フィアット パンダを徹底解説。4気筒ガソリンエンジンモデルをイギリス仕様右ハンドルで並行輸入します。

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フィアット パンダ

幅広い人がいろんな目的で使うベーシックカーだからこそ、手を抜かずにしっかり作る。そんなクルマづくりをしてきたフィアットのなかでも「パンダ(Fiat Panda)」はつねに人気と注目を集め、優れた使い勝手と高い経済性、そしてその独創性で多くの人々を魅了してきました。

現在、日本に正規輸入されているのは、エコ・コンシャスな875cc TwinAirエンジン搭載モデルのみ。TwinAirの2気筒ならではの独特なエンジンフィールも魅力的ですが、本国には熟成を続けてきた1.2L 4気筒“Fireエンジン”も用意されており、こちらも捨てがたい魅力があります。

そこで今回は、1.2L 4気筒 Fireモデルを中心に、フィアット パンダを徹底解説します。キビキビ走る気軽な“アシ”として、イギリス仕様の右ハンドルモデルを並行輸入してみませんか。

イタリア車らしく楽しく走るなら“Fireエンジン”がおすすめ

フィアット パンダ

フィアット パンダ

Fireエンジンは1986年(今年でちょうど30年!)、初代パンダのセリエ2と呼ばれるビッグマイナーモデルに初めて搭載されました。Fireとは「Fully Integrated Robotized Engine」の頭文字を取ったもの。ロボット組立てによる高い工作精度、合理的な設計による小型・軽量・低コスト、そして優れた燃費による経済性など、多くの特長を備えた新世代の小型車用エンジンとして華々しくデビューしました。

769ccと999ccの2バージョンで始まったFireエンジンは、年月とともに熟成を重ね、2代目パンダと現行の3代目パンダ、そして日本でもおなじみの フィアット 500にも搭載されています。遡れば、Bセグメントのハッチバック「ウーノ(UNO)」や、1991年から98年まで販売された「チンクエチェント(Cinquecento)」にも搭載されていた実績があります。

フィアット パンダ Fireエンジン

フィアット パンダ Fireエンジン

Fireエンジンの魅力はなんといってもその回転フィール。NAエンジンらしい軽快な回転フィールで、アクセル操作に対するレスポンスは良好です。5速MTを介して思いのままに扱って走る楽しさは、ダウンサイジングターボが多くなってきた今となっては貴重な存在です。

また、振動が少ないのも特徴です。どの回転域でも基本的に滑らかで、車格に対して高級感さえ漂います。設計自体は古いですが、分厚いエンジンブロックや、長年熟成され続けてきたことで生み出された、Fireエンジンならではの妙味といえるかも知れません。エンジン音も軽快さと元気さが感じられるグッドサウンドで、クルマを運転している実感を耳からも得られます。

69ps/5500rpm、102Nm/3000rpmというパワーとトルクも、街中で元気にエンジンを回して走るのにちょうどいいスペック。日々の生活のなかで存分に楽しめるエンジンです。

 

イタリアンベーシックといえばパンダ

フィアット パンダ

フィアット パンダ

ここでパンダというクルマを“おさらい”しておきましょう。

パンダはフィアット・ラインアップのボトムラインにあって、フィアットの屋台骨を支える重要なモデルです。以前、「パンダ クロス(Panda Cross)」のページでもご紹介したように、パンダはイタリア本国でフィアット 500の2倍以上の販売台数を誇り、2014年には堂々のトップとなっています。

500は3ドアモデルのみのため、どちらかというとパーソナル用途で選ばれることが多いようです。また、ユニークなデザインからファニーカー的な要素も強いといえます。その500の派生モデルとして5ドアハッチバックの「500L」やSUVの「500X」もラインアップに加わりましたが、こちらはサイズも大きく、Cセグメントに近い存在です。
その結果、ベーシック・コンパクトのパンダ、パーソナルな500、ファミリー用により上級な500L/500Xといったラインアップが整いました。パンダの小ささ、実用性の高さがより際立つこととなったわけです。

 

“スクワークル”を散りばめた楽しいデザイン

フィアット パンダ インテリア

フィアット パンダ インテリア

デザインは発表当時、「スクワークル」というキーワードが話題になりました。「スクエア:四角」と「サークル:円」を合体させた造語で、日本語でいうなら「四角い丸いカタチ」とでもいいましょうか。そんな四角丸なモチーフがあちこちに散りばめられています。エクステリアではフロントラジエターグリルやヘッドランプの造形、さらにリアウインドウやクォーターガラス、ラウンジ以上のグレードに標準装備されるサイドプロテクトモールの形状も「四角い丸いカタチ」になっています。

室内はさらにスクワークルが目立ちます。ステアリングのセンターパッドをはじめその左右の各種スイッチ、さらにスピードとタコの各メーター、ダッシュボードの空調のスイッチ、シフトノブまでもがスクワークルになっています。ディズニーランドで“かくれミッキー”を探すように、パンダにどれだけのスクワークルデザインがあるか、数えてみるのも楽しいかもしれません。

そのデザインに加え、明るい色づかいと大胆な柄のシートや内装トリムが室内を明るく見せています。大きめの窓もあいまって、室内の狭さを感じさせないグッドデザインとなっています。

 

オシャレなのにしっかり使えて実用的

フィアット パンダ ラゲッジルーム

フィアット パンダ ラゲッジルーム

実用性の高い5ドアでありながら、オシャレなのもパンダの魅力のひとつです。このサイズであっても、やはりリアドアがあると荷物が多いときなど何かと便利です。3ドアに比べてフロントもリアもドアの面席が小さいため、狭い場所での乗り降りや荷物の出し入れにも有利です。

室内は最大5人乗車可能で、トランク容量は225Lと発表されています。前後に短い分、天地方向に余裕のあるパッケージングで、運転していても、リアシートに座っても、極端な窮屈さを感じることなく、快適に乗車できます。

ラゲッジルームは、さすがに前後方向は長くはないものの、低床設計のため思いのほか荷物を詰め込むことができます。リアシートの背もたれは6:4の分割可倒式で、荷物に合わせてアレンジできます。助手席の背もたれも可倒式になっているため、長尺物の積載も容易です。

 

熟成を重ねたサスペンション

フィアット パンダ

フィアット パンダ

パンダも3世代目となって各所に進化が見られます。たとえば昔のイタリア車は、ドアを閉めたときの音がお世辞にも良いとはいえませんでしたが、いまのパンダでは大幅に改善されています。ドイツ車のように「ドスン」と重厚な音を立てたりはしませんが、それでも充分に剛性感のある音に仕上がっています。実際のボディ剛性の向上も大いに期待できます。

サスペンションは前がマクファーソンストラット、リアがトーションバーで、コンパクトカーの標準ともいえる設計です。最近のパンダは足回りも良く躾けられ、ふんわりと上質な乗り心地になりました。市街地はもちろん、ちょっと遠くまでお出かけでも快適なドライブが楽しめます。

 

Fireエンジンの燃費は19.2km/L

パンダの燃費は19,2km/L(欧州複合基準)と発表されています。たゆまなく続けられた熟成は、この良好な燃費性能にも表れています。
なお、Fireエンジンのモデルはすべて5速MTとの組合せになります。

 

この爽快なエンジンフィール、味わえなくなる前にぜひ!

スクワークルに代表されるカジュアルで楽しいイタリアンデザインのパンダと、円熟の域ともいえるFireエンジン。乗るたびにキビキビ楽しい、そんなイタリア伝統のコンパクトカーを味わうならまさにベストな組み合わせといえます。

Fireエンジンが次の世代のエンジンに代替わりしてしまう前に、イタリア伝統ともいえるこのテイストをぜひ味わってみてはいかがでしょう。

フィアット パンダ

フィアット パンダ

 

ライバルと比べても、実はパンダは絶滅危惧種!?

全長3.6メートル前後のコンパクトカーで、5ドア、しかも大人4人がしっかり乗れるクルマとなると、実はパンダのほかにルノー トゥインゴ(Renault Twingo) / スマート フォーフォー(Smart Forfour)くらいしかないのが現状です。ご存じのように、トゥインゴとフォーフォーは兄弟モデル。スペースユーティティを重視したユニークなリアエンジンのレイアウトで、3気筒1L NAエンジンのほかにターボ付きも選択できます。爽快なNA4気筒で、コンベンショナルなFFレイアウトのパンダとは対照的です。どちらを選ぶか悩みどころですが、リアドアのウインドウを“下げて”開閉できるパンダは、少しだけポイントが高いかもしれません。

このほか、Aセグメントの5ドア コンパクトカーというとプジョー 108(Peugeot 108)シトロエン C1(Citroen C1)などもありますが、こちらはどちらかというとパーソナルカーの色合いが濃く、リアシートのスペースがミニマムです。また3ドアまで選択肢を広げるとフォード カー(Ford Ka)オペル アダム(Opel Adam)などもあげられます。

 

おすすめは充実装備の「ラウンジ」

イギリス仕様のパンダの場合、グレードは「ポップ」「イージー」「ラウンジ」「イージー+」の4つが販売されています。
ポップはエアコンレスの最廉価版、イージーはマニュアルエアコンやCDプレーヤー付きラジオが標準装備、ラウンジはさらに15インチアルミホイールやサイドプロテクターモールが加わります。イージー+はサイドミラーやルーフレール、シートなどにワンポイントアクセントとなる色で仕上げた特別仕様のようなモデルです。ちなみに日本に正規輸入されているパンダはイージーの1グレードのみですが、その装備内容はイギリス仕様のラウンジにほぼ匹敵します。

いずれの仕様もエアバッグ/サイドエアバッグ、ABS+EBD、ESC、ASR、ヒルホールドアシストなど、最新の安全装備が充実しています。

エアコンのないポップ以外であれば、どれを選んでも満足がいくものと思います。ただ、サイドプロテクターモールが、パンダのエクステリアにおける、ちょっとしたチャームポイントになっているようにも思えますから、ラウンジを選んでおくと、より満足度が高いかも知れません。イージーとラウンジの価格差は500£、日本円にして約8万円ほどです。

 

フィアット パンダ ラウンジの並行輸入、日本国内での乗り出し価格は?

フィアット パンダ ラウンジのイギリス仕様は10,810ポンドです。並行輸入した場合の日本国内乗り出し価格は、下記の表を参考にしてください。コアカーズを運営する並行輸入者販売店YMワークスでの最新の為替レートに基づいた諸経費込みの販売価格を表示しています。

 

※輸入国からの輸送料、各種税金、検査費用、登録諸費、納車費用(大阪近郊)は全て含まれています。
※正式なお見積り、遠方への納車費用など、改めてご提示いたしますのでお問い合わせください。

金額が表示されない場合は、しばらく経ってから再度アクセスしてください。

Welcome to Hotel VW California(約1分46秒)

フィアット パンダの主なスペック

スペックの詳細は、「+」ボタンクリックで表示されます。

フィアット パンダ ラウンジ 1.2 69 bhp / 5MT
車名 フィアット パンダ ラウンジ/ Fiat  Panda Lounge
サンプルグレード 1.2 69 bhp Manual
イギリス販売価格 £10,810
型式
初度登録 国内未登録新車
車検 受け渡し
走行距離
ハンドル
ドア数 5
カラー アンビエント ホワイト
ダークウェイブ ブラック(OP)
スイートキャンディ ベージュ(OP)
メディタレニアン ブルー(OP)
※OP:オプション設定
全長x全幅x全高 3,653× 1,643 × 1,551 mm
ホイールベース 2,300 mm
トレッド(前/後) 1,409mm / 1,407mm
車両重量(乾燥) 940kg
乗車定員 5名
トランスミッション 5速 MT
エンジンタイプ 水冷直列4気筒
総排気量/内径x行程 1,242cc / 70.8 × 78.9 mm
圧縮比 11.1:1
最高出力 69bps/5500rpm
最大トルク 102Nm/3000rpm
燃料タンク容量 37L
燃費 19.2 km/L(欧州複合基準)
ブレーキ形式(前/後) ディスク/ドラム
タイヤ/ホイール 175/65 R14
最高速度 約164km/h
0-100km/h加速 約14.2秒
特記事項 ※一部推定値、非公式情報を含んでいる場合があります。

車両詳細画像ギャラリー

フィアット パンダをもっと知りたい方はこちら

※本記事は2016年6月11日時点の情報を元に作成しております。最新の情報に関しては直接ご連絡にてご確認ください。また、記載情報の誤りがある場合はお知らせください。

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