DSオートモビルズ DS5を解説、日本仕様と欧州仕様との違いやスポーティ仕様、価格情報も掲載。

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シトロエンから独立し、「フレンチプレミアム」なブランドとして認知されつつあるDSオートモビルズ。かつてからシトロエンというと「アバンギャルド」なイメージがありますが、今でもそのイメージを色濃く残しているのが、今回紹介する一台かも知れません。

今回はDSオートモビルズ DS5を解説します。後半では日本未発売モデルに乗るための並行輸入情報も掲載しています。

モデルの概要

シトロエン C6(2005年)

シトロエン C6(2005年)

DS5はDSオートモビルズのラインナップのなかで最大となるハッチバックモデルです。2017年に発表されたDS7クロスバックのデビューまでは、DSオートモビルズのフラッグシップモデルを務めました。

2011年の上海モーターショーでデビューし、同年欧州市場で販売開始。この当時はシトロエンブランドからデビューしたため、車名は「シトロエン DS5」でした。

現在販売されているモデルはDS5として初代モデルになります。戦後のクラシックDSから続くシトロエンのフラッグシップモデルの流れをくみ、C6からバトンを受け継ぎました。プラットフォームはPSAのPF2プラットフォームを採用。シトロエン C4などにも使われているプラットフォームですが、実際はC4のものをストレッチした、グランドC4ピカソのものを共用しているようです。

DS7クロスバックのページでも紹介していますが、シトロエンは歴代フランス大統領と繋がりが強く、代々フランス大統領の就任パレードに専用車を提供しています。2012年のオランド前大統領の就任パレードでは、DS5 ハイブリッドモデルが使用されました。

2015年にはマイナーチェンジが行われています。その際、ブランド自体がシトロエンから独立したのを受けて、車名からシトロエンの名前が外れ「DSオートモビルズ DS5」に変更されています。

シトロエン DS5 LS(中国市場専売車種)

シトロエン DS5 LS(中国市場専売車種)

日本市場にも正規輸入されており、欧州市場で発売された翌年の2012年から導入されています。当初はガソリンエンジンのみでしたが、現在はディーゼルエンジンモデルも導入されています。

変わり種モデルとしてDS5 LSがあります。これは中国市場のみで販売されるセダンモデルで、LSの名前は「Luxury Saloon」の略だそうです。これが作られた理由は、中国では今でもノッチバックタイプのセダンモデルに根強い人気があるからのようです。

DSオートモビルズ DS5 コマーシャル動画(約1分)

 

ハイライト

エクステリア

シトロエンの歴代フラッグシップを連想させるデザイン

DSオートモビルズ DS5(フロント)

DSオートモビルズ DS5(フロント)

DS5のボディは、一般的な5ドアハッチバックとは少し異なります。ホイールベースが長く、ステーションワゴンやクロスオーバーのようでもあり、プラットフォームからしてミニバンのようでもありますが、実際には、それらのどれにも属さない独特なカタチです。

フロントからフェンダーのクロームパーツをなぞり、リアハッチまで流れるモノフォルムが印象的。これは、2005年のフランクフルトショーで参考出品されたコンセプトモデル「シトロエン C-Spotounge」のデザインテイストを具体化したものと言えます。DSブランドのポリシーのひとつ「アバンギャルド」をよく体言しており、「シトロエン濃度」は最新のDS7クロスバックよりも濃いかもしれません。

フロントからリアにかけてモノフォルムな印象

フロントからリアにかけてモノフォルムな印象

DSオートモビルズ DS5(リア)

DSオートモビルズ DS5(リア)

ボディサイズこそシトロエン C5よりも小さいですが、メーカーはDS5を上級モデルとしています。これはシトロエンがボディの大きさをヒエラルキーにせず、質感やアバンギャルドさに重点を置いていることが伺えます。

2015年のマイナーチェンジでは、ノーズ部分が大型化されたのをはじめ、フロントは従来のダブルシェブロンに代わりDSオートモビルズのCIマークへ変更されたほか、「NEW DS WING」と名付けられたフロントグリルも新たに採用しています。

シトロエン CX(1974年)

シトロエン CX(1974年)

そして、灯火類の演出が巧みなDSオートモビルズですが、DS5も例外ではありません。「DS LEDビジョン」と呼ばれるヘッドライトは、メインユニットのキセノンに3つのLEDを組み合わせたもので、ライティングが印象的です。

長いホイールベースをもつハッチバックであるDS5は、歴代シトロエンのフラッグシップと同じ潮流を感られます。特にCXに似た雰囲気を感じませんか?

DSオートモビルズ DS5 エクステリア紹介動画(約45秒)

 

インテリア

エクステリア以上に“前衛的”なインテリア

DSオートモビルズ DS5のインテリア

DSオートモビルズ DS5のインテリア

インテリアはDS5最大のハイライトです。特徴的なセンターコンソールと、なだらかなスロープを描くダッシュボードは、どのクルマとも似ていません。

DS5のインテリアデザインは航空機からインスパイアされたと言われています。操縦桿のようなフラットボトムのステアリングや、天井に設置されたオーバーヘッドスイッチ、頭上の開放感を演出するグラスルーフは、そのもの「コックピットルーフ」と名付けられています。

 

頭上の開放感を演出するコックピットルーフ

頭上の開放感を演出するコックピットルーフ

航空機のコックピットのようなオーバーヘッドスイッチ

航空機のコックピットのようなオーバーヘッドスイッチ

さらにDS車に共通する、特徴的なシートのテクスチャも目を引きます。これはクラブレザーシートと呼ばれ、高級腕時計のメタルベルトをモチーフにしたと言われています。ほかにも、チタンカラーのセンターパネルや、DS5専用のアナログクロックなど「シトロエン流のプレミアム感」が随所に散りばめられています。

なだらかな傾斜が印象的なインパネ

なだらかな傾斜が印象的なインパネ

特徴的なDS5のメーターパネル

特徴的なDS5のメーターパネル

一般的なドイツなどのプレミアムモデルがオーバーな装飾を避ける傾向にあるのに対して、DS5の装飾がアバンギャルドでもオーバーデコレイトにならないのは、芸術的なセンスをもつフランスならではの匙加減かもしれません。

テクスチャが目を引くクラブレザーシート(フロント)

テクスチャが目を引くクラブレザーシート(フロント)

テクスチャが目を引くクラブレザーシート(リア)

テクスチャが目を引くクラブレザーシート(リア)

DSオートモビルズ DS5 インテリア紹介動画(約45秒)

 

パワートレイン

ガソリン・ディーゼルだけでなくディーゼルハイブリッドも設定

パワーユニットは、ガソリンとディーゼルが設定されています。(★は日本仕様に導入されているエンジン)

●ガソリンエンジン

  • THP165 1.6L 直列4気筒ダウンサイジングターボ 165PS★

ガソリンエンジンは1種類のみの設定で、かつてC6などのフラッグシップモデルにあったV6エンジンはラインナップされていません。

●ディーゼルエンジン

  • BlueHDi120 1.6L 直列4気筒クリーンディーゼル 120PS
  • BlueHDi150 2.0L 直列4気筒クリーンディーゼル 150PS
  • BlueHDi180 2.0L 直列4気筒クリーンディーゼル 180PS

ディーゼルエンジンは排気量とチューニングの違いで3種類が設定されています。

このラインナップを見ると、DS5はガソリンよりもディーゼルに比重を置いていることがわかります。これは欧州でもとくにディーゼルに人気の集まるフランスらしい部分です。

低燃費でレスポンスも良いBlueHDiディーゼルエンジン

低燃費でレスポンスも良いBlueHDiディーゼルエンジン

ディーゼルハイブリッドモデルには専用エンブレムが装着されます

ディーゼルハイブリッドモデルには専用エンブレムが装着されます

これに加え、2.0L BlueHDiエンジンと電気モーターを組み合わせたディーゼルハイブリッドのAWDモデル「Hybrid4」もあります。イギリス市場では2017年モデルよりラインナップから外れてしまいましたが、フランス仕様ではまだ選択できるようです。ラインナップから外れた理由は、DSオートモビルズが今後、DS7クロスバックで導入予定のプラグインハイブリッド(PHEV)技術に注力するためと言われています。

トランスミッションは、BlueHDi120と150に6速MTを設定、それ以外には6速オートマチックのEAT6が設定されています。EAT6はシトロエンC4やスペースツアラーなどにも採用されている、アイシンAW製のトルクコンバーター式オートマチックです。デュアルクラッチミッションでは味わえない滑らかな変速フィールが評判で、DS5のキャラクターにも合っています。

 

サスペンション

マイナーチェンジで大きく改善

フロント=マクファーソンストラット、リア=トーションビームのサスペンションは、このクラスではオーソドックスな組み合わせです。歴代シトロエンのフラッグシップに採用されていたハイドロニューマチック(ハイドラクティブ)サスペンションは採用されず、シトロエン自身も今後このサスペンションは採用しないことを発表しています。

デビュー当初のモデルは乗り心地が固く、細かいピッチングを拾ってしまうという厳しい評価がされていました。これは、乗り心地に定評のあるシトロエンのフラッグシップとして、世間の期待が高かったこともあるのかも知れません。

しかし、マイナーチェンジでメーカーは真摯に対応し改善を図りました。サスペンションストロークの見直しをはじめ、リアサスペンションにハイドラスティックブロックを採用して前後方向の剛性を高めています。その結果、ハイドロニューマチックサスペンションを彷彿とさせる乗り心地を得るまでに大きく改善しました。

これらの改良により、DS5は「遠くまで走りたくなる」グランドツアラーとしての素質を強めました。

 

参考スペック

DSオーモビル DS5 Elegance BlueHDi120 manual


寸 法 ▶︎全長×全幅×全高=4,284×1,871×1,513mm
     ホイールベース:2,512mm トレッド前/後 1,576 x 1,582mm
エンジン▶︎水冷ディーゼル 直列4気筒 DOHC フロント横置 コモンレール式直噴
     1,560cc 75.0 mm x 88.3mm 16.0:1 88kW/3500rpm 300Nm/1750rpm 
駆動方式▶︎FF  6段MT
懸架装置▶︎前:マクファーソンストラット
    ▶︎後:トーションビーム
ブレーキ▶︎前:ベンチレーテッド・ディスク 後 ディスク
タイヤ ▶︎前:215/60R16 後:215/60R16
燃料容量▶︎60L 車両重量▶︎1,428kg 最高速度▶︎190km/h 0-100km/h加速▶︎11.7秒
燃 費 ▶︎25.0km/L(欧州複合基準)-m/L(JC08モード日本仕様参考値) 
価 格 ▶︎27,590ポンド(イギリス仕様車)

※その他の仕様のスペック詳細はカタログ情報(リンク)をご覧ください

 

ライバルモデル

DS5のライバルとしては、BMW3シリーズとランチア(クライスラー)デルタを挙げます。

BMW 3シリーズ

BMW 3シリーズ

BMW 3シリーズは、誰もが御存知のドイツのプレミアムモデルです。いちばんの魅力は、やはり走りの良さでしょう。BMWの社是とも言えるFRレイアウトの採用や、50:50に限りなく近い前後重量比の実現などは、自動車業界のトレンドに流されることなく長年固辞してきたもの。自然なハンドリングとFRならではの走りの良さは、ライバルのなかでもオンリーワンの存在です。3シリーズは同じプレミアムモデルでも、DS5とはまた性格の違う、良きライバルと言えるでしょう。

 

ランチア デルタ

ランチア デルタ

ランチア デルタはすでに絶版モデル(-2014年)となってしまいましたが、最終モデルである3代目モデルはコンセプトがDS5と近いため、ライバルとして紹介します。クルマ好きの方がデルタと聞くと、WRCで大活躍した初代デルタ・インテグラーレを真っ先に思い浮かべるかも知れません。しかし最終の3代目モデルは、落ち着いたプレミアムモデルとしてデビューしました。イプシロンなどに似たワンモーションフォルムのボディは、ホイールベースが長く、ハッチバックとワゴンの中間のようなシルエットを持ちます。インテリアにはポルトローナ・フラウ社のレザーシートを採用するなど、DS5にとても近いコンセプトで、イタリアン・アバンギャルドを体現した大人の一台でした。現在は中古でしか手に入りませんが、魅力的なモデルです。

 

バイヤーズガイド

DS5は日本市場にも正規輸入されています。パワートレインは、ダウンサイジングターボのTHPとディーゼルのBlueHDiがありますが、デビューから時間が経っているTHPよりもBlueHDiのほうがおすすめと言えるでしょう。

特に2016年に導入開始したBlueHDi180は、燃費もフィーリングも良く高い評価を得ています。豊かなトルクを持つBlueHDiエンジンとトルクコンバーター式のEAT6のマッチングも良好で、日本仕様として正しいチョイスでしょう。

しかし、BlueHDi120のMTモデルなどは導入されていません。このモデルはBlueHDi180と比べればパワーは劣りますが、必要十分。6速MTをキビキビ操って、エンジンに対して大きめのボディを転がすのは、昔ながらのフランス車の楽しみとも言えます。こういった乗り味が好きな方の目には、魅力的に映るかもしれません。

スポーティな装いのPerformanceLine

スポーティな装いのPerformanceLine

PerformanceLineには専用エンブレムが各所に装着されます

PerformanceLineには専用エンブレムが各所に装着されます

そして、イギリス仕様には「Elegance」「Prestige」「PerformanceLine」の3つのトリムがあります。PerformanceLineはブラックアウトされたホイールや専用のエンブレムを装備したスポーティーグレードで、プレミアムなイメージのDS5のなかでは雰囲気の異なる一台です。

 

2017年現在のDS5の日本仕様と今後の導入予想

DS5は前述の通り日本に2012年から正規輸入されています。現在販売されているのは、THP165のガソリンモデルと、BlueHDi180のディーゼルモデルで、それぞれトランスミッションにEAT6を組み合わせた仕様です。

これら以外のベーシックなBlueHDi120/150モデルや6速MTモデル、そしてPerformaceLineやディーゼルハイブリッドモデルは導入されていません。恐らく今後も、BlueHDi120/150モデルはBlueHDi180モデルとの価格差、そして6MTモデルは日本市場での需要の少なさ、PerformaceLineはプレミアムなイメージのDS5とのギャップなどの理由で、今後も日本市場に正規導入される可能性は低いように思えます。

ディーゼルハイブリッドのAWDモデルは日本でも注目を集めそうですが、PHEVの登場を控えて販売終了している仕向け地もあるため、こちらも導入される可能性は少なそうです。

 

並行輸入という選択肢

すでに日本市場に正規輸入されているDS5ですが、正規で導入されていないベーシックモデルやMTモデル、PerformanceLineのモデルを希望する場合は、並行輸入を行えば日本で所有することができます。

一例としてコアカーズを運営する並行輸入者販売店のYMワークスでは、最新の為替レートを反映したDSオートモビルズ DS5 BlueHDi120 6MTモデルの乗り出し価格を案内しています。下記表では最新の為替レートに基づいた価格を表示しています。

  • 車名
  • 2年保証付き
    国内乗り出し価格目安

  • (税込・諸費用込)

国内乗り出し価格目安は、ご覧の時点での為替レートにて算出しております。 金額が表示されない場合は、しばらく経ってから再度アクセスをお願いします。

また並行輸入に関しては、関連記事も併せてご覧ください。

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※本記事は2017年6月30日時点の情報を元に作成しております。最新の情報に関しては直接ご連絡にてご確認ください。また、記載情報の誤りがある場合はお知らせください。

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