を獲得しました。2016年2月の一部改良で安全運転支援システムである「Honda SENSING」を搭載したグレードを追加。デザインの変更を伴うマイナーチェンジは2017年秋と噂されています。

このように、比較的新しい新型モデルが多いことも小型クロスオーバーSUVカテゴリの特徴です。2018年には、VWがティグアンより一回り小型のSUVをデビューさせることも決定しているなど、今後も熱い市場です。

多くのメーカーが特徴のある様々なモデルを投入しているこのカテゴリで、ボクスホール モッカXならではの特徴は、充実した装備とそのデザインでしょう。小型クロスオーバーSUV全盛の日本だからこそ、見かける機会の少ないデザインはそれだけで新鮮です。モッカXのSUVとして丁度良いサイズ感と使い勝手は、この日本でこそ真価を発揮してくれるでしょう。

ボクスホール モッカXを並行輸入した場合の乗り出し価格は?

ボクスホール モッカXのイギリスでの販売価格は、エリートの1.4Lガソリンターボ、152ps仕様・6AT/4WDの組み合わせで26,415ポンドです。日本に並行輸入した場合の日本国内乗り出し価格は、下記の表を参考にしてください。コアカーズを運営する並行輸入者販売店YMワークスでの最新の為替レートに基づいた諸経費込みの販売価格を表示しています。
2006年のオペルの日本市場撤退により、モッカXの正規輸入の可能性は殆どなくなっているので、日本での入手は並行輸入が現実的な選択肢です。
 
  • 車名
  • 2年保証付き
    国内乗り出し価格目安

  • (税込・諸費用込)

国内乗り出し価格目安は、ご覧の時点での為替レートにて算出しております。 金額が表示されない場合は、しばらく経ってから再度アクセスをお願いします。

車両詳細画像ギャラリー

 

ボクスホール モッカXのカタログダウンロード

ボクスホール英国 モッカXのカタログダウンロード(VAUXHALL UK MOKKA X)

 

ボクスホール モッカXの現地法人・ディーラーリンク

ボクスホール英国 モッカX のオフィシャルサイト(VAUXHALL UK MOKKA X)
ボクスホール英国 モッカXのコンフィギュレーター(VAUXHALL UK MOKKA X)

※本記事は2017年4月25日時点の情報を元に作成しております。最新の情報に関しては直接ご連絡にてご確認ください。また、記載情報の誤りがある場合はお知らせください。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • Pocket
  • LINEで送る

並行輸入・逆輸入・輸入代行に関する無料相談

コアカーズを運営するYMワークスでは、海外で販売されている日本未導入モデルの欧州車の新車をはじめ、海外市場で流通する高年式中古車を独自ルートによる直接並行輸入でご提供しています。もちろんディーゼル、左ハンドル、逆輸入車、ラリーカーやクラシックカーなど、メーカーを問わず幅広くお取り扱いしています。こだわりのモデルやクルマがある方は、まずはご希望をお聞かせください。安心の保証制度と全国規模の整備ネットワークでこだわり輸入車ライフをサポートします


自動車輸入の流れを見る

Facebook・Twitterでもご購読できます。

この記事が気に入ったら
「いいね!」しよう

フェイスブックで最新情報をお届けします


Twitterでフォローしよう

おすすめの関連記事

【コメント募集中】ご意見・ご感想はこちらからどうぞ

この車を並行輸入したい方
コアな車の購入方法を解説