プジョーのカスタマイズを検討されるとき、国産車やドイツ車と比べると、日本ではパーツの選択肢が少ないと感じる方が少なくないかもしれません。しかし、欧州にはプジョーやシトロエン向けのカスタムパーツを供給するメーカーが複数あります。今回はその中から、ドイツのカスタムメーカー「Rüffer Performance(ルッファーパフォーマンス)」をご紹介します。
Rüffer Performanceは、プジョーを筆頭にアメリカのシボレー、ダッジ、フォード、ジープなどのカスタムを手掛けるメーカーです。ドイツのメーカーとアメリカ車の組み合わせは不思議に感じるかもしれませんが、これはRüffer Performanceがその実力を発揮した結果なのです。
Rüffer Performanceには、プジョーのパワーアップを手軽に体感できるパーツも用意されています。確かな性能に裏打ちされたRüffer Performanceのパーツで、プジョーをお好みの仕様にカスタムしてみませんか?
この記事の目次
プジョーオーナーにおすすめしたいカスタムメーカー「Rüffer Performance」
プジョーは2017年現在、フランス車としては日本ではもっともメジャーなブランドとなっています。2015年度(2015年4月から2016年3月)には、日本国内で約6,400台の正規輸入車がプジョー・シトロエン・ジャポンにより販売されました。他にも並行輸入車が上陸しているので、実際に国内で登録されたプジョーの台数はさらに多くなります。ライオンのマークは、クルマにそれほど詳しくない方にも十分に浸透してきています。とはいえ、これは約64,000台が販売されたメルセデス・ベンツの10%程度に留まります。また、人気のある日本車は単月、単一車種で10,000台以上が販売されます。日本の自動車市場全体から見ると、プジョーの販売台数は僅かであることは否めません。
このように販売台数の少ないクルマのオーナーが抱える悩みのひとつに、アフターマーケットの小ささがあります。実際にプジョーのカスタマイズパーツは、日本ではまだあまり存在を知られていません。しかしプジョーを擁するグループPSAは、2016年には全世界で1年間に300万台近くを販売しており、欧州ではカスタマイズ需要も多くあります。中でも有名なのがドイツのMusketier(ムスケティア)、そして今回ご紹介するRüffer Performance(ルッファーパフォーマンス)です。
Rüffer Performanceは、手軽に楽しめ、かつ効果を実感しやすいECUチューニングをはじめ、スポーツマフラー、そしてエアロパーツをプジョー向けに供給しています。近年は「Hennessey Performance Europe」として、アメリカ車のパフォーマンス向上に信頼が厚いブランドとしても存在感を強めつつありますが、創業当初から情熱を傾けてきたプジョーのカスタムプランも見逃せません。
Peugeot RCZ 200 Tuning Exhaust System, silencer Rüffer +5dB, intercooler, coilover Kit, ECU Tuning(約3分27秒)
Rüffer Performanceの特徴
ドイツ北西部ニーダーザクセン州の都市メレに本拠を置くRüffer Performanceは、大きく分けて「Rüffer blue」「Rüffer red」という2つの部門から成り立っています。
Rüffer blueは、プジョーを中心にエアロパーツ、足回り、ブレーキキット、エキゾーストシステム、アルミホイールの開発や取り付け、チューニング、さらに点検修理およびメンテナンスを行う部門です。創業当初から一貫してPSAグループ(プジョー・シトロエン)車両の性能向上に情熱を注いできたRüffer Performanceは、すべてのプジョー向けカスタムパーツを自社開発しています。Rüffer blueのカスタムパーツは、経験豊富な熟練のスタッフによって製品化されており、プジョー・カスタムにおいて、ムスケティアと並び、最も有名なブランドの一つです。
また前述のとおり、Rüffer Performance社は「Hennessey Performance Europe(ヘネシー・パフォーマンス・ヨーロッパ)」としてアメリカ車のチューニングも手掛けています。この部門が「Rüffer red」です。0-300km/hのギネス記録を持つ「ヘネシー・ヴェノムGT」を生み出したヘネシー・パフォーマンスは、アメリカのテキサス州に本拠を置く全米有数のチューニングメーカーです。Rüffer PerformanceのGuido Rüffer氏が、偶然出会った黒のコルベットC7を大いに気に入り、そのチューニングを開始したことがRüffer redの始まりでした。
ヘネシー・パフォーマンスのパーツを使い、Rüffer Performanceの技術と情熱を注入したチューンド・コルベットは、とてつもない高性能車へと進化しました。これをきっかけにRüffer Performanceは、ヨーロッパで唯一、ヘネシー・パフォーマンスのパーツを直接顧客へ提供できる「ヘネシー・パフォーマンス・ヨーロッパ」となったのです。現在では、Rüffer/Hennesseyという形でエキゾーストシステムやブレーキキット、足回りなどのパーツを提供するほか、Rüffer/Hennessey Opticsパッケージとして、C7コルベット向けに独自開発のボディキットの提供も行っています。
Rüffer Performanceのカスタムパーツ
Rüffer Performanceが手掛けるカスタムパーツは、ホイール、ブレーキキット、車高調整キットやローダウンスプリング、ガルウイングキット、エアロパーツ、スポーツマフラー、そしてトータルチューニングのアップグレードキットなど多岐に渡り、すべて車種専用設計となっています。
アルミホイールは、1ピース構造および3ピース構造の19インチ・20インチ・22インチを用意。キャリパーとディスクがセットになったブレーキキットはフロント用・リア用があります。フロント用に6ピストン・8ピストン、リア用に4ピストン・6ピストンのキャリパーがあり、それぞれに適した数種類のディスク径が用意されています。
ガルウイングキットはいくつかの車種に設定されており、適正な価格でインパクト抜群のカスタムが楽しめます。それとは反対に、エアロパーツは派手さよりも空力性能の向上を重視したもので、ハーフスポイラーやリアディフューザー、リアウイングなどが用意されています。
アップグレードキットは、コンプレッサーやインタークーラー、吸排気系などトータルでチューニングするもので、Rüffer Performance社で取付け・セッティングを行うことで、1年または3万kmの保証がつきます。
このほか、Rüffer Performanceの実力を感じられるパーツとして、プジョー向けのECUチューニングモジュールがあります。小型・軽量で取り付けはカプラーオンと非常に簡単ながら、馬力で20ps~30ps、トルクで20Nm~50Nmの向上が見込めるという驚きのパーツです。防水性・耐熱性についても折り紙付きなので、手軽にモアパワーを求める方にはうってつけのカスタムパーツと言えるでしょう。
Rüffer Performanceが手掛ける車種
プジョー
まず注目すべきは、前述の「ECUチューニングモジュール」です。カプラーオンで手軽にパワーアップできるため、大変人気のパーツです。このECUチューニングモジュールが用意されている車種は、RCZ、RCZ R、208GTi、308、3008、508となります。
このほか、206には片側出しスポーツマフラー(90φシングル、76φツイン、90φツイン)、左右出しスポーツマフラー(76φツイン、90φツイン)、リアバンパーのマフラーエンド上部をカバーするリアエプロントリムを用意。208には片側出しスポーツマフラー(90φツイン)、左右出しスポーツマフラー(90φツイン)、センターパイプセットなどがあります。
RCZはラインナップがさらに充実しており、排気系では左右出しスポーツマフラー(90φツイン、100φシングル)やフロントパイプ、センターパイプ、レーシングキャタライザー(触媒)、エアロパーツではフロントスポイラー、リアディフューザー、サイドスカート、ルーフスポイラー、トランクスポイラーが用意されています。 このほかにもサスペンションキットやホイールスペーサー、ホイールナットなども用意されています。
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シボレー カマロ
2017年1月現在、シボレー カマロは既に6代目へと進化しましたが、日本ではまだ正規販売されていません。Rüffer Performanceがパーツを提供しているのは5代目のカマロです。
前期(2010-2013)・後期(2014-)用のアルミホイールは3ピースの20インチが用意され、後期用のブレーキキットがラインナップされています。さらに、サスペンションキット、ガルウイングキット(クーペ向け)、6.2Lエンジン向けのアップグレードキット3種類も提供しています。
シボレー コルベット C6
アルミホイールは1ピースのフロント19インチ、リア20インチがあり、そのほかにブレーキキット、Z06用のサスペンションキット、ガルウイングキット(クーペ・カブリオレ、Z06クーペ用)、そしてアップグレードキット2種類が用意されています。
シボレー コルベット C7
現行型のコルベット C7では、アルミホイールは3ピースの20インチを用意、さらにブレーキキット、サスペンションキット、ガルウイングキットのほか、アップグレードキットが4種類用意されています。エアロパーツではフロントスポイラー、リアディフューザー、サイドスカート、リアウイングなどがラインナップされています。
ダッジ チャレンジャー
3代目となる現行ダッジ チャレンジャー用には、スーパースポーツの雰囲気を付け加えるガルウイングキットが用意されています。現在のアメリカン・マッスルカーの代表格であるチャレンジャーとガルウィングドアの組み合わせは、見る者に強烈なインパクトを与えます。
ダッジ ラム
4代目となる現行ダッジ ラムでは2012年以降のモデルにパーツが用意されています。Rüffer Performanceが開発しているホイールの中で最大の22インチホイールのほか、ブレーキキット、アップグレードキット1種(2012-2015)もラインナップされています。
フォード マスタング
7代目となる現行フォード マスタング(2015-)に用意されているパーツは、ブレーキキット、サスペンションキット、ガルウイングキット、アップグレードキット2種です。ガルウイングキットに関しては、6代目(2005-2014)モデル向けもラインナップされています。
エアロパーツも豊富に用意されており、フロントスポイラー、フロントスプリッター、フロントグリル、リアディフューザー、サイドスカート、数種類のリアウイングが現行マスタング向けに開発されています。
ジープ
ジープでは2012-2016年モデルのジープ ラングラーに、RP430と呼ばれるアップグレードキットが用意されています。これは、コンプレッサーやインタークーラー、ECUチューンなどトータルでパワーアップを図るものです。
また最近になって、グランドチェロキー SRT-8向けにブレーキキットとアップグレードキットが追加されました。
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※本記事は2017年3月9日時点の情報を元に作成しております。最新の情報に関しては直接ご連絡にてご確認ください。また、記載情報の誤りがある場合はお知らせください。